双日株式会社(以下「双日」)は、100%子会社の双日米国会社を通じて、EFM Investments & Advisory, LLC(以下「EFM」)と、米国で森林ファンド(以下「本ファンド」)を組成するための合弁事業契約を締結し、現地に合弁会社のEFM Sojitz Management, LLC(以下「ESM」)を設立しました。ESMは2025年5月に本ファンドを組成し、信頼性の高いカーボンクレジットを創出するとともに、気候変動に配慮した森林管理に取り組みます。本ファンドには、双日グループのほか芙蓉総合リース株式会社などが参画予定で、最終的な運用資産規模は2億ドル程度となる見込みです。
EFMは、米国北西部の太平洋沿岸地域における森林の取得と管理に特化した、森林投資管理会社です。気候変動に配慮した自然資本の管理手法に関するノウハウと実績を有し、木材販売など従来からの森林資源由来の収益に加えて、カーボンクレジットや保全地役権(※1)など多様な収益源を確保することにより、森林価値の最大化に取り組んでいます。2004年の設立以来、EFM単独で4件の森林ファンドを組成し、これまでに8万ヘクタール以上の森林を管理し、気候や環境面のみならず経済面での利益創出にも注力しています。また、最新型のIFM方法論(※2)を用いたカーボンクレジット創出プロジェクトを実施し、信頼性の高いカーボンクレジットを発行しています。気候問題の解決と環境保護、経済性を両立させるコベネフィット(共通便益)の側面から、米国内外の大手企業から高い評価を受けています。
双日は、脱炭素を経営課題の一つとして定め、2024年1月に、新エネルギーなど脱炭素事業の推進を目的とした全社横断組織「EX事業戦略室」を設立しました。顧客の脱炭素化に貢献するバイオ燃料、水素、アンモニア、合成燃料などの代替燃料関連事業に加えて、オフセットソリューションの開発を推進領域として位置づけ、温室効果ガスの排出削減、CO2の除去、カーボンクレジット創出の取り組みを進めています。
本ファンドの出資者は、気候変動に配慮した森林管理によって創出された収益に加え、IFM方法論を用いたプロジェクトにより創出されたカーボンクレジットを直接受け取ることも可能となる予定です。また、本ファンドへの参画により、自社のバリューチェーン外で、気候変動対策や森林保全、生物多様性の保護に取り組むこともできます。
双日は、今後、EFMが有する森林ファンドに関する豊富な知見や実績と、双日が培った国内外のビジネスネットワークを組み合わせることで、日系企業を中心とした多様な投資家と連携し、規模感のあるファンド組成および本ファンドの価値向上に取り組みます。ESMは、森林資源の適切な管理と利活用を拡大し、ひいては持続可能な社会の実現に貢献していきます。
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