双日株式会社

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代表取締役社長よりごあいさつ

藤本 昌義

代表取締役社長

さらなる成長に向けた投融資と事業・資産のValue Upで、着実な成長を実現します

2017年6月に代表取締役社長として双日の経営のバトンを引き継いで1年が経ちました。企業理念に謳う“新たな価値と豊かな未来を創造”していくことが双日の存在意義であり、成長の姿であることを心に刻み、双日の持続的な成長と企業価値向上のために、引き続き取り組んでまいります。

将来の成長を見据えた投融資を実行し、安定的な収益基盤を拡充しました

2015年4月に始動した「中期経営計画2017 〜Challenge for Growth〜」は、2018年3月期の活動をもって完了しました。定量目標のうち、ROA 2%以上/ROE 8%以上、ネットDER 1.5倍以下、配当性向25%程度については目標を達成することができました。また、当期純利益600億円という目標は未達とはなりましたが、2018年3月期の当期純利益は568億円と、達成に近いレベルまできたと考えています。成長に向けた新規投融資については、非資源分野を中心に計画していた3,000億円を上回る3,150億円を実行し、資源関連を中心に資産の入れ替えも機動的に行いました。財務の健全性を確保したうえで、安定的な収益基盤を一層拡大させてきたことが「中期経営計画2017」の成果と考えています。

本部別にみると、当期純利益が50億円以上の本部は2015年3月期では化学本部のみでしたが、2018年3月期はそれに自動車、環境・産業インフラ、石炭・金属、リテール・生活産業の4本部が加わり、「収益の塊」の創出が着実に進んでいることを実感しています。

成長への強い決意を、Commitment to Growthという言葉に込めました

「中期経営計画2017」の成果を踏まえて策定したのが、2019年3月期から2021年3月期までの3ヵ年を対象期間とする「中期経営計画2020」です。これまでの取り組みを確実に成長に結びつけ、将来の飛躍に向けた挑戦を行うことにコミットする決意を、Commitment to Growthという副題と「着実な成長の実現」というテーマに込めました。定量目標としては、「前期比10%程度の利益成長」「当期純利益750億円以上」「ROA 3%超」「ROE 10%超」「中計3ヵ年累計での基礎的CFの黒字」「ネットDER 1.5倍以下」の6つを掲げています。

安定的な収益の実現に向けた施策としては、投融資からの確実な収益貢献と、既存事業のバリューアップの徹底、赤字・低効率事業からの撤退・見直しに継続して取り組んでいきます。「中期経営計画2017」でも実績のある自動車、航空・交通、電力をはじめとしたインフラ系や、リテール領域での優良資産の積み上げに加え、化学、食料・アグリビジネス領域においても投融資実行のための支援体制を強化することで、本中計の3ヵ年で3,000億円の投融資を実行し、全社でバランスの良い収益基盤を築いていく考えです。2021年3月期には、「中期経営計画2017」で実行した投融資から120億円程度、「中期経営計画2020」で計画する投融資から100億円程度の収益貢献を見込んでいます。

規律あるBS・CFマネジメントと経営基盤の強化で持続的な成長を目指します

成長に向けた財務戦略として、良質な資産の積み上げと資産の入れ替えによりキャッシュを創出すると同時に、自己資本を積み上げ、さらに良質な資産への投資と株主還元を行う、好循環サイクルを維持していきます。この規律あるBS(バランスシート)・CF(キャッシュ・フロー)マネジメントが、基本的な考え方です。

また、持続的な成長に向けて、ガバナンスや人材施策、リスクマネジメントの諸領域で経営基盤の強化に取り組んでいきます。取締役会の下部組織として執行への監督強化を意図した内部監査小委員会の新設やグループ会社のガバナンス強化を進める一方、人材育成や働き方改革などのさまざまな人材施策に取り組み、多様な人材が活躍できる環境を整えます。リスクマネジメントに関しては、金利上昇や為替変動などの多様化するリスクに備え、その高度化を図っていきます。

