脱炭素社会実現に向けた双日グループの対応方針

~2050年カーボンニュートラルに向けた挑戦~

双日は、2050年に向けた長期ビジョン「サステナビリティ チャレンジ」に掲げる「脱炭素社会実現への貢献」への責務を果たすべく、双日グループの対応方針と目標を策定しました。

2050年に向けた長期ビジョン「サステナビリティ・チャレンジ」ページは こちら

「TCFDへの対応」ページは こちら

双日グループの「脱炭素」対応方針・目標

双日は各種事業を展開する上で、脱炭素社会の実現には、自社のCO2排出量(Scope1、 Scope2)の削減を責務と考えており、加えてサプライチェーン全体のCO2排出量(Scope3)までを含めた取り組みも必要であると考えています。

サプライチェーン上でのCO2排出量(Scope3)の多い箇所は、将来的に排出削減ストレスがかかる可能性が高い「リスク」と捉えておりますが、同時に削減貢献を実現する新たな事業創出の「機会」であるとも認識して取り組みを進めています。双日は、この削減貢献したCO2量をScope4と定義して積み上げていきます。

具体的には、将来的な技術動向や、リスクと機会の精査を踏まえて、既存事業と、新たに取り組む新規事業に分け、対応方針・目標を設定しました。

既存事業は国際的なCO2の排出定義(Scope)別に「削減目標」を策定、また、新規事業の取り組みにあたっては、脱炭素社会に向けた移行をグループの成長の「機会」と捉え、各種事業を積極的に推進します。

<既存事業>

既存事業Scope1とScope2の目標

Scope1とは、自社がガス等を直接燃焼して発生するCO2であり、Scope2とは、主に自社が使用する電力が発電される際に発生するCO2を指します。当社は、各種事業を展開する上で、Scope 1、 Scope 2の削減を責務と考え、2019年度時点の既存事業に関して、2030年までに6割削減(内、Scope 2はネットゼロに)することを目標としています。それ以降の事業についても、2050年までのネットゼロ達成を目指しています。

Scope1+2 2030年までに6割削減、2050年までにネットゼロ *1
(内、Scope2は、2030年までにネットゼロ *2
石炭火力発電 現在保有無し。今後も保有しない

*1、*2 2019年度を基準年として、双日単体、国内外全連結子会社および経営支配力アプローチにて報告対象となるUnincorporated JVが対象。

Scope3(資源権益事業)の目標

Scope3とは、主にサプライチェーン上の間接的なCO2排出を指します。商社は川上から川下まで広範なサプライチェーンを有しますが、現在、双日が保有する資源権益においては、全て燃焼させた場合のCO2は約2億トンです。これは、前述の双日グループが直接使用するエネルギーからのCO2排出量(Scope1+2)の1百万トン前後を大きく上回り、資源権益への対応はより社会的な責任が重いと考えています。

このため、以下の方針、目標を掲げます。尚、原料炭に関するビジネスにおいては、CO2回収や新製鉄法などの技術革新に伴う新たな事業機会にも、積極的に取り組みます。

資源権益事業の目標

一般炭権益 2025年までに半分以下、2030年までにゼロ *3
石油権益 2030年までにゼロ
原料炭権益 2050年までにゼロ

*3 2018年を基準とした権益資産の簿価ベース。

<新規事業>

事業別に脱炭素までの考え方を整理し、2050年までにネットゼロを目指します。

<脱炭素方針と進捗状況>
2025年3月期における進捗は、Scope1とScope2で4割程度削減、一般炭権益はすでに9割程度削減を達成しています。

また、これらの目標は、脱炭素社会に至るまでの、年代ごとの「技術動向・世の中の動き」を見立てたロードマップを整理し、その見立てに即して「双日の対応・考え方」を決定し、策定しています。

