ブラジル鉄鉱石輸入のパイオニア
高度経済成長に必要な「産業の米」を供給
日本が高度経済成長期に入ろうとした昭和30(1955)年に、ブラジルの半官半民会社リオ・ドセ社の鉄鉱石の輸入を開始した。同国が産出する鉄鉱石は世界最上級のものであり、昭和37(1962)年に日本の製鉄10社とリオ・ドセ社との間において、昭和41(1966)年より昭和55(1980)年までの15カ年間に5,000万トンに及ぶ大量の売買契約を締結。日本の高度経済成長に必要な「産業の米」とよばれた鉄鋼原料を供給することで、まさに日本経済の発展に貢献してきた。
また銑鉄についても、従来よりソ連・豪州・ブラジルから輸入しており、日伯合弁製鉄会社であるウジミナス製鉄の銑鉄を最初に日本に紹介したのは岩井産業であった。
現在、ブラジルは世界有数の鉄鉱石の産地であり、また同国の最大の輸出産品である。ブラジル鉄鋼業界との関係は、現在の双日にも受け継がれている。