人的資本経営
1. 方針・基本的な考え方
双日グループは、人材を最大の資本と考え、人材の力を高めることこそが、双日の価値創造の源泉であると考えています。
双日の目指す人材像は、双日グループ企業理念に共感し、双日にとっての価値と社会にとっての価値、2つの価値を創造するために、行動指針にのっとり、New way, New valueを実現する人材です。
1-1. 企業理念
双日グループは、誠実な心で世界を結び、
新たな価値と豊かな未来を創造します
1-2. 行動指針
強い個を活かす組織力をもとに創造性を発揮し、すべてのステークホルダーに貢献するための行動指針
- 確かな信頼を築く。
- 将来を見据え、創意工夫する。
- スピードを追求する。
- リスクを見極め、挑戦する。
- 強固な意志でやり遂げる。
ご参照:
1-3. 中期経営計画2026を支える人材戦略
双日グループの人材戦略基本方針
「中期経営計画2026」基本方針に掲げるNext Stage(当期利益2,000億円、ROE15%超)に向けた基盤の確立には、強みある事業群への進化、高い収益性の確保が不可欠であり、既存事業の拡大と新規事業投資を通じたグループの拡大、ネットワーク活用による共創の促進を中心に「グループ・グローバルへの取り組み」を強化していきます。自らの意思で挑戦・成長し続ける多様な個の強化とそれを組織力向上につなげるミドルマネジメントの強化、環境変化を先読みした機動的な人材配置・抜擢の加速により、「事業創出できる」「事業経営できる」ヒト(組織・人材)を持続的に創出していきます。
持続的な価値創造に向けた「事業基盤」と「人的資本」の強化を支える土台として、「双日らしいカルチャー」の醸成、「Digital-in-All」の実践、「データを活用した対話」の浸透により、新たな事業創出や生産性向上につなげ、当社スローガン“New way, New value”を体現していきます。挑戦や思考の柔軟さ(若さ)といった双日らしい独自の風土・文化を深化させ、社員が徹底的に対話することを通じて、事業創造につなげていきます。
2030年の目指す姿の実現に向け、Next Stageを実現していくために重要なのは人材のギアチェンジです。社員一人ひとりがどこよりも挑戦・成長できる環境を目指して、報酬の引き上げを含む人事制度(役割等級・評価など )の見直しを実施し、新たな人事制度を2024年4月から導入しています。双日らしい成長ストーリーを実現するヒトの魅力(ちから)を強化し、社員一人ひとりの成長が、組織の成長・活性化につながり、会社の成長・企業価値向上を実現させるという当社らしい人的資本経営を加速させていきます。
中期経営計画2026において、以下を基本方針として掲げ、関連施策を実行していきます。
■ 自らの意思で挑戦・成長し続ける多様な個
「多様性を競争力に」をテーマに、人材の多様性を、変化の激しい市場環境に対応し、常にスピード感をもって事業創造できる組織の力へと変えることで、「事業や人材を創造し続ける総合商社」を目指しています。ジェンダー、現地人材、高い専門性を持つキャリア採用者など、多様な人材の獲得と活躍機会の提供を積極的かつ継続的に行いながら、それぞれの特性や能力を最大限に活かせる職場環境整備、マネジメント層の教育など様々な取り組みを実施しています。
■ 多様な個の力を最大化するミドルマネジメントの強化
多様性と自律性を備える「個」の成長(Will/Can)を組織と会社の成長(Shall)、企業価値向上につなげるためには、経営層と現場社員の結節点・橋渡し役として戦略遂行とエンゲージメント向上を担うミドルマネジメント層の強化が不可欠と考えています。
■ 環境変化を先読みした機動的な人材配置・抜擢
テクノロジーの発展や地政学リスクなどの著しい環境変化や多様な顧客ニーズに対応し続けるため、機動的かつ計画的な人材配置や育成・抜擢を行い、2030年の目指す姿の実現に向け事業創出力と事業経営力を高めていきます。
ご参照:
1-4. 人材育成の考え方
■ マーケットニーズや社会課題に応える価値を創造する人材の育成・活躍を推進
「多様性を競争力に」を共通認識とし、全社員の挑戦を促し、多様性と自律性を持った「個」の育成を進め、「個人の成長→組織の成長・活性化→会社の成長」という正の循環を作っていく在り方を目指します。
■ 「フィードバック」の徹底
