【日綿實業・ニチメン】ヤンマー耕運機

ヤンマーは戦前からタイ、ビルマなどに籾摺り機、精米機、灌漑ポンプなどの原動機を輸出していたが、この中で日綿は、ビルマ向けの精米機などの輸出を委託されていた。

戦後、日綿はインド綿の取引を通じて、インドが食糧大増産政策のために灌漑ポンプ用原動機を求めているとの情報を入手。これを契機に、インド向けにヤンマー・エンジンがインドに大量に輸出された。

このインド向け輸出を足がかりとして、その後、ベトナム、タイなど東南アジア諸国向けに、ヤンマー・エンジンの輸出を拡大していった。こうした関係から、舶用・陸用エンジン、さらに農業機械などヤンマー製品の輸出が急拡大。

ヤンマーは1961年7月、農業機械の販売事業を独立させるために、系列メーカー、特約店などど共同出資で「ヤンマー農機株式会社」を設立した。日綿も新会社に出資して、ヤンマー製品の国内マーケットに参入した。