そのため、上記目標は、現時点の将来見通しに基づいたものであり、社会動向や技術革新の状況の変化によって、柔軟に見直しを行います。

双日が脱炭素への貢献を責務と考える理由、考え方

双日は、企業理念に掲げる「新たな価値と豊かな未来を創造」に向け、双日が得る価値、社会が得る価値の“2つの価値”の最大化を目指しています。

双日は、これまでも、事業を通じた「社会課題の解決」を「自社の強み」に変え、事業基盤を拡充、成長させてきました。エネルギーの供給・確保という社会課題に対しては、国内外で多くの資源ビジネスをおこない、解決の一端を担うとともに、それを自社の収益に繋げてきています。

一方で、近年、新たな課題として、地球温暖化への注目が集まっており、世界的にカーボンニュートラルに向けた潮流が加速する中、エネルギーは、単純な使用・供給から、よりグリーンな使用・供給への移行が求められています。

このため、双日は、自社グループの「既存事業」からのCO2排出削減を加速させ、来たる脱炭素社会への耐性を高めるとともに、「新規事業」では、この社会移行を新たな「機会」と捉え、エネルギー分野はもとより、幅広いビジネス構築をおこなっていきます。これにより、脱炭素社会の実現という「社会が得る価値」の構築までの過程で、様々な収益機会を「双日が得る価値」として増やしていきます。

2024年より開始した中期経営計画2026においても、引き続き上記方針も含め、各種施策を推進していくとともに、Scope3や削減貢献量(Scope4)の計測と把握を行っていきます。

なお、2023年12月26日公表「機構改革および一般人事の件」で公表の通り、新エネルギー・脱炭素領域における専門組織として「EX 事業戦略室」を新設し、 各営業本部との連携のうえ、プロジェクト・事業の創出、拡大を加速していきます。

方針策定までの経緯

双日は、サステナビリティ推進のプロセスの中で外部の動向や視点の把握に努め、各種方針や事業活動に反映しています。その上で、適切な開示や対話を通じ、ステークホルダーの皆様から新たなご意見をいただくといったサイクルを実践しています。
「脱炭素対応方針」の策定においては、ステークホルダーダイアログにおける社外有識者の皆様との意見交換や、将来的な外部動向の見立てを参照した上で、社内議論を重ねて参りました。

関連ページはこちら

【双日の脱炭素ロードマップ】
年代ごとに技術動向や世の中の動きを見立て、リスクと機会別に双日としての考え方や対応方針を整理しています。今後も外部動向を注視し、見立てと双日としての考え方を更新して参ります。

Scope1/2の削減策

<既存事業>

  • まずは再生可能エネルギーへの転換によるScope2の削減を優先します。
  • Scope1に関しては、燃焼効率の低い石炭や石油を使用する設備について、更新の時期を捉えて優先的に切り替えを進めます。
  • 化石燃料を使用する場合、水素やアンモニア、合成燃料などのクリーンな燃料への切り替えを長期的な視点で検討します。
  • その上で、脱炭素の観点を含め、陳腐化が懸念される事業については、事業の終了(EXIT)も検討します。
  • 残存するGHGについては、証書を用いたオフセットも含めて検討していますが、その割合を極力少なくする方針です。

<新規事業>

  • 既存事業と同様に、2050年のネットゼロを目指します。

事業会社での脱炭素に向けた取り組みを促進する仕組みとして、脱炭素推進施策を導入しています。
また、引き続き2050年ネットゼロを目指すべく、新たな脱炭素目標を策定する予定です。

実績

Scope1、Scope2削減の進捗

  • 2019年度データには、2020年度以降に売却した会社も含めています。

■ 電力

双日単体の電力消費量

① 実績

(単位:千kWh)

年度 2019年度 2020年度 2021年度 2022年度 2023年度 2024年度

総電力使用量

2,610 2,599 2,623 2,596 2,554 2,539★
 

再生可能エネルギー使用量

0 0 10 0 223 2,516
 

-うち、自社で発電した再生可能エネルギー使用量

0 0 0 0 0 0

-うち、購入した再生可能エネルギー使用量

0 0 0 0 223 227

-うち、非化石証書の権利行使量

0 0 10 0 0 2,289

② 集計範囲

双日単体(オフィス:東京本社、関西支社、支店(北海道、東北、名古屋))

  • 東京本社は2024年度より、関西支社は2023年度より再生可能エネルギーを使用しております。

双日グループの電力消費量

① 実績

(単位:千kWh)

