

化学本部
本部方針

「サプライチェーン分断化を回避するトレードビジネスの強靭化」と「低炭素・環境社会に即した次世代事業の創出」の両輪により、持続的成長を実現していきます。
執行役員
化学本部長
前田 兼治
持続的に300億円以上の当期純利益を達成するため、引き続き「トレードの強靭化」「知見ある領域での事業投融資」「次世代の市場ニーズに対応可能な環境投資」という3つの基本方針を継続します。トレードの拡大、創出、強靭化を最重要領域とし、安定した収益基盤を築き、化学業界のパラダイムシフトや地政学リスクの高まりに対応し、新たなビジネス機会を獲得するため迅速かつ柔軟に対応していきます。さらに、DX戦略の実行、組織最適化、低採算事業の撤退・再生、インフラ設備投資、デジタル化によるオペレーションの次世代化などの施策も同時並行で推進します。
本部の強み
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顧客基盤
約5,000社 -
幅広い商材
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環境変化に
対応した
提案機能
- 上流から下流までの幅広い商材とビジネス提案機能
- 全世界約5,000社に及ぶ充実した顧客ネットワーク
- 総合商社の中で上位に位置する事業規模と知名度
- ガスケミカル事業で培ったオペレーションノウハウ
- 合成樹脂事業が有するグローバルな販売・調達ネットワーク
- C5*・石油樹脂事業におけるバリューチェーンでの事業ノウハウ
- インド工業塩をソースとしたアジア市場での大きなシェアと供給安定性
*C5:ナフサ分解から副生され、有効留分は合成ゴムや石油樹脂原料等に使用
主な取り組み
事業MAP

C5石油樹脂事業:Cymetech Corporation、Metton America Inc. (米国)

工業塩事業(インド)
事業内容
■ 環境・ライフサイエンス事業
脱炭素社会への移行に備え、「バイオケミカル」「グリーンバイオ」「プラスチックリサイクル」の3領域での事業構築を目指します。具体的には、微生物発酵によるバイオケミカル製造の事業化により、脱炭素価値を訴求する顧客へ、持続可能な素材を供給すること。緩効性肥料の販売を軸に、環境負荷の軽減に資するバイオスティミュラントなどの農業資材の販売プラットホームを構築すること。高品質でモノマテリアルな廃プラスチックの付加価値の高い素材へのリサイクルを事業化することで、石油化学に依存しない新たな需要を創出すること。これら事業の構築を通じ、当本部のビジネスを持続的なものにすると共に、価値向上へ繋げていきます。
■ レアアース事業
Lynas Rare Earths Ltd. への投融資を通じ、同社製レアアース(軽希土)の販売を10年以上に亘り展開しています。2025年には、Lynas Rare Earths Ltd. は中重希土の生産も開始し、商品の拡充を図っています。
■ 工業塩事業
インド・グジャラート州で採れた天日製塩の販売事業を30年以上に亘り展開しています。日本・アジア・中東全域において塩素・苛性ソーダを生産する電解メーカー向けに主原料として、インド産工業塩を安定的に供給しています。
■ メタノール事業
インドネシアで唯一のメタノール製造会社にマジョリティ出資のうえ運営しており、同国の燃料・化学産業の基盤を支えています。また、植物を由来とするバイオケミカルの開発にも参画し、カーボンニュートラルを実現する新たな事業創出を目指しています。
■ C5・石油樹脂事業
米国で15年以上に亘りジシクロペンタジエン(DCPD)のプロダクトチェーンを展開しています。Poly DCPD樹脂を製造するMetton America, Inc.および原料となるDCPDを製造するCymetech Corporationを100%出資子会社として運営しており、原料供給から樹脂製造までの一貫した供給体制を確立しています。
■ 合成樹脂事業(双日プラネット株式会社、プラマテルズ株式会社)
環境と地域社会に資する「食品包材」「グリーンプラスチック・リサイクル」「次世代自動車部品」という3つの成長領域における事業開発に挑戦しています。食品包材では、欧米を中心に生活様式の変化に資する製品供給に努め、中国・アジアにも展開しています。また、環境・リサイクルの分野で培った知見や人脈を駆使し、グリーンポリエチレンやバイオマス、海洋生分解性樹脂といったリサイクル分野の取り組みを加速していきます。自動車部品に関しては、樹脂とEMS(電子機器受託生産)のワンストップ提供を推進します。双日プラネット株式会社、プラマテルズ株式会社の2社でバランス良く価値向上に努めています。
■ SBRラテックス、ABS樹脂事業(日本エイアンドエル株式会社)
電気自動車(EV)用などで需要が拡大しているリチウムイオン電池(LiB)の負極バインダー用SBRラテックスでは高い技術を持つ世界的サプライヤーとして、また、紙加工用のSBRラテックスでは日本でも有数のサプライチェーンを有し、何れも高い評価を受けています。また自動車や家電に使用されるABS樹脂では高い技術に裏付けされた安定した顧客基盤を国内外に有しています。双日のもつ経営資源や事業ノウハウを掛け合わせ、同社のさらなる価値向上とEVや蓄電池市場における事業拡大に取り組んでいます。
組織図

新着情報
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2025.06.20
お知らせ
双日プラネットとプラマテルズによる新会社設立の予定について
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2025.05.15
ニュースリリース
双日、日本エイアンドエル株式を取得し、子会社化
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2024.09.17
双日グループニュースリリース
中国・江蘇弘盛新材料股份有限公司とリサイクル樹脂の販売代理権を獲得しました(双日プラネット)
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2023.08.04
ニュースリリース
「水素細菌によるCO₂とH₂を原料とする革新的なものづくり技術の開発」を開始
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2023.07.18
ニュースリリース
双日、ターコイズ水素の製造技術を開発するフィンランドHycamite TCD Technologies Oyへ出資参画