ダイバーシティマネジメント

方針・基本的な考え方

双日は、「多様性を競争力に」をテーマに、人材の多様性を、変化の激しい市場環境に対応し、常にスピードをもって事業創造できる組織の力へと変えることで、2030年に「事業や人材を創造し続ける総合商社」となることを目指しています。

これまで、女性、外国人、様々な職歴をもつキャリア採用者など、多様な人材の採用、起用を積極的かつ継続的に行いながら、それぞれの特性や能力を最大限活かせる職場環境の整備やマネジメント層の教育などの取り組みを実施してきました。中期経営計画2023では、これに加えて、多様なキャリアパス・働き方を促し、社員の多様性を新規事業の創出や組織の意思決定に活かし、持続的な価値創造につなげていくための人材施策を進めていきます。

「中期経営計画2023」の人材戦略

人材戦略の3つの柱

1. 多様性を「活かす」仕組み

多様性を競争力とすべく、全社員が持つそれぞれの強みを活かし、新たな発想による挑戦を加速していきます。

◆ ダイバーシティ推進の主なテーマ

  • ダイバーシティマネジメント
  • 女性活躍推進
  • 仕事と育児の両立
  • 仕事と介護の両立
  • シニア人材
  • 外国人人材の活躍
  • 障がい者雇用と活躍
  • LGBTQへの理解浸透

ご参照:

2. 挑戦を「促す」仕組み

ご参照:

3. 成長を「実感できる」仕組み

ご参照:

目標

多様性を競争力に:2030年代に向けた中長期の取り組みと目標

多様性を競争力に

ジェンダーやライフステージ(出産・育児など)に関わらず、
個々人が知見・能力・経験を発揮して活躍、価値の創造に貢献

◆ 女性活躍

双日は、多様性を競争力につなげるため、女性活躍推進を人材戦略の最重要テーマの1つと位置づけている。2030年代に全社員に占める女性社員比率を50%程度にすることを目指し、中長期の目線で、当たり前に女性が活躍する環境づくりを進め、世代に応じた社員の自律的な成長をサポートしています。組織の意思決定に関わる女性社員を増やしていくために、女性課長職比率や女性総合職の海外・国内出向経験割合など具体的な目標を設定し、各世代層のパイプライン形成と経験の蓄積、男女間における経験値のギャップ解消、女性特有のライフイベントを見越した「キャリアを止めない」施策に取り組んでいます。

女性活躍

上記に加えて、パイプライン形成・キャリア形成のための指標として、管理職手前の女性総合職の海外・国内出向経験割合を2023年度に50%にする目標を設定しています(2022年度末時点で42%)。また、専門知識や経験を備えた外部からの人材登用や内部昇格により、女性執行役員は2名(うち1名は常務執行役員)となっています。

ジェンダーに関わらず仕事と育児を両立することについて、職場全体が理解・応援できる環境を整えることは、女性がライフイベントを経てもキャリアを中断することなく活躍できる企業風土醸成のために重要であると考え、人材KPIとして育休取得率100%を設定しています(2022年度の育休取得率は男女とともに100%を達成)。

ご参照:

◆ 女性活躍推進法に基づく行動計画

「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(女性活躍推進法)に基づき、2023年度末までの計画、目標を設定しています。

ご参照:

◆ 外国人人材の活躍

双日は、世界各地での事業展開において、多様な価値観をもつ多様な国籍の人材が交流し、適材適所への配属、登用により活躍することで、事業における変化への対応力、新たな発想へつなげます。
マーケットイン視点と現地ネットワークを活用した事業領域の拡大、新規事業の機会創出、機能強化による競争優位の実現に向け、2025 年までに海外事業会社 CxO ポストの過半数超を外国人人材としていく予定です。

◆ 中途採用者の管理職への登用

当社が掲げる「多様性を競争力」とするため、現在、管理職ポストにおける中途採用者の割合は約2割程度、役員ポストは約3割を占めております。今後も引き続き、経営人材、DX 等の専門人材の補完、女性・外国人等の多様性を強化する方針のもと、毎年の新規採用者数の約3割程度を中途採用者としていく予定です。

