【日商岩井】世界最大の塩田を開発

ソーダ業界における貢献

日商と岩井産業はともにソーダ工業とは歴史的に深い関わりを持つ。鈴木商店は、ケニアのマガディソーダの輸入を手がけ、また大日本塩業を設立して台湾、中国から工業塩の買い付けをした。また岩井産業は日本曹達(現・トクヤマ)を設立している。


高度経済成長期を通して、苛性ソーダ・塩素、ソーダ灰の生産量は増大し、工業塩の輸入量が拡大した。従来、日商は中東、インド、エジプト、岩井産業はメキシコを主力ソースとし、合併当時には全需要の40%を日商岩井が供給した。


工業塩を原料とする塩ビ需要の拡大を想定すると新たなソースが求められ、天日製塩の条件となる、降雨量が極端に少なく日照時間が長く、常に一定の風が吹き、蒸発・乾燥効率の高い場所として、西豪州北端のDAMPIER地区に塩田を建設することを決定。DAMPIER SALT社を設立し、昭和46(1971)年から年間90万トンの生産量で稼働を開始した。現在の生産量は年間1,000万トンに達し、世界最大の塩田として、日本のソーダ業界に必要な原料を供給し続けている。

  • 豪州の塩田

  • 塩田の出荷の様子

  • 塩田の出荷設備