株主還元に関しては、安定的な配当を継続するとともに、内部留保の拡充と有効活用により、競争力の一層の強化と株主価値の向上を図ることを基本方針としています。この方針のもと、利益水準の向上に伴い、株主還元の拡充を図るため、「中期経営計画2017」では25%程度としていた連結配当性向を「中期経営計画2020」では30%程度とすることといたしました。

9本部の強みを総合力として発揮し、さらなる成長を実現します

成長に向けた取り組みは「中期経営計画2020」で終わるわけではありません。「中期経営計画2017」の成果を確実に収益化し、成長に向けた規律ある投資を継続していくことで着実な成長を実現する、そして、それを将来にわたる持続的な成長に結びつけていくというのが「中期経営計画2020」であり、その先の中期経営計画では当期純利益1,000億円を目指したいと考えています。

次期中期経営計画以降のさらなる飛躍を見据え、持続的な成長サイクルの構築を進めていく方針です。確実に成長機会をとらえ、各本部の強みを総合力として発揮するために、本部の枠組みを超えた、より大きな戦略に基づく事業構築が不可欠であり、そのために最適な組織編成と支援体制の整備を進めていきます。

新たな領域へのチャレンジも重要なテーマです。刻々と変化する経営環境に迅速かつ的確に対応するため、AI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)を活用した業務効率化、生産性の向上、新技術の取り込みについても積極的に進めます。

また、企業理念の実現と持続的な成長に向けて、私自身が委員長を務めるサステナビリティ委員会が中心となり、サステナビリティ(持続可能性)の考え方を従前以上に経営に取り込み、環境・社会課題解決と事業の融合促進に注力してまいります。

現場力・スピード・イノベーションで、ステークホルダーの期待にこたえます

私が社長就任以来、社員に向けて発信してきた言葉に「現場力・スピード・イノベーション」があります。当社にとって人材は最も大切な財産です。年齢にかかわらず、やる気と能力のある社員に仕事を任せ、経験値を蓄積することで現場力を高めていきたいと思います。そして、スピード感ある決断ができる風通しの良い会社、また、社員が日々の仕事において自由な発想を持ち続け、新しいアイディアからイノベーションを生みだすことができる会社、そういった会社にしていきたいと考えています。

これらの「現場力・スピード・イノベーション」をキーワードに、双日グループは将来にわたる持続的な成長を実現し、ステークホルダーの皆さまのご期待に応えてまいります。引き続き、ご理解とご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。

(2018年6月掲載)

more中期経営計画2020について、詳しくはこちら

Profile

藤本 昌義(ふじもとまさよし)

生年月日
1958年1月9日
座右の銘
人事を尽くして天命を待つ
趣味
身体を動かすこと、特にゴルフ
好きな本
司馬遼太郎『竜馬がゆく』
入社理由
海外で働きたいという想い。そして、若いときからチャンスを与えられる社風に惹かれた。

略歴

1981年 4月 日商岩井株式会社 入社
2008年 12月 MMC Automotriz S.A. Director President
2012年 8月 双日米国会社 兼 米州機械部門長
2014年 10月 双日株式会社 理事 経営企画担当役員補佐
2015年 4月 執行役員 経営企画、IR担当
2015年 10月 常務執行役員 経営企画、IR、広報担当
2016年 4月 専務執行役員 経営企画、戦略投資推進、IR、広報、物流・保険統括担当
2017年 4月 専務執行役員 経営企画、広報、秘書担当
2017年 6月 代表取締役社長 CEO

社長の履歴書(2017年9月掲載)

世界を相手に自分の力を試したい

私がこの会社に入社したのは1981年、それまで海外旅行さえしたことがありませんでしたが、幕末の志士のように広い世界を相手に自分の力を試したいという思いを持っていました。世界を相手にする仕事として、まず考えたのが商社でした。そして、数ある商社のなかでも、若いうちからさまざまな経験ができそうな自由闊達な雰囲気にひかれて、この会社を選びました。