  • 双日は、同一の資格や職務レベルにおいて、ジェンダー間で統一された報酬体系を適用しています。

体制

ダイバーシティ推進体制

ダイバーシティを含めた人材戦略の目標、方針ならびに進捗は、経営会議および取締役会に定期的に上程され、経営陣による議論を重ねています。ダイバーシティ推進を中長期の双日の持続的成長に繋げるべく、人事部及びサステナビリティ推進部が中心となって働き方改革、健康経営などの諸施策と連動を図りながら、企画・運営・推進を行っています。

さらに、全社的な取り組みを加速するため、各組織の組織業績評価において、女性活躍推進、若手社員の活躍、シニア人材の活躍など多様性を競争力に変える取組みの実施状況を人材活用の評価項目に組み入れています。

尚、ダイバーシティの取り組み状況、進捗については、他の人材施策と合わせて、定期的に取締役会に報告されるほか、経営企画部や人事と社外取締役との個別のミーティングにおいても議論され、そこで得た様々な助言を施策や取り組みに反映させています。

取り組み

ダイバーシティマネジメント

社長からの全社向けメッセージや、管理職向け研修において、多様な属性・価値観をもつ部下の個を活かし、組織の成果につなげるダイバーシティマネジメントの重要性について伝えています。

また、部下一人ひとりの多様性を活かし、育成、活躍させるとともに、自身も心身ともにいきいきと活躍するといったダイバーシティマネジメントを実践する管理職を増やすため“イクボス宣言”を行い、社内においてその浸透に取り組んでいます。

◆ 双日イクボス宣言

双日のイクボスは、
部下一人ひとりの異なる価値観、働き方、キャリアについて理解し、
部下一人ひとりがいきいきと多様な「個」を活かし、成果をあげる事を期待します。

双日のイクボスは、
時には部下に難しい仕事をやり遂げさせ、時には部下の縁の下の力持ちとなり、
力強い「個」と「チーム」を追求します。

双日のイクボスは、 人生と仕事を大切にするワークライフマネジメントに取り組み、
健康的な働き方で New way, New valueを実現します。

2018年10月

  • 双日は、特定非営利活動法人ファザーリング・ジャパンの運営する「イクボス企業同盟」に総合商社として初めて加盟しました。

関連情報(リンク)

ご参照:

◆ 各種施策について

ダイバーシティマネジメント研修

2018年度は、部課長を対象に、「多様性を活かし、組織成果を最大化するマネジメントとは」と題し、ダイバーシティマネジメント研修を実施しました。

イクボス研修・アンコンシャスバイアス研修

2019年度には、イクボスの考え方をマネジメントに活かすため、NPO法人ファザーリング・ジャパンの安藤代表を講師に、当社全部長に対するイクボス研修を実施しました。研修終了後は、全部長が双日イクボス宣言に賛同の上署名を行いました。

2021年度からは、全ての部課長がe-Learningによるイクボス研修を受講し、双日イクボス宣言への理解浸透を図っています。また、部長研修ではアンコンシャスバイアスをテーマとした研修を実施しています。

女性活躍推進

女性活躍推進にあたっては、2030 年代中に女性社員比率を 50%程度にすることを目指し、中長期の目線で、当たり前に女性が活躍する環境づくりを進めています。また、将来的に経営の意思決定に関わる女性社員を増やすために、社員の自律的な成長をサポートしつつ、各世代層のパイプライン形成と、経験の蓄積、キャリア意識醸成に継続的に取り組んでいます。

変化のスピードが加速するビジネス環境において、女性を含む、多様な人材の活躍が中長期の双日の成長に不可欠であるとの認識のもと、経営トップ自らがメッセージを継続的に発信し、管理職をはじめとする社員の意識改革をリードしています。

◆ 多様な人材の活躍を支える主な制度・取組み

女性活躍推進のための環境づくり

◆ 各世代層のパイプライン形成

管理職までの経験値積上げ

女性活躍の目標に掲げている女性総合職の新卒採用比率は、2018年度以降、30%以上を維持しています。管理職育成のためのパイプライン形成として、ライフイベントに左右されない若手のうちに、海外や国内出向など本社外の経験を積む機会を提供しているほか、世代別の研修を実施しています。また、女性の管理職登用を積極的に進めており、課長を補佐する副課長職の経験を経て、課長に登用する事例も増えています。

若手社員に対する取り組み

2018年度には、4-5年目の女性総合職に対し、一人ひとりの強みや、仕事とライフイベントをどうマネージするか等、中長期的なキャリアを考える研修を実施しました。研修の中では、女性総合職と上司が合同で研修と講義を受け話し合うセッションも設けています。