                                  
年度 2019年度 2020年度 2021年度 2022年度 2023年度 2024年度

総電力使用量

220,930 263,805 266,035 295,834 311,811340,747★
 

再生可能エネルギー使用量

162 210 760 3,015 8,929 45,419
 

-うち、自社で発電した再生可能エネルギー使用量

0 4 70 1,582 3,290 4,215

-うち、購入した再生可能エネルギー使用量

162 206 680 1,433 5,639 38,914

-うち、非化石証書の権利行使量

0 0 10 0 0 2,289

② 集計範囲

双日単体(オフィス以外の拠点を含む)、国内外全連結子会社および経営支配力アプローチにて報告対象となるUnincorporated JV

  • 2023年度に集計対象範囲を見直し、2019年度から2022年度の数値をリステートしています。

Scope3/サプライチェーン上のCO2排出

考え方
  • Scope3はサプライチェーン上の年間CO2排出量(フロー)
  • 自社の排出削減に加えて、サプライチェーン全体までを含めた取組みも必要
  • サプライチェーン上でCO2排出量の多い箇所を将来的に削減圧力ストレスがかかる可能性が高いことからリスクとして認識
方 針
  • 一般炭は25年迄に半減。30年迄にゼロ。
  • 原料炭は50年迄にゼロ。
対 応
  • 世の中のCO2が多い業界において当社のサプライチェーン全体の定性分析を実施
  • CO2排出量が多く、当社への収益貢献も大きい一般炭と石油ガスに関連する発電セクターを優位なセクターと認識
  • 発電セクターの一般炭と石油ガスに関するScope3の定量化を実施
  • 双日と世の中への影響が大きい権益資産(ストック)の削減方針を策定

実績

資源権益事業の削減状況

■ GHG

双日単体のScope1、2排出量

① 実績

(単位:t-CO2e)

  2019年度 2020年度 2021年度 2022年度 2023年度 2024年度
Scope1

エネルギー起源CO2

14 25 28 24 25 22★
Scope2

エネルギー起源CO2

ロケーション基準 1,203 1,198 1,178 1,109 1,132 1,104★
マーケット基準 - - - - 911 10★
Scope1+2合計 ロケーション基準 1,217 1,223 1,207 1,133 1,157 1,127★
マーケット基準 - - - - 935 32★

② 集計範囲

双日単体(オフィス:東京本社、関西支社、支店(北海道、東北、名古屋))

③ 排出係数

[電力]
ロケーション基準:ELCS(電気事業低炭素社会協議会)が公表している実排出係数を使用しています。
マーケット基準:電気事業者別排出係数(2025年3月環境省・経済産業省公表)の基礎排出係数を使用しています。
[燃料由来エネルギー起源CO2]「地球温暖化対策の推進に関する法律(温対法)」に定められている係数を使用しています。

  • マーケット基準の排出量減少は、東京本社は2024年度以降、関西支社は2023年度以降に再生可能エネルギー電力の使用を開始したことによるものです。

双日グループのScope1、2排出量

① 実績

(単位:t-CO2e)

  2019年度 2020年度 2021年度 2022年度 2023年度 2024年度
Scope1

エネルギー起源CO2

979,348 721,934 721,769 751,233 577,458 532,203★

エネルギー起源CO2以外のGHG

- - - - - 48,701★
Scope2

エネルギー起源CO2


ロケーション基準 152,108 206,283 219,180 206,851 207,278 212,611★
マーケット基準 - - - - 204,475 189,852★

エネルギー起源CO2以外のGHG

- - - - - 5,827★
Scope1+2合計 ロケーション基準 1,131,456 928,217 940,948 958,084 784,736 799,343★
マーケット基準 - - - - 781,933 776,583★
Scope1<エネルギー起源CO2以外のGHG排出量>内訳 2019年度 2020年度 2021年度 2022年度 2023年度 2024年度

非エネルギー起源CO2

- - - - -286

CH4 (メタン)

- - - - -41,052

N2O (一酸化二窒素)

- - - - -2,557

HFCs (ハイドロフルオロカーボン類)

