サウジアラビアは、中東地域内でもCO2排出量が多い一方で、脱炭素推進に積極的に取り組んでおり、2060年のカーボンニュートラル達成を目指す政府目標が掲げられています。人口増加や経済成長が継続し、冷房需要増にもつながる不動産開発も活況な中、個別空調に比べてCO2排出量が抑えられる地域冷房のニーズが高まっています。
Saudi FAS Holdingは、小売り、不動産、エンターテイメントなどサウジアラビアにてさまざまな分野で事業を展開する大手財閥であり、FAS Energyは同グループ内の電力・エネルギー事業の開発を行っています。FAS Energyは事業領域の拡大として地域冷房事業への参画を予定しており、世界各国でエネルギー関連事業を進める双日と協業を進めることとなりました。
脱炭素の世界的な潮流を受け、先進国をはじめ各国において省エネルギーや分散型電源の市場が急拡大する中、双日は、脱炭素関連の技術力と顧客接点を有する投資先の成長を支援するとともに、インフラ型ビジネスモデルで培ってきた機能やアイデアを用いてバリューアップを図っています。本事業を含む「エネルギーソリューション領域」は中期経営計画2026で戦略的強化領域に設定しています。
本事業においても、米国や豪州で展開する省エネルギー事業(※2)や世界各国で実施しているインフラ事業で得た知見を活かし、サウジアラビアのCO2排出量の削減と脱炭素の実現に寄与していきます。
(※1)個別空調・冷房設備を、高効率空冷・水冷式冷房設備に代替することによりCO2排出の削減を実現するもの。
(※2)顧客に建物の省エネルギー設計やサービスを提案・導入する事業。双日は、2021年に米国の省エネルギーサービス事業者McClure Companyを連結子会社化し、2023年には豪州の省エネルギーサービス事業者Ellis Air Group Pty Ltd.も連結子会社化しました。双日は、両社に再エネ発電・供給サービスビジネスの開発機能を提供し、省エネとの複合的な取り組みを推進するなど、バリューアップを図っています。
(ご参考)
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