2021年度から継続して経営陣をメンターとするメンタープログラムを実施しており、10年後の管理職世代となる30歳前後の女性総合職を対象に、自身のキャリアの明確化や、将来ビジョンに対する意識を高める機会を提供しています。

係長相当職に対する取り組み:管理職前研修プログラム

係長相当職の女性総合職を対象に、管理職登用への育成の一環として、2019年9月より継続して、コーチング、上司や役員との面談を含む3ヶ月タームのキャリア研修を実施しています。

管理職に対する取り組み:管理職の外部研修派遣

マネジメント力強化の一環として、管理職に対して、ビジネススクールのエグゼクティブプログラムへの派遣や当社グループ会社の役員任用等の取組みを進めています。
2021年4月には内部昇格により当社初の女性執行役員も誕生しました。また、社外からの人材獲得により、女性の執行役員数は2022年7月現在で2名となっています。

◆ その他の取り組み

社外取締役キャリアトークセッション

  • 社外取締役による女性キャリアトークセッション
    社外取締役による女性キャリアトークセッション
  • 社外取締役キャリアトークセッション「多様性を競争力に」つなげるために、ジェンダーに関わらず多様な社員が活躍できる組織風土づくりの一環として、2022年度は「双日・女性キャリアトークセッション」(全3回)を開催。3名の女性社外取締役が登壇し、これまでのキャリアや、ビジネスパーソンとしての心がけ、社外取締役の視点から見た双日など、様々なテーマで話をしました。

女性執行役員によるラウンドテーブル

  • 小人数のラウンドテーブル
    小人数のラウンドテーブル
  • 女性執行役員によるラウンドテーブル多様な考え方や視点に触れ、視野を広げるために、コミュニケーションネットワーク作りの機会を設けています。2022年度には、外部登用の女性執行役員を囲み、少人数で意見交換を行う、ラウンドテーブルを全6回開催しました。ラウンドテーブルには男性本部長も加わり、活発な意見交換となりました。

社員の経験を共有する会

  • 社員の経験を共有する会
  • 社員の経験を共有する会

社員が今後のキャリアを考え、また、お互いの多様性を尊重しながら価値創造につなげていくためのコミュニケーションの機会を複数企画しています。
女性社員が今後のキャリアを考える一貫として、「お子さんを帯同して海外駐在をした社員の経験」や、「女性管理職のキャリアとライフ」を聞く会を開催いたしました。

事務職社員のキャリア形成

多様なキャリア形成のニーズに応え事務職社員の活躍を促すべく、19年度に人事制度を改定し、事務職の上位役割等級ならびに、地域・職種・領域を限定した総合職を新設しました。事務職としての更なる活躍または自身の専門性を活かし総合職へ転換し活躍の幅を広げている事務職社員が出始めています。
また21年度には、より早期に総合職にチャレンジしたい事務職社員に対し、自身の経験・スキルを活かして地域・職種・領域を限定した総合職に転換できるよう人事制度を改定しました。キャリアを考える研修の実施などの多様なキャリア形成を促す経験を提供することで更なる活躍を推進しています。

事業創出に向けた活動

2019年度から開始した双日の新規事業創出プロジェクト「発想×双日プロジェクト」において、様々な性別・年次・役職が集まる多様性にあふれるチームが結成され活動を続けています。中でも2020年度にはフェムテックチームが結成され、事業化に向けた活動を進めています。全ての人が自分らしいライフ・キャリアを過ごすことができる社会を目指し、女性特有の月経・プレコンセプションケア・妊娠・産後・更年期・婦人科系疾患に関する課題や悩みと向き合い、テクノロジーを活用して女性が自分らしいライフ・キャリアを選択できるよう、女性の健康を支えるビジネスの実現に取り組んでいます。

ご参照:

◆ 女性の健康に関する取り組み

健康診断受診率は100%を継続しており、二次健診の受診勧奨を積極的に行っています。更に2022年度より子宮頸がん検診・乳がん検診の対象を全女性社員に拡大し、女性の健康支援を強化しました。加えて、社内診療所に婦人科専門医を配置、不妊治療に関する相談窓口の設置や外部企業と契約し、医師や専門家によるオンラインセミナーの開催や、社員やその配偶者の不妊治療の支援も行っています。健康で働き続けるために知っておきたい、女性特有の疾病リスクや年齢による身体の変化、不調に対するセルフケアなどのテーマで専門の医師によるセミナーなどを開催しています。