- - - - -4,807

PFCs (パーフルオロカーボン類)

- - - - - -

SF6 (六ふっ化硫黄)

- - - - - -

NF3 (三ふっ化窒素)

- - - - - -
Scope2<エネルギー起源CO2以外のGHG排出量> 内訳 2019年度 2020年度 2021年度 2022年度 2023年度 2024年度

非エネルギー起源CO2

- - - - --

CH4 (メタン)

- - - - -364

N2O (一酸化二窒素)

- - - - -5,463

② 集計範囲・算定対象

双日単体(オフィス以外の拠点を含む)、国内外全連結子会社および経営支配力アプローチにて報告対象となるUnincorporated JV
※エネルギー起源CO2とは、化石燃料(石炭、石油、ガス)の燃焼時に発生する二酸化炭素を指します。
※エネルギー起源CO2以外のGHGは、以下の排出活動を算定対象としています。
 CO2 :石炭の生産
 CH4 :燃料の燃焼の用に供する施設および機械器具における燃料の使用、石炭の生産
 N2O :燃料の燃焼の用に供する施設および機械器具における燃料の使用
 HFCs :水産加工業における業務用冷凍空気調和機器の整備に伴うHFCの回収および使用

③ 削減目標

『毎年原単位で前年度比1%削減』

ご参照:

④ 排出係数

「エネルギーの使用の合理化及び非化石エネルギーへの転換等に関する法律」及び「地球温暖化対策の推進に関する法律(温対法)」の算定基準に従って算定しています。

[電力]
・ロケーション基準:ELCS(電気事業低炭素社会協議会)が公表している実排出係数、海外は国際エネルギー機関(InternationalEnergy Agency, IEA)が公表する直近の国別の排出係数を使用。
・マーケット基準:電気事業者別の排出係数を原則とし、入手できない場合はロケーション基準で用いる排出係数を使用。

[エネルギー起源CO2]「地球温暖化対策の推進に関する法律(温対法)」に定められている係数を使用しています。
[エネルギー起源CO2以外のGHG]
石炭の生産:豪州「国家温室効果ガス・エネルギー報告制度(NGER)」が公表している排出係数及びガステスト実測データに基づき設定された排出係数を使用しています。
燃料の燃焼の用に供する施設および機械器具における燃料の使用:「地球温暖化対策の推進に関する法律(温対法)」に定められている係数を使用し、炭鉱の重機における燃料の使用の算定には「United Stetes Enviromental Protection Agency(EPA)」の排出係数を使用しています。
水産加工業における業務用冷凍空気調和機器の整備に伴うHFCの回収および使用:「フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律(フロン排出抑制法)」に定められている係数を使用しています。

  • マーケット基準の排出量減少は、東京本社は2024年度以降、関西支社は2023年度以降に再生可能エネルギー電力の使用を開始したことによるものです。
  • 2023年度に集計対象範囲を見直し、2019年度から2022年度の数値をリステートしています。

双日グループのGHG排出量原単位推移

(単位:t-CO2e/人)

2019年度 2020年度 2021年度 2022年度 2023年度 2024年度
59.6 46.9 44.5 45.3 34.3 30.9

(原単位分子:単体を含む国内外連結子会社および経営支配力アプローチにて報告対象となるUnincorporated JVが排出するGHG/原単位分母:国内外連結従業員数)
23年度までは、分子をCO2で算出しておりましたが、24年度からはGHGで算出しております。

双日グループのScope3排出量

(単位:万t-CO2e)