個人の成長スピードを加速させる上で、日常業務における成果および改善点を適時にフィードバックし、行動変容につなげていくことが重要であると考えています。このため、当社では成長を促すコミュニケーション手段の一つとしてフィードバックを位置づけ、各人のポジティブおよびギャップ(改善点)に関し、職位や立場にとらわれず、上司・部下間に限らない多方向のフィードバックを行う取り組みを推進しています。今後は、当該取り組みをあらゆる現場に浸透、徹底させることで、個の成長を加速させると共に、互いに高め合う組織文化の醸成につなげていきます。
2. 目標
2-1. 人材KPI
■ 「人材KPI」の考え方
当社では、人事施策の効果・浸透度を定量的に測定しながら人的資本経営を実行するため、2021年6月に 「人材KPI」を設定しました。外部環境や人事施策の浸透状況に応じて柔軟な見直しができるよう動的KPIとし、具体的な施策を見直し、モニタリングする体制を整えています。人材KPIの進捗を人事施策の取り組みと併せて、半期ごとに経営会議及び取締役会へ報告しています。人材KPIの進捗は取締役及び執行役員の業績連動型株式報酬制度における報酬決定プロセスに評価指標として組み込んでおり、経営戦略実行への連動を高めています。
「中期経営計画2026」では「中期経営計画2023」の各種取り組みを継続すると共にアウトプットを意識し「事業創出力」と「事業経営力」を高め、双日らしい成長ストーリーの実現を目指した内容にしています。
■ 中期経営計画2026 人材KPI
2030年の目指す姿に向けて双日らしい成長ストーリーを実現するためには、「事業創出力」と「事業経営力」を備えるとともに、Digital-in-Allを実践できるヒト(組織・人材)の育成・強化が必要となることから、人材KPIを設定し、各種施策の効果を測っていきます。 具体的には、「事業創出力」と「事業経営力」の向上に向けた「双日らしいカルチャーの醸成(挑戦指数、風通し指数)」、「多様な人材活躍(女性総合職 海外・国内出向経験割合、海外グループ会社CxO(現地人材)比率、デジタル応用人材)」に取り組んでいきます。また、一部KPIでは、定期的に実施しているエンゲージメントサーベイ(※)の回答率を用いることで社員の声を定点観測し施策につなげていきます。
| 人材KPI(項目) | ||
|---|---|---|
| 挑戦指数 風通し指数 |
社員一人ひとりの個性や能力を最大限に活かし、多様な個の力を競争力に変え、新しい価値を生み出す企業風土の醸成が重要と考えています。意欲と能力のある社員の挑戦を応援する環境と、意見を自由に言い合える風通しの良さを当社らしい企業文化へと昇華させるべく、「挑戦指数」と「風通し指数」をKPIに置き、エンゲージメントサーベイの積極肯定回答率を使用しています。(※) | 積極肯定 70%以上 |
| 女性総合職 海外・国内出向経験割合 (トレーニー含む) |
女性活躍推進行動計画では、2030年代までに、男女間の差がなく適所適材の人材登用が実現している状態を目標に掲げています。当社の管理職に求められる現場での経験や成長意欲の向上を促すため、ライフイベントを迎える前に国内外の拠点や事業会社へトレーニー派遣を行う「キャリアの早回し」を継続します。また、より重い責任を伴うミッション遂行や、意思決定に関与するなど質の高い経験を積むことができる出向・駐在経験を促すべく、「駐在・出向経験割合」をKPIに加えました。 | 25%以上 (60%以上) |
| 海外グループ会社 CxO (現地人材) 比率 |
マーケットインによる持続的な事業の成長と創出を目指し、各国・地域に精通した現地人材を海外グループ会社の経営幹部(CxO)ポジションに積極的に登用します。 | 60%以上 |
| デジタル応用人材 (エキスパート人材) |
当社の経営戦略で掲げる"Digital-in-All"を実現するため、多様な事業にデジタルの力を掛け合わせ、既存ビジネスの価値向上や変革、新たなデジタルビジネスの創出につなげていきます。現場でデジタルの導入・活用をリードできるデジタル応用人材(エキスパート人材)の育成と事業への実装を進めていきます。 | 総合職 50%以上 (総合職10%以上) |
- (※)2017年より開始したエンゲージメントサーベイ(社員意識調査)は、当社の状況を正確に把握し、効果的な人材戦略につなげるために外部専門家の監修のもと、当社独自の設問を策定・導入しています。サーベイでは、回答選択肢を6択設けており、そのうち「①とてもそう思う」「②そう思う」の回答割合を「積極肯定回答率」、「③どちらかといえばそう思う」を含めた回答割合を「肯定回答率」と定義し、組織別や属性別(年代別、職群別)などに分析を行い、各組織単位での改善活動につなげています。