ご参照:

仕事と育児の両立支援制度

ライフイベントがある中でも「キャリアを止めない」との観点から、ジェンダーに関わらずすべての社員が活躍できるための仕事と育児の両立支援の環境整備等に取り組んできました。
双日では、産前の休暇として有給で6週間の休暇取得が可能です。また、産後については2022年4月より、従来の育児休暇制度を改定し、男女共通の「産後育児休暇」を設けました。子の出生後から1歳になるまでの間の40日間(所定勤務日ベース)を限度に、取得回数に制限なく分割ができる有給休暇を付与しています。法定では、産前6週間、産後8週間は無給の休業が認められていますが、双日独自の給与支給を伴う育児休業制度となります。
また、保育所への入所ができず復職が難しい場合、法定期間を上回る最大2歳半迄延長が可能です。また社員の育休からの復職をサポートするため、事業所近隣の保育所と法人契約を締結し、保育所が見つからない場合に利用できる体制をとっています。さらに、業務遂行のために利用できるベビーシッターの費用補助等も行っています。

仕事と育児の両立支援制度

◆ 柔軟な働き方

双日は、7時から20時の間でコアタイムのないフレックスタイム制度を導入しており、育児短時間勤務制度利用者も本制度の利用が可能です。また、2020年1月からはテレワークを全社導入し、仕事と育児を両立する柔軟な働き方の環境を実現しています。

◆ 早期復職支援制度

2019年10月に、「早期復職支援制度」を導入。産休・育休を取得後、早期に復職(子が生後9か月になる月の翌月1日までに復職)した社員を対象に保育料補助を実施しています。
制度導入により、早期に復職可能な環境を整え、復職意欲を高め、キャリアの継続を支援しています。

◆ 再雇用制度

配偶者の国内外への転勤に帯同し退職を余儀なくされる社員については、再雇用制度の導入により再度キャリアを継続することが可能な環境を整えています。

◆ 男性の育児休暇

  • 社内のデジタルサイネージで男性育休の取得事例を紹介
    社内のデジタルサイネージで男性育休の取得事例を紹介
  • 2022年4月に育児休暇制度を改定し、男女共通の「産後育児休暇」を設けました。子供が生まれてから1歳になるまで、取得回数に制限のない、通算で40日の育児のための特別休暇(有給)を付与しています。旧制度では、取得期限を出生後8週間までとしていましたが、新制度ではこれを1歳までに延長しました。近年、制度の拡充や管理職向け研修などを継続的に実施してきたことで、2023年度、男性社員育休取得率100%を達成し、取得日数ともに大幅に向上しております。男性社員の育児に対する意識向上や職場での上司や同僚による理解や、サポートを一層促進し、仕事と育児の両立がし易く、ジェンダーに関わらず活躍できる環境整備に取り組んでいます。

ご参照:

◆ 育児休職社員への支援

産休・育休から復職までの手続きや、両立支援の制度等を紹介する「仕事と育児の両立ハンドブック」を作成し、社員および上司に配布をしています。また、育休中社員の復職に向けた準備や社員同士の交流機会として「Welcome backプログラム」を開催しています。
さらに、育児コンシェルジュ(外部専門家)が、保育園に関する情報提供や、仕事と育児の両立アドバイスなど、社員の相談に対応しています。

仕事と介護の両立

介護中の社員が、仕事と介護を両立できる制度や環境を整え、その活躍を支援しています。

主な制度としては、介護休暇制度、複数回取得可能な介護休職制度、介護短時間勤務制度、介護退職者の再雇用制度の他、遠隔地介護サポートプログラムを導入しています。

社内周知の面では、双日の介護制度及び、介護保険制度情報を社内のイントラネットに掲載しています。また、介護についてメールで相談できる窓口を設け、定期的に、仕事と介護の両立セミナー、介護個別相談会も行っています。

柔軟な働き方の面では、フレックスタイム制度に加え、テレワーク制度を活用した勤務を可能としています。

◆ 仕事と介護の両立支援セミナー

セミナーでは、先が見えない介護への対処として、介護支援専門員(ケアマネージャー)等との相談機会を作り、社員が主体的に“仕事と介護の両立環境”を整える時間とするよう、効果的な使い方をアドバイスしています。

