双日株式会社

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双日グループの進化する働き方《 人事部×総務・IT業務部 》 クロストーク

双日は、働き方改革を重要な経営課題のひとつと捉え、さまざまな施策に取り組んできました。この度の新型コロナウイルスの感染拡大により、働き方が急速に変化。予想外の事態に直面しながらも、安全かつ円滑に働く環境づくりの中心的な役割を果たしたのが人事部と総務・IT業務部です。今回の緊急事態下における両部の対応や連携、新しい働き方について語ったクロストークをご紹介します。
(クロストーク実施日:2020年7月13日)

執行役員 人事、
総務・IT業務担当本部長

河西 敏章

人事部 部長

岡田 勝紀

人事部 健康推進室
室長*

高見 綾子

* 役職は8月1日付

総務・IT業務部 部長

並 真樹也

総務・IT業務部 総務課
専門部長

柏井 八栄子

第一に動いたのは社員の健康確認と安全な環境の確保

今年に入り新型コロナウイルスの感染が拡大し、2 〜4月は特に目まぐるしく状況が変わっていたと思います。
各部、どのような対応を行いましたか?

並: 中国・武漢での感染の広まりが日本でも大きく報道され始めた1月下旬、IT部隊では、春節休暇で多くの中国人が日本を訪れ感染が拡大することを見越し、全社的にテレワークになる可能性を考えていました。テレワークの制度自体はあったので環境は整っていたものの、これまで利用者は限定的でしたので、リモートアクセスのライセンス範囲の確認、大多数の社員が一度にリモートアクセスを行った場合のサーバーのキャパシティ確認と追加確保をこの頃から始めました。

岡田: 早くから準備が進んでいたおかげで、4月1日から原則全社員がテレワークと決定した時点で、システム面での混乱はなかったように思います。人事部では、テレワーク時のアサインメント(仕事の割り当て・進捗)をはっきりさせるために、各部の課長に課員とコミュニケーションを密にとるようお願いをしていました。また、人事部に籍を置く健康推進室では、社員の健康状態を管理していました。

高見: 現在も継続していますが、健康推進室のメールアドレスを活用し、国内外グループ会社の社員も含めた全社員について、体調不良などの情報をすべて一元管理しています。これによりグループ内での感染状況を逐次把握し、必要に応じた家族への連絡や勤務管理をスムーズにしています。結果的に大きな混乱もなく、社員の皆さんにとっても一定の安心・安定につながっていたのではないかと思います。

柏井: 総務課でも、社員に安心して働いてもらうための取組みを行いました。感染拡大を防ぐために、特に苦労したのはアルコール消毒液の確保です。これまでも防災用品の一部として設置し、本社では1ヵ月で10リットルほど使っていましたが、3月のピーク時には1週間で15リットルなくなる状態でした。

河西: 3月は人事部も総務・IT業務部もかなりバタバタしていましたよね。テレワークの準備や備品の確保などを行いつつ、もう一つ大変だったのは世界中にいる駐在員や出張者への対応でした。社員の健康管理をしっかり行いながら、海外にいる社員とその家族を守る体制を整えました。

各国の状況が違う中で、海外のグループ会社や駐在員にはどのような対応を行ったのでしょうか。

並: 中国への出張規制に始まり、1月の時点で中国にいた駐在員は、仕事との折り合いをつけながら役職などでグループ分けをして、段階的に帰国してもらいました。その後、他の地域で感染が広がり帰国指示を行うことになった時も、中国でのプロセスを参考に対応することができました。これは、人事部、各拠点と連携しながら方向性を決めました。

岡田: そうですね。現地の事情や状況は各国・事業所で異なりますので、最終的には本人と拠点長の判断となりますが、現地の生活・医療・感染拡大・出国便などの安全確保と現地業務の兼ね合いを考慮しながら対応策を一緒に検討しました。出国便の確保などにおいてもスピードが求められますので迅速に対応してきました。

柏井: グループ内で協力してマスクの調達を行い、各拠点に配布しました。駐在員の留守宅やご実家にもマスクを送ることで安心感もお届けできたと思います。

手探りの中で一つひとつ対応しより働きやすい環境に

4月1日から始まったテレワークにより、今までと変化したのは特にどのような部分だと思いますか?

