コンパウンド事業を全世界で展開
日系企業の海外進出を樹脂の供給でサポート
昭和25(1950)年に、米国ダウケミカル社のポリスチレン樹脂を輸入し、日本で初めて石油由来のプラスチックを紹介した日綿は、従来の得意先であった日本の家電・OAメーカーが次々と海外進出を果す中、樹脂メーカーの協力も得て、1990年代から世界でコンパウンド事業の展開を開始した。
平成3(1991)年に英国のコンパウンド企業を買収し、英・仏にて拠点を構築。そして日系家電・OAメーカーの中国進出を先取りし、国内コンパウンド最大手の川崎三興化成と組み、平成6(1994)年に日超工程塑料(深圳)を、翌平成7(1995)年には華南一極集中のリスクを考慮し、日超工程塑料(北京)を設立。続く平成8(1996)年には、華東拠点として蘇州に呉懸浜崎複合塑料(現・旭化成蘇州複合塑料)を設立した。
その後、平成9(1997)年には、世界最大の米国市場向け樹脂供給の橋頭堡として、メキシコのティファナに拠点を設立。2000年代初めには海外5カ国9カ所にコンパウンド拠点を構え、日本メーカーの海外進出に、樹脂供給面から大いに貢献した。コンパウンド事業は今日、成熟市場では業容の変革が、また新興市場へは新たな進出が求められているが、樹脂販売におけるコンパウンド機能は、引き続き不可欠なものであり、そこに果たした日綿の功績は大きい。
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