また、セミナー終了後には個別相談会を設け、専門の社会福祉士から社員の抱える個々の介護状況に応じたアドバイスを行っています。

◆ 留守宅補助制度

社員が海外に単身赴任する際の日本に残る家族の負担の軽減を目的として、会社が認める範囲の「家事代行」「介護サポート」「育児サポートサービス」を、会社が補助する形で利用できるようにしています。

シニア人材

双日は、経験やスキルが豊富なシニア社員がより活躍できるよう多様なキャリアパス選択の機会を提供しております。
シニア社員の活躍支援を進め、60歳定年後の「定年後再雇用制度・再就職支援制度」、中堅~シニア社員を対象に「リスキルプログラム」、「リカレント支援制度」、キャリア・ライフプランを支援するジョブ型雇用の「双日プロフェッショナルシェア株式会社」の活用を通して新たな活躍を促進します。

◆ 定年後再雇用制度

双日は定年を60歳とし、60歳以降も高齢者雇用安定法に基づいて継続雇用を行っています。
シニア社員の多様な働き方への意識や価値観に対応し、その活躍を推進するため、2019年4月には再雇用者を対象とした役割等級を新設。後輩育成に重きを置いた再雇用後の業務に対する期待役割・ミッションを基準に、処遇を決定し、評価する旨の制度改定を行いました。

◆ リスキルプログラム

より多くの社員が自立的なキャリア形成を通して活躍できるように、中堅~シニア社員を対象に専門性を高める「リスキルプログラム」を2023年から実施。これまでの経験と新たに習得したスキルを活かし個人のモチベーション・エンゲージメント向上、組織の生産性向上につなげると共に双日グループの企業価値向上を目指しています。

◆ リカレント支援制度

人生100年時代の到来で長期化する職業人生をより豊かなものにしていくため、社員一人ひとりが自身のキャリアを主体的に考え、継続的に学び、自身の価値を高めていく必要があります。
キャリアの棚卸をする中でリカレント教育が必要な場合、中堅以降の希望社員を対象に費用支援・休職取得が行える制度を当社は用意しています。

◆ 双日プロフェッショナルシェア株式会社

2021年3月、35歳以上の社員の多彩なキャリア・ライフプランを支援するプラットフォームとして設立。「70歳定年」「就業時間・場所の制限なし」「副業・起業」を可能とし、社員一人ひとりが新たなキャリアパスで活躍し続けられるよう支援を行います。

外国人人材の活躍

双日には、海外に100か所近くの支店、現地法人、駐在員事務所などがあります。これらの海外拠点で働く現地採用スタッフの更なる活躍と地域に根差したビジネスを推進するため、各拠点における人事制度、研修体系の整備などを行い、海外現地採用社員の育成・活用・登用を推進しています。
また、海外事業会社を起点に、現地ネットワークに入り込み、事業領域の拡大や新規事業の創出につなげるため、外国人人材のCxOポストをさらに増やす取り組みも進めています。

◆ 海外現地採用スタッフの育成強化、活躍推進

現地法人・支店・駐在員事務所の総人員は約1,500名。この内、現地採用スタッフは約1,200名で、うちGeneral Managerは34名となっています(2023年3月末時点)。

◆ 現地海外スタッフの活用

双日では各国で活躍する現地採用スタッフの地場に根差した情報、ネットワークを活用してビジネスを拡大するため、現地採用スタッフに地域・拠点間異動や、本社への逆駐在等の機会なども提供しています。具体的には双日上海に所属する現地採用スタッフが、双日米国に駐在するなど、2022年度までに16名が地域間の異動や逆駐在を経験し、新規顧客の開拓や新規ビジネス創出などに取り組んでいます。

◆ 海外拠点の次世代リーダー育成

双日では、次世代リーダーとなる現地採用スタッフの育成を目的に、GPD(Global Professional Development)、GNLD(Global Next Leaders Development)などの「グローバルネクストリーダー研修」を行っています。GNLDは2011年に、GPDは2012年にスタートし、今までに計491名が参加しています。参加者の出身国はさまざまで、米州、欧州、アジア、中国、オセアニア、中東など36ヵ国にも及びます。
GPDは双日の文化、主に職能組織、歴史などの理解を深め双日の一員としての認識、ロイヤリティを醸成させることや、双日としての強みを活かし現地で業容拡大するため、ビジネススキルや異文化間でのマネジメントスキルを習得・体感することを目的としています。また、GNLDはGPD参加者よりもさらに上位である管理職候補の現地採用スタッフを対象に、同じく双日の文化、職能・営業両組織、歴史などの理解を深めるとともに、事業・地域を超えた社内外ネットワークを構築することで双日グループとしてのシナジーを生み出し、全社的視点にたってNew way, New valueを構築できるリーダーを育成することを目的としています。2020年度からは、新型コロナウイルスの影響により、オンラインにて実施。アジア、欧州、中東、及び中国地域の22か国から約100名が参加しています。その他にも、オンライン研修として、Sojitz オリエンテーションプログラム、交渉研修、リーダーシップ研修などを提供し約 200 名が受講しました。今後も継続的に育成機会を提供していきます。