3. 体制
3-1. 推進体制
商社にとって価値創造の中核であり最も重要な資本は「人材」です。自ら変革し新たな価値を創造し続けられる「個」の集団を形成し、価値創造につなげる「人的資本経営」を次の実行体制のもとで推進しています。 人的資本経営の実行体制として、取締役会で経営視点で方針を議論し、重要な人事事項は、社長が議長を務める人事審議会で審議・決裁しています。具体的な取り組みである人材KPIの進捗状況や人事施策の効果・課題などは経営会議と取締役会で定期的に議論・決定しながら進めています。
リスクの早期発見・対処のため、コンプライアンスホットラインや社内目安箱の設置に加え、エンゲージメントサーベイや360°サーベイなどからも現場の意見を吸い上げ、モニタリングする体制を整え、持続的な企業価値向上の推進力を高めていきます。
| 所管役員 | 小倉 茂 執行役員(人事担当本部長) |
|---|---|
| 事務局 | 人事第一部 |
3-2. 人事制度の仕組み
■ 挑戦・成長を後押しする人事制度
当社では「個」の強化に向け、新たな価値創造へ果敢に挑戦する中で、自身の当事者意識と好奇心を成長につなげることで、さらなる挑戦へと循環するサイクルを加速させるという考えのもと、人事制度の整備や文化醸成に取り組んでいます。
当社の人事制度では、役割等級制度をもとに、成果および行動の両面から評価・処遇を行っております。同一等級内においても、成果の大きさに応じてメリハリのある処遇となるよう設計しており、従業員の挑戦意欲を高める仕組み・制度を整えています。また、挑戦が必ずしも成果に結びつかない場合であっても、行動面における発揮度合いに応じて昇格・降格を行うことで、年功序列に依らず、優れた行動を発揮し続ける従業員がより大きな役割に基づき挑戦できる環境を整備しています。
■ 採用
すべてのステークホルダーに「豊かな未来」を提供できる人材を求めて
双日における価値創造の源泉となるものは「人材」です。社員は、価値観・視点・経験において多様ではあるものの、皆が共通して、自らの意思で挑戦し成長を目指します。会社には、挑戦・成長できる機会を提供し、互いに選び、選ばれる関係を構築する、という方針のもと、 ビジネス環境の変化にスピード感を持って対応できる人材、失敗を恐れることなく挑戦し、困難を乗り越えてやり抜く人材の力が欠かせません。
2024年度より「双(とも)に、物語を創ろう。FOR THE NEXT STAGE」という採用スローガンを掲げています。この採用スローガンには、「双日では多種多様な社員が、一人ひとり想いと使命を持って、自らのみならず、会社、ひいては社会・世界の未来を切り拓いており、双日という舞台で、主人公として一緒に新たな物語を創っていける仲間をお待ちしている」という思いが込められています。かかる資質を自ら育むことができ、かつ豊かな発想・潜在的な能力・蓄積された経験を備えた人材の力を戦略的に採用するべく、年間を通じて、新卒、障がい者を含むキャリア採用を行っています。
ご参照:
■ 自律的思考を前提とした人材育成(研修プログラム)
双日では、人材戦略基本方針として、「自らの意思で挑戦・成長し続ける多様な個」を掲げています。「個」の力の強化においては、自分で考え・行動するという自律的思考に基づいた挑戦が個の成長スピードを加速 させると考え、自律性を軸にした研修プログラムを整備しています。 2025年度には、より個々の特性に合った学び の機会を提供できるよう研修体系を見直しました。また、思考力の磨き上げや会社から の期待役割の理解を深める場として、役割等級ごとの集合型研修を 強化することで、「個」の底上げにつなげています。
双日における人材育成の早期化・多様化の推進を目的に、e-Learningツールである「Sojitz e-Campus」を活用しています。コーポレートガバナンスの一助として、また基礎的なビジネススキルに加え、実践的なビジネスシーンを想定した法務、税務、財務、経営戦略などの生きたコンテンツが各部署よりタイムリーに公開され、商社パーソンとしてのリテラシーの獲得に貢献しています。
MBAプログラムへの派遣
OJT(On the Job Training)だけでは獲得しがたい高度かつ広範なスキルを集中的に体得し、国内外の急激な環境変化やグローバル化に対応できる人材の育成を狙い、若手~中堅社員をMBAプログラムへ派遣しています。双日にとって重要な新規ビジネスの企画、立案、実行可能な起業家精神およびリーダーシップを習得することを目的としています。