カテゴリー 2024年度
Scope3
排出量
1 購入した製品・サービス 2,132
2 資本財 2
3 Scope1, 2に含まれない燃料及びエネルギー関連活動 13
4 輸送、配送(上流) 860
5 事業から出る廃棄物 1
6 出張 0
7 雇用者の通勤 0
8 リース資産(上流) 0
9 輸送、配送(下流) (カテゴリー4に含む)
10 販売した製品の加工 68
11 販売した製品の使用 2,973
12 販売した製品の廃棄 938
13 リース資産(下流) 0
14 フランチャイズ 0
15 投資 349
合計 7,336
  • 当社が設定した一定の前提に基づいて算定しております。上記数値には、第三者保証を取得している排出量と取得していない排出量が含まれています。
  • 双日単体、主な国内外連結子会社および経営支配力アプローチにて報告対象となるUnincorporated JVを対象に計測しています。
  • 集計対象に含まれる会社間で、同一の排出源に対しダブルカウントが明らかな場合には除外しています。
  • カテゴリー10では販売した中間製品がどの最終製品に加工されているか把握できない場合は、算定対象から除外しています。
  • カテゴリー11では使用時にGHGを直接排出する物品(自動車、機械など)を対象に計測しています。
  • 経済産業省と環境省が公表している「サプライチェーンを通じた組織の温室効果ガス排出等の算定のための排出原単位データベース」、「地球温暖化対策推進法(温対法)」、その他業界団体が公表している排出原単位を排出係数として使用しています。

発電セクターのサプライチェーン排出量(Scope1、Scope2、Scope3)

① 実績(2024年度)

一般炭

スコープ 排出量
(t-CO2e)
算定方法他
Scope1,2排出量 65,130  
カテゴリー(※)
Scope3
排出量
1 購入した製品・サービス 619,508 トレードで取り扱う一般炭生産量に、排出原単位を乗じて算出しています。
2 資本財 70 資本財額に、排出原単位を乗じて算出しています。
3 Scope1、2に含まれない燃料及びエネルギー関連活動 3,347 使用した燃料及び電力量に、排出原単位を乗じて算出しています。
4 輸送、配送(上流) 146,389 トレード(持分権益分を含む)で取り扱う一般炭販売量に、輸送距離と排出原単位を乗じて、または、燃料使用量に排出原単位を乗じて算出しています。なお、販売先がトレーダーであり、トレーダー以降の販売先を当社で把握できない場合は、トレーダー迄の輸送について算定しています。
5 事業から出る廃棄物 16 処理される廃棄物に、排出原単位を乗じて算出しています。
6 出張 - -
7 雇用者の通勤 - -
8 リース資産(上流) - 事業特性上の理由等から該当なし
9 輸送、配送(下流) - -
10 販売した製品の加工 - 事業特性上の理由等から該当なし
11 販売した製品の使用 11,813,899 トレード(持分権益分を含む)での販売重量に排出原単位を乗じて算出しています。
12 販売した製品の廃棄 - 事業特性上の理由等から該当なし
13 リース資産(下流) - 事業特性上の理由等から該当なし
14 フランチャイズ - 事業特性上の理由等から該当なし
15 投資 - -
小計 12,583,228
サプライチェーン総合計 12,648,357★
  • GHGプロトコルが定めるサプライチェーン分類

石油・ガス

スコープ 排出量
(t-CO2e)
算定方法他
Scope1,2排出量 14,682
カテゴリー(※)
Scope3
排出量
1 購入した製品・サービス - 事業特性上の理由等から該当なし
2 資本財 - -
3 Scope1、2に含まれない燃料及びエネルギー関連活動 2,364 使用した燃料及び電力量に、排出原単位を乗じて算出しています。
4 輸送、配送(上流) - 事業特性上の理由等から該当なし
5 事業から出る廃棄物 - -
6 出張 - -
7 雇用者の通勤 - -
8 リース資産(上流) - 事業特性上の理由等から該当なし
9 輸送、配送(下流) - 事業特性上の理由等から該当なし
10 販売した製品の加工 - 事業特性上の理由等から該当なし
11 販売した製品の使用 - 事業特性上の理由等から該当なし
12 販売した製品の廃棄 - 事業特性上の理由等から該当なし
13 リース資産(下流) - 事業特性上の理由等から該当なし
14 フランチャイズ - 事業特性上の理由等から該当なし
15 投資 1,454,981 燃料及び電力量に排出原単位を乗じたもの、及び持分権益の採掘量に排出原単位を乗じたものの合計です。
合計 1,457,345
サプライチェーン総合計 1,472,027★
  • GHGプロトコルが定めるサプライチェーン分類

② 集計範囲

国内外連結子会社および経営支配力アプローチにて報告対象となるUnincorporated JV
発電セクターのサプライチェーン(双日グループが行う一般炭権益・販売事業、及び石油ガス発電事業に関連するサプライチェーン)
尚、当社は脱炭素に関わるリスクを把握すべく、サプライチェーン全体(Scope1、Scope2、Scope3)のGHG分析を行っています。
特に「発電セクター」については、GHG排出量及び当社事業への影響が大きいと考え、優先的に定量データの精緻化を行っています。

③ 排出原単位

経済産業省と環境省が公表している「サプライチェーンを通じた組織の温室効果ガス排出等の算定のための排出原単位データベース」及び「地球温暖化対策推進法(温対法)」の排出原単位を排出係数として使用しています。

製鉄セクターのサプライチェーン排出量(Scope1、Scope2、Scope3)

① 実績(2024年度)

原料炭

スコープ 排出量
(t-CO2e)
算定方法他
Scope1,2排出量 62,331
カテゴリー(※)
Scope3
排出量
1 購入した製品・サービス 75,894 トレードで取り扱う原料炭生産量に、排出原単位を乗じて算出しています。
2 資本財 10,171 資本財額に、排出原単位を乗じて算出しています。
3 Scope1、2に含まれない燃料及びエネルギー関連活動 10,183 使用した燃料及び電力量に、排出原単位を乗じて算出しています。
4 輸送、配送(上流) 43,770 トレード(持分権益分を含む)で取り扱う原料炭販売量に、輸送距離と排出原単位を乗じて、または、燃料使用量に排出原単位を乗じて算出しています。なお、販売先がトレーダーであり、トレーダー以降の販売先を当社で把握できない場合は、トレーダー迄の輸送について算定しています。
5 事業から出る廃棄物 134 処理される廃棄物に、排出原単位を乗じて算出しています。
6 出張 - -
7 雇用者の通勤 - -
8 リース資産(上流) - 事業特性上の理由等から該当なし
9 輸送、配送(下流) - -
10 販売した製品の加工 - 事業特性上の理由等から該当なし
11 販売した製品の使用 5,171,041 トレード(持分権益分を含む)での販売重量に排出原単位を乗じて算出しています。
12 販売した製品の廃棄 - 事業特性上の理由等から該当なし
13 リース資産(下流) - 事業特性上の理由等から該当なし
14 フランチャイズ - 事業特性上の理由等から該当なし
15 投資 293,191 持分権益を保有する炭鉱におけるScope1、2排出量として算出しています。
合計 5,604,384
サプライチェーン総合計 5,666,715★
  • GHGプロトコルが定めるサプライチェーン分類

② 集計範囲

国内外連結子会社および経営支配力アプローチにて報告対象となるUnincorporated JV
製鉄セクターのサプライチェーン(双日グループが行う原料炭権益・販売事業に関連するサプライチェーン)
尚、当社は脱炭素に関わるリスクを把握すべく、サプライチェーン全体(Scope1、Scope2、Scope3)のGHG分析を行っています。

③ 排出原単位

経済産業省と環境省が公表している「サプライチェーンを通じた組織の温室効果ガス排出等の算定のための排出原単位データベース」及び地球温暖化対策推進法(温対法)」の排出原単位を排出係数として使用しています。

双日単体のScope3

物流起因のCO2排出量

① 実績

エネルギー使用の合理化等に関する法律に基づく双日単体を荷主とする国内貨物輸送によるCO2排出量。

(単位:t-CO2e)

2019年度 2020年度 2021年度 2022年度 2023年度 2024年度
8,918 9,847 10,828 8,980 8,718 5,208

② 取り組み

モーダルシフト、適正車種の選択、輸送ルートの工夫など輸送時の省エネを実行しています。

海外出張起因のCO2排出量

① 実績

(単位:t-CO2e)

2019年度 2020年度 2021年度 2022年度 2023年度 2024年度
2,828 33 178 1,266 1,718 1,913

② 集計範囲

双日単体の社員が利用した日本発着路線。出張先を6つのエリアに分け、それぞれ代表する空港との距離に基づいて人キロを集計しています。

③ CO2排出係数

経済産業省と環境省が公表している「サプライチェーンを通じた組織の温室効果ガス排出等の算定のための排出原単位データベース」の排出原単位を排出係数として使用しています。