障がい者

双日は、多様な個を活かすダイバーシティ経営の一環として、障がい者雇用の促進と、障がいのある方々がより活躍できる職場環境づくりに取り組んでいます。

◆ 障がい者雇用の促進

双日の障がい者雇用率は、2023年3月末時点で2.60%(法定雇用率2.30%) です。双日全体の障がい者雇用率および定着率を上げていくためにも、障がいのある方々が働きやすい環境づくりに努めています。今後、更なる雇用拡大を進めるために、2012年に特例子会社として認定された双日シェアードサービスとの連携を図りながら、様々な障がいのある方々のスキル、経験、キャリアプラン等に応じた人材配置と、障がいの有無問わず誰もが最大限のパフォーマンスを発揮できる環境整備を進めています。
また、関連部署横断での各施策の検討や、ブラインドサッカー体験会(*)などを通じ社内理解・意識浸透を進めるなど、障がいをもった方の受け入れ体制づくりも進めています。

  • *双日は、日本ブラインドサッカー協会(JBFA)とパートナーシップ契約を締結し、ブラインドサッカーへの支援、JBFAが主催する「スポ育」事業の活動支援を行っています。

◆ 障がいのある方々の活躍:双日シェアードサービス(特例子会社)

双日シェアードサービスでは、障害者雇用促進法に基づく双日特例子会社として、多くの障がいのある社員が活躍しています。

同社が双日および双日グループから受託する人事、総務関連業務のうち、主に総務関連業務を担っています。 具体的には、名刺作成、印刷・製本・紙文書PDF化等を行うドキュメントセンター、マッサージを行う有資格者によるヘルスケアルーム運営とセルフケアの動画配信、ドアノブや机上拭き取り除菌、除菌アルコール液補充、複合機用紙補充・清掃等の環境整備、ビジターカード・タクシーチケット管理、ゴム印・文具発注の庶務全般に加え、各種郵便事業、文書保管、海外引越(残置家財)事業等があります。総務関連業務以外に、人事関連業務として双日グループの研修の運営業務、給与計算業務等にも積極的に関わるなど、対象業務をさらに拡げ、活躍機会を増やしています。

双日シェアードサービスでは、長期にわたり安心して働くことができるよう、サポート体制の充実に努めています。社内には、専門知識・資格をもつサポート要員を配置して、作業の指導はもとよりメンタル面のケアも可能な体制を整備しています。双日社員とのコミュニケーション強化およびダイバーシティの浸透を図っており、社員による障がいに関するセミナーの実施、手話教室等を実施しています。今後はグループ会社において障がいのある方の採用や定着支援を進めるなど、それぞれの特性に応じて、持てる能力を最大限に発揮することができる、働きやすい環境づくりを進めていきます。

<特例子会社としての沿革>
2012年3月 障害者雇用促進法に基づく特例子会社「双日ビジネスサポート(株)」設立
2018年4月 同社大阪営業所設置
2022年7月 双日シェアードサービス(株)と合併

◆ バリアフリー

双日の執務エリアは障がいのある方に配慮した作りとなっています。各フロアに障がい者トイレが設置され、障がいのある方が勤務するフロアは、視覚に障がいがある方の意見を取り入れ、カーペットの色をダークブラウンから明るいアイボリーへと変更いたしました。今後も障がいを持つ方の意見を聞きながら働きやすい設備・環境を整えてまいります。

在宅勤務者として働いて

  • 國重義樹
  • 病気により会社での勤務が困難な状態になったため、営業職として勤めていたIT企業を退職。支援団体を通じて、双日での在宅勤務を紹介してもらいました。業務内容は、採用や各種人事施策に関する情報の収集や、それらに関する企業内ホームページのメンテナンス。自宅の作業環境を整えてもらって週4日勤務しており、感謝とやりがいを感じています。

