双日株式会社

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TCFDへの対応

当社グループは、2015年の第21回気候変動枠組条約締約国会議(COP21)で採択されたパリ協定の要請を踏まえ、「サステナビリティ チャレンジ」で掲げる「事業を通じた脱炭素社会の実現」に向けて、再生可能エネルギー事業など、気候変動対策に結びつく事業への取り組みを進めています。
また、2018年8月にTCFDの最終提言への賛同を表明し、幅広いステークホルダーとの協働、積極的な情報開示と透明性向上に努めています。

TCFD

 

TCFDとは

正式名称は、気候関連財務情報開示タスクフォース(Task Force on Climate-related Financial Disclosure)。
低炭素経済への移行は、経済界に重大、且つ根本的な変化をもたらすため、金融の安定、および資産価値における損失を防ぐ観点から、金融界の対応方法のレビューを求めるG20の要請に基づき、金融安定理事会が立ち上げたイニシアチブです。

TCFDは、気候関連のリスク・機会がおよぼす将来的な財務影響の把握・検討を企業に促しています。

リスク

出所:最終報告書「気候関連財務情報開示タスクフォースによる提言」TCFD(2017年6月)

 

 

TCFDが推奨する、気候関連の開示フレームワーク

TCFDは、企業に気候変動関連の情報開示を促すための任意のフレームワークを提示しています。
そのフレームワークでは、気候関連に関わる『リスクと機会』に関し、企業が『ガバナンス』、『戦略』、『リスク管理』、『指標と目標』の4つのテーマに沿った開示を行うことを推奨しています。また、特徴的なものとして、『戦略』の検討において、気候関連の『シナリオ分析』を行うことを求めています。

ガバナンス
取締役会による監視体制
評価・管理上の経営の役割
リスク管理
識別および評価のプロセス
管理プロセス
全対リスク管理への統合
戦略
短期・中期・長期のリスクと機会
事業、戦略、財務計画への影響
シナリオ分析
指標と目標
リスク評価の指標設定
温室効果ガス排出量と関連リスク
目標、KPIの実績

 

TCFDの枠組みに沿った取り組み

TCFDの開示フレームワークに即して、双日グループの気候関連の活動と状況をご紹介します。

ガバナンス

サステナビリティ委員会(委員長:CEO)を中心とした推進・実行体制のもと、気候関連の「リスク」と「機会」の精査、事業戦略への反映について討議しています。その内容は、定期的に経営会議および取締役会に報告され、取締役会はこれを監督し、必要に応じて指示しています。

リスク管理

産業別の温室効果ガス排出量の多寡、代替的な技術動向および政策・規制面での動向など第三者による外部調査も活用し、当社グループが行う各事業におけるCO2排出リスクを評価・特定しています。

また、投融資の審議過程において、個別事業リスクの管理を行うとともに、定期的に開催する本部と経営陣とのミーティングにおいても気候関連の「リスク」と「機会」が当社事業に与える影響について討議・確認しています。

戦略

外部調査、内部分析も踏まえ、「リスク」と「機会」が当社グループの事業活動、経営戦略、財務計画にもたらす影響がより大きいと考えられる事業分野について順次シナリオ分析を行い、財務への影響を分析しています。

石炭権益事業および発電事業に関するシナリオ分析

【参照したシナリオ】

国際エネルギー機関(IEA:International Energy Agency)が発行する「World Energy Outlook」に記載の3シナリオ、及び気候変動に関する政府間パネル(IPCC: Intergovernmental Panel on Climate Change)が発表するシナリオ

現行規制シナリオ
各国が施行済みの規制のみが継続した場合の見通し
新政策シナリオ
各国政府が発表している今後の政策を加味した見通し
サステナブル開発シナリオ
SDGsに整合した需給見通し。所謂“2℃シナリオ”
IPCC1.5℃シナリオ
気温上昇を2100年までに1.5℃以内に抑えるシナリオ
【参照したシナリオの傾向】
  石炭権益事業 発電
傾向
  • 一般炭の需給は、現行規制シナリオ、及び新政策シナリオでは安定的だが、2℃シナリオ及び1.5℃シナリオにて、大幅な減少傾向
  • 原料炭の需給は、参照したIEAの何れのシナリオにおいても、比較的安定的に推移
    ※1.5℃シナリオには原料炭の言及なし
  • 石炭火力発電は現行規制シナリオ、及び新政策シナリオでは安定的だが、2℃シナリオ及び1.5℃シナリオにて、需給が大幅な減少傾向
  • ガス発電は、何れのシナリオにおいても、比較的安定的に推移
  • 再生エネルギー発電は、何れのシナリオにおいても、需給が伸長
【財務影響の測定】
  石炭権益事業 発電
手法
  • 1.5℃シナリオを含む2040年までの複数のシナリオを前提として、需要と価格見通しを想定し、当社保有資産価値を分析
  • 1.5℃シナリオを含む2040年までの複数のシナリオを前提として、想定されている環境税の増加に伴う当社保有資産のコスト影響を分析
財務への影響
  • 一般炭権益の一部保有資産に劣化の懸念があるものの、2030年までに、一般炭権益資産を半分以下にする方針を掲げ対応しており、影響は限定的。
  • 炭素価格や需要変動の影響を受ける発電所は限られており、また、影響を受ける発電所も、財務インパクトとしての資産劣化の影響は想定されない。
脱炭素への貢献

双日グループが分析するいずれのシナリオにおいても、再生可能エネルギーの需給増加が見込まれています。双日グループは、脱炭素を事業機会としても捉えており、再生可能エネルギー事業に注力しています。

<2019年度の主な実績>
◆ 台湾最大級の洋上風力発電事業に参画
◆ 北海道苫小牧市にてバイオマス専焼発電事業に参画

指標と目標

●脱炭素社会実現に向けた双日グループの対応方針を策定(2021年3月)⇒ 詳細ページは こちら

<SCOPE1とSCOPE2の目標>
SCOPE1+2 2030年までに6割削減、2050年までにネットゼロ *1
(内、SCOPE2は、2030年までにネットゼロ *2
石炭火力発電 現在保有無し。今後も保有しない
  • *1、*2 2018年度を基準年として、単体および連結子会社が対象。証書などによるオフセットを含む。取り組みを加速するために、インターナルカーボンプライスの導入を検討しています。
<SCOPE3(資源権益事業)の目標>
一般炭権益 2025年までに半分以下*3、2030年までにゼロ *4
石油権益 2030年までにゼロ
原料炭権益 2050年までにゼロ
  • *3 2018年を基準とした権益資産の簿価ベース。
    *4 公表済みの「2030年までに半分以下にする」目標を前倒し。



一般炭権益資産推移

物理的リスク

『物理的リスク』は、厳しい温暖化対策を実施しなかった場合に、気温が上昇し、露見するリスクです。双日グループでは、物理的リスクの一環として、現時点で特にステークホルダーから対応を求められている『水リスク』への対応状況を確認しています。

水への配慮

尚、今後は公的なハザードマップの活用や、気候変動による気温上昇や作付け地域の変化など水リスク以外の将来的な『物理的リスク』への対応を検討しており、継続的に『物理的リスク』への対応を進めて参ります。

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