双日株式会社

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2018年 社長年頭挨拶

2018年1月4日
双日株式会社

当社ステークホルダーの皆さま、明けましておめでとうございます。
皆さまにおかれましては、本年が素晴らしい一年となりますことを心よりお祈り申し上げます。
さて、今朝、双日株式会社本社にて行われました、当社社長 藤本昌義による双日グループ役職員向け「2018年 年頭挨拶(要旨)」を下記の通りご報告します。

皆さん 新年明けましておめでとうございます。

年末年始は比較的短いものでしたが、きちんと心と体を休めリフレッシュすることができましたでしょうか。私自身は、基本的に自宅で過ごし、家族と共に新年を迎えることができました。また、今年は1月1日の朝に、初日の出フライトに乗る機会がありました。飛行機の中から富士山に昇る初日の出を眺め、今年一年の思いを新たにしたところです。

2017年を振り返りますと、トランプ大統領の就任によりTPP離脱、パリ協定離脱、北朝鮮問題と、政治的には本当にトランプ大統領に振り回された年でした。一方、経済面では米国の堅調な経済成長、そして心配された中国経済の落ち込みもなく、欧州経済も明るさを取り戻しつつあります。日本国内を見ますと、総選挙による安倍政権の圧勝と言う形での安定した政権作り、また、米国の株価に引っ張られながら日本の株価も上昇し、比較的堅調な経済成長を遂げました。おかげさまで、当社の決算も順調な進捗を示しています。

本日より2018年、平成30年が始まります。2018年に対する見方は、経済的にはこのまま順調な成長を続けていくというのが大方の意見となっています。一方で、年始より北朝鮮と米国の間でどちらの核ボタンが大きいかというような議論がなされており、北朝鮮問題は本当に予断を許さない状況にあると考えています。

さて、2018年が始まり、当社中期経営計画2017もあと三ヶ月を残すところとなりました。今年、私が皆さんと一緒にこの中期経営計画2017をしっかりやり遂げて、5月に発表する次の中期経営計画にしっかり繋げていくことが、今一番大切なことだと考えています。

私が昨年の6月に社長に就任して以来、様々なところで申し上げてきたことが三点あります。一点目は「現場力向上」、二点目は「スピード」、三点目は「イノベーション」。こういった言葉を、常日頃、皆さんとお話しする場面で申し上げてきました。今年もこの三点について引き続き追求していくことを皆さんと共有したいと思います。

一つ目は「現場力向上」。商社の人間というものは、その成功と失敗の経験というものが、非常に重要になるということです。やる気があって能力のある人には年齢を問わずどんどん仕事を与えていく、そういったことの中で、現場で共有する知識を高めていき、それを後代に残していく、OJTを通したこういった現場力というものが大事になると申し上げています。また、部長研修や課長研修の中で皆さんにお願いしていることとしては、組織に余裕を持ってくださいということです。新人を採るということは、なかなか採算面で辛い場面があるかも知れませんが、発展する組織というのはやはり余裕が無いといけないという風に申し上げています。自分のやっている仕事を後輩に引き継ぎ、その教える過程の中でまた自分が勉強していく、引き継がれた後輩はその仕事をしっかりと行い、次の後輩に教えていくといった中で、組織の現場力は高まっていくと考えています。新しい仕事も、そういった組織のゆとりの中から生まれていく、そのようにと考えています。そういった意味で、現場力を高めることは非常に重要です。

次に「スピード」です。スピードについては、投融資の決裁等に関しては、臨時の投融資審議会も多く行われ、スピードも随分上がってきたように思います。しかしながら、稟議書を作るという過程の中では、まだまだ非効率な社内でのやり取りが行われているとも聞いています。書類を作る、会議を行う、そういったところのスピードを上げていくことが非常に大切です。まず、忖度という言葉がありますが、忖度をせずに、決裁ができる人のところに持っていき、早めに判断して貰うことが非常に重要です。こういったところで、一日一日スピードを上げていく、時間をセーブしていくということが積み重なり、スピードが上がっていくものだと考えています。

最後に「イノベーション」です。知の探索が縦軸、知の深化が横軸、と言う風にある大学の先生から聞いたことがあります。イノベーションというものは、ゼロから突然起こるものではないと。今ある仕事の先、それを進化させることによりイノベーションは起こっていくものだと思っています。例えば、皆さんが売っているその品物を見るのではなく、売り先のお客様、そしてお客様のその先を見ていくことで、新たな発想、新たなアイデアが生まれイノベーションに繋がっていくものだと思います。このような自由な発想を持ち続け、双日という会社を、双日らしさを発揮しながら成長させていきたいと考えています。

もう一つ、昨年より実施している働き方改革です。私は年末に館内各部署を回りました。その中で皆さんとお話したのは、残業時間の削減は概ね守られている。また、有休の消化もまだまだ少ないとは言え、働き方改革は、徐々に浸透しているのだと感じます。ただ、やはり今の部課長の皆さんにお願いしたい点は、私の世代が入社した頃は、長い時間働くことが価値だと躾けられたところもありましたが、今やその価値観を完全に変え、早く帰ることが仕事ができるということだという点です。時間の長さではなく、成果でその能力を測ることが大切です。先程、残業上限の厳守や、有休取得はある程度できていると申しましたが、もっと少ない残業時間でまだまだやっていけるはずです。自分の仕事を棚卸しし、無駄が無いかを考え、優先順位を付けて仕事を行っていくことが大切です。そういった中で、今年、2018年を乗り切っていきたいと思っています。

今年の干支は戌年です。私が今年丁度還暦を迎え戌年です。十二支の十干において今年は「戊戌(つちのえいぬ)」となります。この戊戌の年には、一旦燃え尽きた中から生命力豊かに芽吹いた新たな草木がぐっと成長する、という意味があるそうです。まさに双日も発足から15年目を迎え、この4月以降の次期中期経営計画において、更なる成長を目指す上で重要な一年になります。私自身が、双日の現場力アップとスピードの追求を推進していきたいと考えています。

最後になりますが、日本と世界の双日グループ役職員の皆さん、そしてその皆さんを支えるご家族の皆さんの健康を祈念して年頭の挨拶とさせて頂きます。ありがとうございました。

以上

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