並: 半強制的にテレワークが始まったこともあり、急速に浸透したのがMicrosoft Teams(以下「Teams」)の活用ですね。昨年から導入はしていたのですが、活用率が低いことが課題でした。しかし、今回否応なしに使わなければならない状況になり、ほぼ100%の社員がWeb会議、スケジュール管理などの機能を活用できたかと思います。

高見: 特に便利だったのがチャット機能です。いつもなら口頭で聞くようなライトなコミュニケーションをとるのに活用しました。

並: チャット機能の活用や、Web会議では会議室への移動時間を削減できるなど、プラスの声も多数もらいました。予想外の事態とはいえ、Teams導入と定着のため、ずっと準備してきたことが実を結んだのはうれしかったですね。

岡田: 当社の標準システムはTeamsですが、採用活動では、学生の中で利用が浸透しているZoomも活用していました。また、Zoomはウェビナー(ウェブ+セミナー)やグループディスカッション機能なども充実していたことから、研修の際にも利用しました。

並: テレワークの大きな成果は、Web会議やチャットでのコミュニケーションなど、今までも使えたけれどなんとなく避けていたようなツールに対して「とりあえずやってみよう」とトライできたことだと思います。こうした意識の変化は、今後さらに働き方を変えたり、新しいツールを導入したりするときにも良い方向に働くのではないでしょうか。

ITツールの活用が進んだのはプラスの変化ですね。
では逆に、在宅勤務ならではの課題や、それに対応した事例はありましたか?

河西: 学校が休みになったり、オンライン授業となる中で、お子さんがいる社員からは育児しながらの「ながら仕事」になってしまうという声がありました。その困っている声をなんとかしたいと、社長発案で通称「コロナ特休(緊急事態宣言期間の有給休暇所得に対する特別休暇)」をつくりました。

岡田: 育児や介護のために有休をとらざるをえなくなることで、自分自身のリフレッシュのための有休がなくなってしまうことが懸念されました。そこで、既存の有休付与日数とは関係なく、この非常事態において、必要な時に安心して休めるという制度にしました。手探りで立ち上げた制度でしたが、5月までに男女24名、幅広い年代に利用してもらいました。

高見: 在宅勤務の課題としては、家に長時間いることで生まれる身体的・精神的な負担の問題もありました。そこで健康推進室からは管理栄養士や精神科産業医が監修する「自宅で元気に過ごすためのガイドライン」を発信するなど、社員の健康維持に取り組みました。この状況だからこそ、本社からの発信は社員の安心にもつながったと思います。

河西: Web会議システム利用に関するガイドラインやテレワークにおける機密情報管理など、新しい働き方に合わせた対応や工夫も今後必要になります。

これからの働き方と双日の未来

予期せぬ形で環境が大きく変わりましたが、今回の事態を踏まえて双日の働き方はどのように変化していくとお考えですか?

岡田: 7月(取材日時点)からは、すぐに従来の週5日出社に戻すのではなく、原則週2日、最大3日をテレワークとしています。テレワーク導入の本来の目的は「通勤などの空いた時間を創造的な時間に使い、組織全体の生産性を上げること」。4月以降、全社的に取り組んできた結果を踏まえ、良いところは活用し、悪いところは改善しながら、個人の業務効率向上と組織の生産性を上げる方法を探っているところです。
5月に実施したテレワークに関するアンケート結果では、テレワークが会議や通勤の負担軽減などの業務効率向上につながったことが分かりました。一方、「部下の仕事ぶりが見えず指導・評価しづらい」と感じる管理職が多いという課題も見えてきました。新しい日常においては、業務プロセスも考慮しながら、これまで以上に、成果に重きを置いた評価をしていくことが必要です。そのためにも、より「SMART*」を意識した期初設定が大事だと思っています。
* SMART:達成度評価における目標設定の留意点。Specific(具体的に)、Measurable(測定可能な)、Achievable(達成可能な)、Related(経営目標に関連した)、Time-bound(時間制約がある)の頭文字をとったもの。

並: コロナの問題は、現在進行形です。総務・IT業務部では、人と人が距離をとれるような設備の配置など、「Withコロナ」の時代に合わせたオフィス環境を整えていきます。その一環で、6月後半からは部員約50人で席を4割削減し、フリーアドレスを開始しました。また、テレワークで対応困難な捺印・検印を必要とする契約書をはじめとした書類の電子化などを進めていけば、業務負担の軽減だけでなく、今年度掲げている「紙使用量50%削減」の実現、それ以上も見えてきます。
緊急事態ということで、特例として実行したルールや手順もありました。コロナをきっかけとした働き方の変化や意識の変革を今回限りのものとせず、これからの課題として取り組んでいく必要があります。

河西: 双日が掲げる5つの行動指針の中に「将来を見据え、創意工夫する。」があります。今私たちが直面している事態への対応には、前例も正解もありません。しかし今回、現場とマネジメント側それぞれが一体となってこのイレギュラーな状況に対応できたことは、各部や一人ひとりの創意工夫の結果です。これからも見通しの通りにいかない事態は数多くあると思います。価値観や働き方が変わっても時代や環境に合わせて創意工夫を追求することが、社会に価値を提供し続ける双日の未来を創っていくはずです。

(2020年9月掲載)

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