実は入社した当初の英語力は、会社の英語研修でも一番下のクラスというレベルだったのですが、幼い頃から親の仕事の都合で転校を繰り返してきて、新しい環境にいちはやく適応することが身についていたとでもいいますか、どんな世界に飛び込んでも自分らしさを出せるという自信は持っていました。

入社後配属されたのは、輸送機械部という、日本の鋳物や鍛造品といった自動車部品を米国に輸出する部隊。入社5年目、1985年に初めての駐在で行かせてもらったのは米国ミシガン州の自動車の街デトロイトでした。最初は取引先から次々にかかってくる電話が全然分からず苦労しましたが、とにかく現場へ足を運んで会って話をすること、ときには絵を書いたりしながらコミュニケーションをとって、何とか切り抜けました。1~2年くらい経ったころでしょうか、ラジオのニュースなんかでも自然と耳に入ってくるようになって、慣れたてきたなと実感しました。

挑戦の連続、ひたすら前へと走り続けた36年

ベネズエラ事業会社での社長時代

振り返れば、入社以来、米国、ヨーロッパ、東南アジア、中南米など世界各地を飛び回ってきました。自動車や自動車部品の営業から生産ラインの構築、海外事業会社のマネジメントまで、5年くらいのタームで次々と新しいビジネスに挑戦する機会をもらい、ひたすら前へと走り続けてきた道のりでした。目の前のことに精一杯取り組んでいるうちに、少しずつビジネスパーソンとして鍛えられていったように思います。

なかでも特に印象に残っているのは、2008年からの4年弱、ベネズエラの自動車製造・販売会社で社長として奮闘した経験です。当時は、社会主義のチャベス政権下、労働争議が勃発し、工場の業務が止まってしまったことがありました。労働組合との厳しい交渉に臨み、現地政府とも協議を重ね、ようやく半年かけて操業を再開させることができました。

また、少し時期は遡りますが、2004年のニチメン株式会社と日商岩井株式会社の経営統合へと至る過程では、経営企画部で、資産の売却や債権の回収といった資金繰りから経営計画の立案などに携わりました。経営企画部のメンバーや財務部などの関連部署が集まっての議論は連日深夜までおよび、ようやく、両社の経営統合という方向性が出てきたときにやっと出口が見えたような思いがした記憶があります。二度と社員にああいう思いをさせてはならないと強く心に刻んだ、本当に大変な、つらい時期でした。

経営統合の前には営業に戻りましたが、2014年からは再び経営企画を担当し、2015年4月から取り組んでいる「中期経営計画2017~Challenge for Growth~」の策定にも携わりました。

自分を信じて、最後までやり遂げる

さまざまな経験を得るなかで、困難な状況や厳しい局面を打ち破っていくためには、何よりも決断が大切だという思いが強くなりました。既存のやり方や常識にとらわれずに考え、自分を信じて決断し、前に進んでいく。途中で投げ出さず、最後までやり遂げる。その強さが、次の新しい挑戦への自信につながっていくと考えています。

その点で、社員一人ひとりが自分の夢を実現するために、勇気を持って決断し、新しい挑戦を続けていくことを期待しています。もちろん、個人の力だけでできることは限られていますし、さまざまな条件、環境がそろわないと難しいこともあると思います。ですが、双日には挑戦をいとわない人が集まっていますし、それを応援する風土があります。私自身が若いうちからいろいろなチャンスをもらって育ててもらったように、今度は若い人たちの創意工夫と挑戦を後押ししていきたい。若い世代がどんどんビジネスの現場に出て、成長し、活躍できる会社にしたいし、していかなくてはならないと考えています。

2004年に新しいスタートを切った双日は、今なお発展途上の会社ですが、挑戦する風土は、双日のDNAとしてしっかりと根付きつつあることを感じています。一人ひとりの勇気ある決断と挑戦が、新たな価値を創造し、会社のさらなる成長につながるものと信じています。

双日ってこんな会社です

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