双日、日鉄鉱業と共同でチリの銅鉱床を発見
2012年3月7日
双日株式会社と、日鉄鉱業株式会社(本社:東京都千代田区、社長:松本六朗)は、チリ共和国第4州の州都ラ・セレナ市の東約35キロに位置するアルケロス鉱区(Arqueros Properties: 約50平方キロメートル)において、第一次試錐作業として全14孔のボーリングを行い、高品位の銅鉱体を捕捉し、新規銅鉱床を発見しました。
本試錐作業にて地中より採取したコア(岩石サンプル)を分析・検討した結果、14孔中13孔で銅鉱体に着鉱を確認し、第11孔においては7.00m間で平均銅品位 1.41%、銀品位 23.8g/t、第12孔においては10.90m間で平均銅品位 0.81%、銀品位 11.8g/tの高品位の銅鉱体を捕捉しました。
本第一次試錐の結果により、銅資源賦存の優勢な兆候を捕捉出来たため、一般的なグリーンフィールドからの銅鉱床開発に比較し、短期間での探鉱・開発・生産開始が可能と予想され、非常に効率的な鉱山開発が期待されます。今後、第二次試錐作業として総計約4,000mのボーリングを早期に実施し、その広がりと連続性、更に詳しい品位等の確認を進め、今後3年以内で試錐探鉱を完了、埋蔵鉱量を確認する予定です。双日は、それらの結果を総合的に判断し、具体的な開発計画の推進を検討していきます。尚、本年度の試錐探鉱はJOGMEC海外地質構造調査事業の支援を受けております。
双日は、日鉄鉱業株式会社と、チリの有力中堅銅鉱山会社フォンド デ インベルシオン プリバード タルクナ社(Fondo de Inversion Privado Talcuna、社長:オスカル・モリーナ氏、本社:サンチアゴ)と、アルケロス鉱区における銅鉱床の探鉱・開発権を取得するオプション契約を昨年7月に締結し、銅鉱山の開発を目指した試錐探鉱を昨年9月より実施しておりました。
【試錐現場】
【採取したコア(岩石サンプル)】
【アルケロス鉱床周辺図】
双日は、2009年にラオスの優良銅鉱床で探鉱権を取得、2010年にはカナダ・ウィリアムズレイクにある操業中のジブラルタル(Gibraltar)銅鉱山の権益を取得しており、銅鉱山権益に関する取組は今回が3件目になります。
双日は、今後も、アジア・北米・南米・豪州など環太平洋において、銅鉱山への出資・参画を検討し、銅の安定供給に貢献していきます。
参考
日本は、年間約130万トン(銅分ベース)の銅鉱石を輸入しており、中国に次ぐ世界第2位の銅輸入国です。銅は、インフラ整備・自動車・耐久消費財などに不可欠な金属として、今後も新興国を中心として高い需要の伸びが見込まれており、世界の年間銅需要は2010年の約1600万トンから2025年には3000万トンと拡大していくことが予測されていることから、本案件の重要性は更に高まります。
以上