    國重義樹
    人事部 採用課

LGBTQ

双日では、性的指向、性自認に関わらず、多様な社員が活躍できる環境づくりに取り組んでいます。社員の自律性を促し、ジェンダーに関わらず誰もが活躍できる組織風土づくりを更に進めます。LGBTQ等の社内の性的マイノリティへの理解を含めたジェンダー平等を促進します。

就業規則で、性的指向、性自認に係るハラスメントの禁止を定め、双日グループ・コンプライアンス行動基準および双日グループ人権方針において、従業員に対し、人種・国籍・性別・年齢・心身の障がい・性的指向等を含む多様性を尊重する事を明確にしています。

◆ 研修・セミナーの実施

海外赴任者に対しては、世界各国におけるLGBTQに係る法制度の違いについて事前に注意事項等を周知しています。また不定期にLGBTQに関するセミナー、イベント等を開催し、性的指向、性自認に係わらず、社員が活躍するための理解浸透に取り組んでいます。 双日労働組合においても、LGBTQへの理解を深めるセミナーを複数回開催。

◆ 問い合わせ・相談窓口

LGBTQ等の社内の性的マイノリティに関する問い合わせ・相談窓口を設置。当事者だけではなく、同僚とのかかわり方なども匿名で相談できる体制となっています。

ダイバーシティ専任組織において、必要に応じ外部有識者・組織と連携し、対応しています。

多様な家族形態への対応

双日では、誰もが働きやすい環境づくりに取り組んでいます。2023年10月には、同性パートナーシップ制度や事実婚をしている社員およびその家族にも、法律婚同様の福利厚生を利用できるようになりました。

外部評価

ワークライフマネジメント推進

◆ プラチナくるみん認定

  • プラチナくるみん認定
  • 双日では、社員が主体的に生活と仕事をマネージするワークライフマネジメントを推進しており、育児・介護と仕事の両立のためのさまざまな支援制度を導入・整備しています。

    2021年8月には、厚生労働大臣の認定である「プラチナくるみん認定」を取得しました。くるみん認定は、次世代育成支援対策推進法に基づき、一般事業主行動計画を策定した企業のうち、計画に定めた目標を達成し、一定の基準を満たした企業を「子育てサポート企業」として厚生労働大臣が認定する制度です。当社はこれまで2010年から4回連続で「くるみん認定」を取得し、5回目となる認定において、より高い水準で子育て支援を実施している企業に付与される「プラチナくるみん認定」の取得、2022年12月から、不妊治療と仕事との両立のための制度や方針を設け社内周知している企業に付与される「プラチナくるみんプラス認定」の取得となりました。

    現在、次世代育成支援対策推進法に基づく2021年度から2023年度までの「一般事業主行動計画」を新たに定め、今後も継続して、「育児と仕事の両立を実現するための風土づくり」や「子の出生後も主体的にキャリア形成できる環境整備」への取組を進めてまいります。

ご参照:

◆ なでしこ銘柄選定

  • なでしこ銘柄
  • 様々な女性活躍の取り組みにより、2023年3月には、女性活躍推進に優れた上場企業を表彰する「なでしこ銘柄」(経済産業省、東京証券取引所主催)に7年連続7回目の選定をされました。

◆ イクメン企業アワード 奨励賞を受賞

2020年11月には、働きながら安心して子どもを産み育てることができる労働環境の整備を目的に、男性の育児と仕事の両立を促進する企業を表彰する「イクメン企業アワード2020」(厚生労働省主催)で奨励賞を受賞しました。

ご参照:

パフォーマンス

女性活躍推進

◆ 関連データ

女性採用比率実績

2018年3月期
(FY2017)
2019年3月期
(FY2018)
2020年3月期
(FY2019)
2021年3月期
(FY2020)
2022年3月期
(FY2021)
2023年3月期
(FY2022)
新卒女性採用比率
(総合職および事務職)
35.8% 47.9% 46.0% 49.0% 45.4% 56.7%
新卒女性採用比率
(総合職のみ)
23.6% 37.0% 32.0% 34.1% 31.9% 42.6%
キャリア採用比率 21.7% 40.7% 44.0% 53.3% 34.3% 22.5%