階層別研修
管理職向けに階層別の「集合研修」および「選抜型研修」を実施し、急速に変化する経営環境において多様性と自律性を備える「個」の集団を率いるマネージャーやリーダーを育成するための研修を実施しています。
マネジメント層の意識・行動改善を促す仕組みとして、360°サーベイを実施しています。日々の業務環境においてなかなか得られない普段の行動面に関する「気づき」を与え「行動改善」を促し、職場環境の改善や組織構成員の活躍促進を目的としています。
2011年から実施している選抜部長研修では、全社の部長から毎年数名選抜し、全社目線での課題抽出や自組織の戦略再構築など、自組織の改革や部長自身の自己変容をテーマに外部コンサルタントがマンツーマンで徹底的に指導を行っています。360°サーベイの結果とともに外部コンサルタントからの客観的な指摘を受け、真摯に戦略と組織の在り方を見直すことで、戦略を構築する力、課題を掘り下げる力、まとめる力、社内外の利害関係者を巻き込んで実行する力を自身のものとし、戦略という絵を描くことだけではなく、実現性を高めることを目的としています。研修の最後には、経営陣に対して練り上げた改革プランのプレゼンテーションを行い、そこでも厳しいフィードバックを受けながら、現場での改革の実行を宣言します。
また、経営人材としての素養の醸成、高度な経営スキルの獲得、他社経営人材とのネットワーキングなどを目的に、各種異業種交流型研修に幹部人材を派遣しております。
双日の人事制度は、年齢や性別を問わず本人の資質や能力ならびに取組意欲に応じて役割が与えられ、そのパフォーマンスによって評価される役割等級制度としており、30代からグループ会社経営を担う実績が出てきています。今後もセグメントや事業環境に応じて、資質と能力のある人材が早期に事業経営に携わることができるよう適材適所に努めていきます。
3-3. データドリブンな人的資本経営の基盤
双日にとって最大の財産である人材が最大限の力を発揮できる環境を整えるため、各種社内調査を活用し、社員の声を吸い上げ、実態に即した施策を行っています。施策実行にあたっては、社員一人ひとりが自分ゴトとして取り組む風土を醸成し、課題解決していけるよう、日々取り組んでいます。
データを活用した対話の浸透により、風通しの良い会社を目指しています。
■ エンゲージメントサーベイ
双日で働く社員の活躍度を把握し、継続的な向上を図っていくため、2017年度より「エンゲージメントサーベイ」を実施しています。この調査は、社員の自律的な挑戦・成長意欲、社員を活かす環境などに関し回答するもので、組織毎や属性別の分析を行い全社並びに各組織でのアクションプラン策定につなげています。
■ 360゜サーベイの実施
双日では、2018年度より、主に部長、課長に対し、普段の行動について「気づき」を与え、その改善や更なる活躍を促すことを目的に、360゜サーベイを行っています。本サーベイを通じて、ライン長が自身の現状や課題を明確化し、意識醸成を図ることで、組織力の最大化を実現し、会社の成長・利益の向上につなげていきます。
ライン長・・・本部長や部長、課長といった組織を牽引するマネジメント層

3-4. 多様性を競争力、挑戦をイノベーション、そして成長に
多様性を競争力に変え、新たな発想や意見を多面的かつ効果的に取り入れ、当社の価値創造につなげるための環境づくりが浸透しています。志高い多様な人材がともに高め合い、終身雇用や年功序列という概念にとらわれず、全ての社員が高いモチベーションを維持しながら、キャリアの実現を目指していく企業風土を醸成しています。退職後も経済・社会活動を続けるOB/OGとの人的ネットワークの形成・拡大により、現状の事業領域にとらわれない新たな事業機会の創出やオープンイノベーションを推進しています。また、社員の多様なキャリア・ライフプランの実現を支援するジョブ型雇用会社で活躍する社員は、当社で培ったスキル・経験を社内外で活かし、価値創造を実現させています。
4. 取り組み
4-1. 人材戦略基本方針①「自らの意思で挑戦・成長し続ける多様な個」
「多様性を競争力に」をテーマに、人材の多様性を変化の激しい市場環境に対応し常にスピード感をもって事業創造できる組織の力へと変えることで、「事業や人材を創造し続ける総合商社」を目指しています。
ジェンダー、現地人材、高い専門性を持つキャリア採用者など、多様な人材の獲得と活躍機会の提供を積極的かつ継続的に行いながら、それぞれの特性や能力を最大限に活かせる職場環境整備、マネジメント層の教育など様々な取り組みを実施しています。
ダイバーシティ推進の主なテーマ
- 女性活躍推進
2030年代中に女性社員比率を50%程度にすることを目指し、当たり前に女性が活躍する環境づくりを進めます。2026年3月時点で女性管理職数は63名となり、2021年4月には内部昇格により初の女性執行役員が誕生しました。2025年4月には女性キャリア採用者が営業本部で初の部長職に就任し、2025年11月に女性キャリア採用者が海外現地法人の社長に就任するなど、女性の活躍の場が拡大しています。 - ダイバーシティマネジメント、仕事と育児の両立、仕事と介護の両立、シニア人材の活躍、現地人材の活躍、障がい者雇用と活躍、LGBTQへの理解浸透
ご参照:
■ グループでの取り組み
双日としての人材力の最大化を目指し、グループ会社の人材育成やグループ内ネットワーク構築のための諸施策を展開しています。
人材育成に関する取り組み
グループ階層別研修実績(参加グループ会社数・受講者数)
| 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | 2024年度 | 2025年度 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 取締役監査役研修 | 41社47名 | 53社80名 | 36社51名 | 57社80名 | 45社110名 |
| 管理職研修 | 11社61名 | 11社43名 | 10社30名 | 10社25名 | 17社70名 |
| 新入社員研修 | 12社59名 | 8社53名 | 7社49名 | 9社62名 | 9社56名 |
人材採用に関する取り組み
グループ会社各社の優秀な新卒人材の確保と新卒若手層の双日グループへのエンゲージメントをより高めるため、グループ会社との採用情報ホームページの共同運営や合同説明会、オープンカンパニーなどの複数日程イベントの共催、外部イベントへグループ複数社で「双日グループ」としての登壇などを通して、双日グループの採用ブランディングの強化とオンボーディングの一環となる新卒採用活動の共創に取り組んでいます。
経営人材の育成
500社を超える双日グループ会社を通じ、グローバルに様々なビジネスを展開する双日にとって、それらの経営を担う「経営人材」の継続的かつ計画的な育成は重要な課題です。
多様なバックグラウンドを持つ人材が、双日グループの企業理念や行動指針に基づいた研修と現場におけるOJTを重ねることにより、次世代の当社収益基盤となる事業の経営を担えるよう、人材育成に取り組んでいます。
持続的な事業経営を行うため、各営業現場とコーポレートが協力しながら後継者育成を行っています。各ポジションに応じた候補者プールを形成し、必要に応じて営業本部を超えた人材配置を行うことにより、事業会社経営人材のスキルアップ、候補者に応じた新たな経験の機会提供など、全社で取り組んでいます。
加えて、各本部においては、地域の発展・雇用拡大・人材育成に貢献していくことがますます重要となっており、全ての世代を対象とした独自の人材育成プログラムを導入し、事業や国境を超えた積極的な登用・配置を通じ、育成の加速を図っています。
基幹事業会社に出向しコーポレート機能の側面からグループ会社経営を担う機会を増やすとともに、国内外事業会社の非常勤取締役・監査役などの経験を積む機会を増やしています。事業会社からの帰任後、その経験を本社経営に活かすというサイクルが継続するよう取り組んでいます。
また、多様な人材の中から、将来のグループ経営を担う幹部候補を選定し、本社において選抜型研修を実施するほか、随時360°サーベイなどを実施し、自身のマネジメントスタイル向上に向けた取り組みを継続しています。
デジタル人材育成
当社は “Dital-in-All”の実現に向け、社内外のパートナーと共にデジタルを活用することで、ビジネスモデルや業務プロセスの変革を実践できるデジタル人材を育成するため、スキル分野・スキルレベルの設計と研修カリキュラムの独自開発を行いました。
入門レベルはITを利用する全社員、攻め(DX)と守り(情報セキュリティ)の両輪を意識した基礎レベルは、中期経営計画2023内のデジタル人材KPIである全総合職の履修完了を達成しました。データ分析を活用した課題解決やデジタル技術を活用した新規ビジネスの創出・既存ビジネスのバリューアップを実行できる応用レベルも2022年度夏より継続的に開講するなど、社員のデジタル技術への理解浸透を図っております。2026年度には生成AIをはじめとするテクノロジーの急速な発展に対応するため、育成プログラムを刷新し、実務成果の創出を重視した内容にしています。
「中期経営計画2026」においては、全社的なデジタルリテラシーの底上げを図るとともに、特に現場におけるデジタル実装を牽引できる応用レベル人材の育成を重点施策として位置づけています。当該人材の育成数については「人材KPI」として設定し、これまで着実に輩出を進めてきました。また、DXにおけるビジネスモデル構想を担う「ビジネスデザインコース」においては、戦略の遂行責任を負うライン長を含めた管理職層のデジタルスキル向上も着実に進展しています。一方で、生成AIをはじめとするテクノロジーの急速な進展に対応するため、社員の継続的なスキル向上が不可欠と考えています。このため当社では、デジタル人材育成施策の高度化を推進しており、具体的にはAIの徹底活用を通じて新たな価値創出を担う「デジタル人材2.0」の育成を目指し、育成プログラムを刷新の上、2026年度より運用を開始しました。本プログラムでは、従来のデータ分析分野をAI・データ活用分野へと拡張するとともに、生成AIの活用を前提としたカリキュラムへ転換しています。さらに、実業務課題に基づく実践型へのシフトおよび現場ニーズを踏まえたスキル定義の見直しを行い、実務成果の創出を重視した内容へと高度化しています。
これらのデジタル人材(※1)が、AIを含むデジタル技術を活用し、Graph-RAG(※2)を活用した化学本部でのトレードビジネスの高度化や、国内本マグロ養殖事業の高度化など、各事業・現場の課題解決やビジネス価値の創出につなげています。また、エキスパートとなった管理職を各営業本部・コーポレートにおけるデジタル専門組織のマネジメントに抜擢し、Digital-in-Allの実現に向けて、現場主導のDXを推進する強固な体制を構築しています。
(※1) 当社ではデジタル人材の育成において、独自の5段階レベル(入門、基礎、応用基礎、エキスパート、ソートリーダー)と2つのスキル分野(データ分析、ビジネスデザイン)を設定しています。
(※2) 情報同士の関係性をグラフ構造で表現し、生成AIによって文脈に即した高精度な出力を実現する技術
ご参照:
当社は、中期経営計画2023を”デジタル開拓期”とし、社長をDX最高責任者とするDX推進委員会によるインタラクティブな議論の加速化や、経営層の合宿型のサマーセッション・マネジメント層向けのワークショップなど階層別の集中討議によるデジタルへの意識改革など、全社のデジタル変革のための取組を進めてきました。また、CDOをトップに据え置いたデジタルリーディングプロジェクトの実装により、強みのある事業の塊へと進化させるためのデジタルアセットを着実に積み上げました。 中期経営計画2026 において、当社のデジタル戦略として「Digital-in-All」を掲げており、全ての事業にデジタルを組み込むことを前提とし、デジタルによる既存ビジネスの価値向上、競争力強化やデジタルビジネスの収益化を進めて行きます。このデジタル戦略のもと、2024年4月からCDO兼CIOの配下にあるデジタル推進組織を更に強化(各部名称・機能は下図参照)し、グループ内のデジタル機能・事業を集約させた「One Team」の体制にて、これまで総合商社として培ってきた双日の事業基盤にデジタルの力を掛け合わせることで、新たな事業の創出・既存事業の変革を目指します。
デジタルトランスフォーメーション及び情報セキュリティ体制・取り組み、DX銘柄選定の詳細は、当社ウェブサイトをご参照ください。
■ トレーニー制度
当社は、500社を超えるグループ会社を通じて多様なビジネスを展開しており、それぞれの事業会社の経営を担う人材の育成は重要な課題です。将来の経営人材の育成・確保のため、トレーニー制度を設け、若手社員を国内外へ派遣しています。2020年度からは所属部署とは異なる分野の事業会社に社員をトレーニーとして派遣する制度を開始しました。社員が新たな経験を通じて、多角的な視野を身に付け、知識や人脈に加え社員の幅出しのきっかけとなる成長の機会となっています。また、エンゲージメントサーベイの結果から、女性は20代のうちに海外を経験することで、30代以降、海外経験に対する意欲が低下しづらくなることがわかったことから、「キャリアの早回し」を促す派遣も行っています。2025年度は21ヶ国に派遣した海外トレーニーのうち42%が女性社員です。今後も活躍の場を広げる機会を提供し、社員一人ひとりのさらなる成長を後押しします。
■ 発想×双日 Hassojitzプロジェクト
当社における「さらなる成長」を考え、未来構想力や戦略的思考を定着させるべく、2019年に新規事業創出プロジェクト「発想×双日プロジェクト」を開始しました。第1回目に社長賞を受賞した「ワイヤレス充電」案件は、2023年3月より公道での実証実験を開始しています。開始から6年目となる2024年度からは「先を読み、新たなKATI(カチ)を共に創る」をテーマに、「発想×双日×実現プロジェクト」として活動しており、外部の有識者やアルムナイメンバーとのディスカッションを行いながら、発想を起点とした事業創出力の強化を継続しています。Hassojitzプロジェクトでは起業家精神の醸成と自律的に事業創出ができる人材の育成を促進しています。
多様なキャリア・働き方を実現する新たな取組みについて
昨今、労働力不足・働く価値の変化・兼業/副業といった新たな労働スタイルの浸透と外部環境が大きく変わってきている中、双日社員が高いモチベーションを持ち、成長実感を多く持てる仕事ができるよう、多様な働き方を実現できる選択を増やしています。
加えて、双日にとっての事業機会やオープンイノベーションのきっかけを更に創出していく為に、新たな取組みを通じた緩やかな双日グループの形成により、現状の事業領域にとらわれない新たな事業機会を増やすことを目指します。
双日アルムナイ(2021年4月発足)
「双日アルムナイ」は、双日退職者(ニチメン・日商岩井 を含む)と双日役職員との人的ネットワークを形成・拡大し、ビジネスネットワークを拡大するプラットフォームです。退職者による設立の提案を受け、双日が賛同及び公認し、「双日アルムナイ」の運営を支援しています。
退職者と双日にとっての事業機会やオープンイノベーションのきっかけを更に創出していくために、新たな取組みを通じた緩やかな双日グループの形成により、現状の事業領域にとらわれない新たな事業機会を増やすことを目指します。
ご参照:
独立・起業支援制度(2021年4月導入)
独立・起業を企図する社員のために双日のリソース(資金・情報・ネットワーク)を提供し、事業推進を支援します。尚、社内ビジネスコンテストとして毎年実施しているHassojitzプロジェクトを通じて発案されたアイデアも、この制度を適用して事業化・独立・起業することが可能です。
事業や人材を創造し続ける総合商社として、双日は会社と独立・起業を目指す個人を含めた全社員の望むキャリアパスを支援するとともに、起業家精神を持ち積極的に挑戦し続ける人材の確保・育成、企業文化の変革を目指します。
双日プロフェッショナルシェア(2021年3月設立)
35歳~55歳の社員を対象に、社員のやりたいことを支援するキャリアプラットフォームとしてジョブ型雇用の双日プロフェッショナルシェアを設立。このプラットフォームにおいて、多様なキャリアの選択肢として70歳定年、就業時間/場所の制限無し、副業・起業可能とする新たなキャリアパスを支援します。双日プロフェッショナルシェアに転籍する社員が、双日で培ったスキル・経験を社内外で活かして価値を提供することが可能となる仕組みとなっております。
4-2. 人材戦略基本方針②「多様な個の力を最大化するミドルマネジメントの強化」
■ ミドルマネジメントの強化による組織力向上
当社の価値創造の源泉である人材の力を最大化するため、対話を通じて社員の力を引き出し組織力の向上につなげるマネジメント力の強化が重要であると考えています。エンゲージメントサーベイ結果(2025年度回答率95%)を分析し、部課長の中で最も現場に近い課長職が組織エンゲージメントに大きな影響を与えることがわかりました。組織エンゲージメント向上においては、部長職と比べて課長職の影響力が高いため、課長職を中心としたミドルマネジメント層の強化に取り組んでいます。
ご参照:
■ 事務職の更なる活躍
優秀な事務職に対し更なる活躍の機会、働きがいのある職域の創出を狙い、2019年7月に、事務職の最上位役割等級を新設。2021年12月には地域限定総合職を新設し、事務職から地域限定総合職への転換を可能としました。このような制度改定と併せて、キャリアを考える研修機会などの多様なキャリア形成を促す経験を提供することで優秀な事務職の更なる活躍を推進しています。
さらに、事務職の更なる活躍機会の創出、スキルアップ向上支援を目的として、社員・所属部署のニーズに基づき、200講座以上の中からそれぞれのニーズに応じて選択し、受講できる研修を2019年8月に開講しており、受講者数は年々増加しております。また、2025年1月からは中長期的に自己成長・キャリアの方向性を考えるキャリア研修を開講し、2026年度までにすべての事務職へ展開予定です。
2026年5月には、社員の成長・挑戦機会の創出や経験領域の拡大を目的として、事務職を対象にジョブシェアリング制度を導入しました。本制度では、在籍部署での本来業務を継続しながら、一定期間、他部署の業務を分担・支援することで、部署を越えた知見の共有や、ライフイベントへの組織対応力の向上を目指しています。
4-3. 人材戦略基本方針③「環境変化を先読みした機動的な人材配置・抜擢」
■ 多様な経験機会による人材育成
ジョブローテーション、社内公募制度
複数の異なるキャリアを経験することで多様な専門知識とスキルを身につけ、同時に組織の活性化を実現するジョブローテーション制度や、自己実現に挑戦し、自らがキャリアを切り拓く機会として社内公募制度など、双日は社員の育成促進とキャリアの幅を広げる制度を導入しています。
ジョブローテーション制度では、管理職登用までに異なる2つ以上の業務(出向や海外駐在を含む)を経験させることで、多様な専門知識とスキル習得による人材育成に寄与しています。また、2020年度からは、昇格要件として求める経験年数を短縮し、経験を積むスピードを早めています。
社内公募制度利用人数:
2024年度8名
2025年度6名
キャリア面談
社員一人ひとりの自律的なキャリア形成と成長をサポートするため、上司と部下の対話を活性化させています。キャリア面談では部下のスキル・経験(Can)と今後のキャリア(Will)、自律的なキャリア形成の為にすべきこと(Shall)を上司とすり合わせています。上司と部下が今後のキャリアを共に考え、相互理解を深め、「個」と組織の成長につなげています。
■ 事業戦略の実現に向けた人員配置・育成
当社では、事業戦略の実現に向けた人員配置・育成を行うべく、各組織において人員計画を策定しております。現組織の人員構成を可視化の上、個別の配置計画を策定することで、組織の持続的な成長に欠かせない人材の強化につなげています。また、当該計画に基づき、戦略的な採用計画の立案を行うとともに、全社的な視点で経営人材の計画的な育成および女性パイプラインの拡充などにつなげています。
■ 機動的・計画的配置を支える人材の可視化
「個」と「組織」の強化をさらに進めるべく、当社では人材データの可視化・活用を推進しています。エンゲージメントサーベイや360度サーベイなど、定期的に実施するサーベイや人事データを多角的・多面的に分析し、様々な人事施策の進捗モニタリングに活用しています。
また、タレントマネジメントシステムを全従業員へ展開しており、上司が部下の情報を参照できるだけでなく、従業員本人が記載した職務経歴や資格・スキル情報を社内で参照し合えるようにするなど、従業員同士での情報の可視化も進めています。
4-4. 多様な人材の活躍を支える制度・取り組み
当社グループの成長は社員と共にあると考え、多様な価値観やキャリア志向を持つ全ての社員が、挑戦・成長を積み重ねることで、高いモチベーションを維持しながら自律的に働き続けられる環境を整えていきます。
ご参照:
4-5. グループ全体で企業価値向上を加速させる取り組み
■ 従業員持株会・株式の付与
当社は、グループ全体で持続的な企業価値向上に向けた意識醸成を企図し、従業員持株会・グループ持株会を通じて社員一人ひとりの企業価値向上に向けたモチベーションを高めていきます。2023年5月には、従業員持株会の会員である社員に対して、特別報酬として1人あたり100株を付与しました。2026年3月現在で、当社における社員の持株会加入率は90%程度となりました。さらに、「中期経営計画2026」の数値目標を達成した際は、本社社員のみならず、一部グループ社員も含めた従業員に対して株式インセンティブとして特別報酬を付与する予定です。
■ 確定拠出年金制度
当社は、企業価値向上に向けた人材を支える取り組みの一つとして、従業員の中長期的な生活の安定を重視し、全従業員を対象に確定拠出年金制度を設けています。社員一人ひとりが「自己責任・自助努力」の精神に基づき、将来に向けた資産形成を計画的に行えるよう、会社として制度面から支援しています。