通勤起因のCO2排出量

① 実績

(単位:t-CO2e)

2019年度 2020年度 2021年度 2022年度 2023年度 2024年度
472 722 756 702 743 814

② 集計範囲

双日単体の社員が利用した電車およびバス

③ CO2排出係数

経済産業省と環境省が公表している「サプライチェーンを通じた組織の温室効果ガス排出等の算定のための排出原単位データベース」の排出原単位を排出係数として使用しています。

  • (※)<権益削減の考え方>

    2018年度を基準年として、1.5℃シナリオに記載の石炭の海上貿易量の減少速度を上回る速度で、双日の一般炭と原料炭の権益合計を削減して参ります。

Scope4/削減貢献量

考え方
  • 事業が生み出す製品・サービスによる「世の中のCO2削減量」をScope4(削減貢献量)と呼んでいる。 
  • 双日は、脱炭素社会への移行をCO2回収やCO2削減に向けた技術革新が伴う「機会」と捉えScope4を増やしていく。
対 応
  • サプライチェーン分析にて特定した、「CO2削減の圧力」や「代替される脅威」に晒されやすい箇所において、削減貢献による新たな事業創出の「機会」として定性分析を実施
  • 定量分析は、Scope3と同様に、当社にとって有意と考えられる発電セクターから実施
  • <Scope4(削減貢献量)の積み上げ>

    例えば、再生可能エネルギー事業の場合、その国の電力のCO2排出量平均(原単位=CO2量÷kwh) と、当社再生可能エネルギー事業のCO2排出量(=ゼロ)の差が削減貢献量となります。

計算式=(その国の1kwh当たりCO2排出量 - 双日事業の1kwh当たりCO2排出量) x 双日事業の発電量

  • 現在ISOで標準化中であり一例です。

<発電セクターのScope4>

削減貢献項目 Scope4
(万t-CO2)
1 高効率ガス火力発電 172
2 再エネ発電※ 83
  • 再エネ発電は太陽光発電、風力発電、バイオマス発電を対象とする

発電事業の考え方

【以下の考え方を基に、CO2排出効率を1.5℃シナリオ以下にコントロールしていきます】

考え方
  • 再エネ発電は不安定であり、脱炭素へのトランジション期間を支える火力発電は必要。
  • 双日は、特にアジアの石炭・軽油発電が多い地域のガス火力発電事業に着目。
  • 双日は、グループの火力発電のCO2排出効率(=CO2/kWh)を、1.5℃シナリオの原単位推移(※)以下にコントロール。
  • これら事業によるScope4(同地域のCO2削減貢献量)の計測を検討。
  • 保有資産に対してはシナリオ分析を行い、座礁資産化の懸念を注視。
  • (※)<原単位推移コントロール>

    原単位は「発電あたりのCO2」であり、計算式は「発電に伴うCO2量÷発電量」になります。

    1.5℃シナリオの原単位の年代別の推移は、右記の緑色の線になります。

    1.5℃シナリオの原単位の年代別の推移は、右記の緑色の線になります。
    双日は、自社事業の原単位をこの1.5℃シナリオの原単位以下に抑えます。

【社会に、再エネ発電事業を創出し続けます】

考え方
  • 再エネは、社会に継続的に絶対量を創出。
  • 双日は、これまで保有のみならず、 一部事業については、撤退し回収した資金から、再投資を図る回転モデルを推進。
  • 総開発持分容量の累積を開示すると共に、Scope4の計測を実施。

事業資産転換のイメージ

【資産ベースでのグリーン比率の増加を目指します】

  • <考え方>

    CO2負荷の高いブラウン事業の比率を減らし世の中のCO2削減に貢献するグリーン事業やその“トランジションを支える事業”を積上げ ポートフォリオ全体でのグリーン化を図ります。

    グリーン、ブラウン、トランジション事業の定義付けについては先行する欧州タクソノミーの基準等も参照して参ります。