女性管理職実績

2018年3月期
(FY2017)
2019年3月期
(FY2018)
2020年3月期
(FY2019)
2021年3月期
(FY2020)
2022年3月期
(FY2021)
2023年3月期
(FY2022)
管理職数(名) 男性 1,031
女性 33
男性 1,020
女性 40
男性 1,000
女性 46
男性 954
女性 54
男性 915
女性 57
男性 884
女性 57
女性比率 3.1% 3.8% 4.4% 5.4% 5.9% 6.1%
部長相当職数(名) 男性 184
女性 0
男性 186
女性 2
男性 187
女性 3
男性 176
女性 2
男性 154
女性 2
男性 146
女性 4
課長相当職数(名) 男性 841
女性 33
男性 834
女性 38
男性 813
女性 43
男性 778
女性 52
男性 761
女性 55
男性 737
女性 53
新規管理職登用数(名) 男性 50
女性 3
男性 28
女性 7
男性 28
女性 5
男性 35
女性 9
男性 33
女性 4
男性 39
女性 4

女性係長相当職実績

2018年3月期
(FY2017)
2019年3月期
(FY2018)
2020年3月期
(FY2019)
2021年3月期
(FY2020)
2022年3月期
(FY2021)
2023年3月期
(FY2022)
係長相当職数(名) 男性 275
女性 44
男性 294
女性 44
男性 297
女性 38
男性 284
女性 38
男性 287
女性 39
男性 281
女性 46

ご参照:

  • 従業員における女性比率
  • 管理職における女性比率
  • 採用における女性比率
  • 男女の平均勤続年数の差
  • 取締役における女性比率

◆ 男性の育児休暇取得実績

2018年3月期
(FY2017)
2019年3月期
(FY2018)
2020年3月期
(FY2019)
2021年3月期
(FY2020)
2022年3月期
(FY2021)
2023年3月期
(FY2022)
男性の育児休暇取得率 22.8% 31.0% 55.6% 55.6% 83.3% 100.0%
男性の育児休暇平均取得日数 3.7日 3.5日 11.7日 17.2日 26.5日 38.8日

◆ 男性社員の育休取得率・取得平均日数

育児コンシェルジュの様子

◆ 配偶者の転勤に伴う再雇用制度を利用して復職した人数

2018年3月期
(FY2017)
2019年3月期
(FY2018)
2020年3月期
(FY2019)
2021年3月期
(FY2020)
2022年3月期
(FY2021)
2023年3月期
(FY2022)
復職者数(名) 3 4 3 5 2 0

仕事と介護の両立

◆ 介護休暇取得実績

2018年3月期
(FY2017)
2019年3月期
(FY2018)
2020年3月期
(FY2019)
2021年3月期
(FY2020)
2022年3月期
(FY2021)
2023年3月期
(FY2022)
介護休暇取得
のべ日数(日)
339 338 302 109 72 96
介護休暇取得者数(名) 37 50 49 30 23 35

シニア人材

◆ 再雇用者実績

2018年3月期
(FY2017)
2019年3月期
(FY2018)
2020年3月期
(FY2019)
2021年3月期
(FY2020)
2022年3月期
(FY2021)
2023年3月期
(FY2022)
定年再雇用者数(人) 17 29 31 31 43 29

外国人人材の活躍

◆ 現地採用社員:General Manager数

2018年4月1日 2019年4月1日 2020年4月1日 2021年4月1日 2022年4月1日 2023年4月1日現在
現地採用社員:General Manager数(名) 30 31 35 32 32 34

◆ 従業員における外国籍社員数と比率

2018年3月期
(FY2017)
2019年3月期
(FY2018)
2020年3月期
(FY2019)
2021年3月期
(FY2020)
2022年3月期
(FY2021)
2023年3月期
(FY2022)
外国籍社員数(名)
従業員総数(名)
67(2.9%)
2,343
66(2.7%)
2,410
80(3.3%)
2,460
80(3.1%)
2,551
76(3.0%)
2,558
79(3.1%)
2,523

障がい者雇用と活躍

◆ 障がい者雇用数と障がい者雇用率

2018年3月期
(FY2017)
2019年3月期
(FY2018)
2020年3月期
(FY2019)
2021年3月期
(FY2020)
2022年3月期
(FY2021)
2023年3月期
(FY2022)
障がい者雇用数 52 50 59 62 65.5 71.5
障がい者雇用率 2.00% 1.89% 2.20% 2.25% 2.39% 2.60%

ご参照: