双日株式会社

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双日ケミカル、日本企業で初めて中国のドロマイト鉱山会社に出資

鉱山事業への参画により、高品質のドロマイトを安定供給

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2006年7月12日

双日グループの化学品事業会社である双日ケミカル株式会社(本社:東京都港区、代表者:渡邉理史)は、鉄鋼副原料などに使用されるドロマイトなどの 非鉄金属鉱産品の生産・販売を行う中国の安徽宏日鉱業有限公司(Anhui Hong Ri Mining Co., Ltd./本社:中国安徽省)に出資し、ドロマイト鉱山事業に経営参画します。ドロマイト事業における中国の取引先である、シーティービー・シンハイ社 (CTB XINHAI Co., Ltd./本社:中国北京市)と共同で既開発鉱山を買収するもので、双日ケミカルは、約28万5千ドル(約3300万円)で35%の株式を取得しました。

安徽宏日鉱業有限公司が保有するドロマイト鉱山の確定埋蔵量は440万トンで、現在の年間生産量は約20万トンですが、生産規模は最大 30万トンになります。同鉱山は既開発鉱山のため多額の追加投資が必要ありません。また産出されるドロマイトは、酸化マグネシウム(MgO)の含有量が多 くて、三酸化鉄(Fe2O3)の含有量が少なく、品質が安定しているのが特長です。そのため、他鉱山品に比べ広範な用途向けの販売を見込んでいます。

双日ケミカルは、過去10年以上にわたり中国から冶金用のドロマイトを輸入し、日本の複数の製鉄メーカーに販売してきましたが、自社で鉱山を保有することにより、鉱山操業から輸送、販売まで一貫したサービスを提供することが可能となります。
また、ドロマイトの長期的な安定供給を実現し、日本でのシェア向上を図るとともに、ガラス用や肥料用など、鉄鋼用途以外の新規市場の開拓を図ります。

ドロマイトは、主に鉄鋼やガラス生産における副原料として使用されます。国内の鉄鋼生産用には、主に中国やフィリピン、タイからの輸入品 が使用されています。国内での粗鋼生産の拡大に伴い、良質なドロマイトの供給が求められています。双日ケミカルでは、安徽宏日鉱業有限公司の鉱山からの生 産分などを合わせることにより、年間の供給能力を現在の約30万トンから、3年後には約60万トンまで拡大します。

一方、中国国内でも粗鋼生産の拡大にともないドロマイトの需要が増加しています。双日ケミカルは、今後、日本向けだけでなく、中国国内の製鉄メーカーやガラスメーカー向けの販売にも注力していくことにより、3年後には15億円の売上を目指します。

安徽宏日鉱業有限公司 会社概要

代表者 江家岱
設立 2004年7月
資本金 49万7千ドル
株主 Wider Faith International Investment Co., Ltd./42.67%
双日ケミカル/35%
事業内容 ドロマイト、カルサイト、石灰石等、非鉄金属鉱産品の生産・販売

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