双日株式会社

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双日マリン アンド エンジニアリング、バラスト水処理装置の販売を本格展開

~双日の自社船に米エコクロール社製バラスト水処理装置を搭載~

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2010年11月29日

双日株式会社の船舶事業子会社である双日マリン アンド エンジニアリング株式 会社(本社:東京都中央区、代表者:新井克治郎)は、バラスト水処理装置の販売を本格展開します。双日マリン アンド エンジニアリングは、米エコクロール社(本社:マサチューセッツ州アクトン市、Ecochlor, Inc.)製の船舶用バラスト水処理装置「Ecochlor (エコクロール)BWTS」の日本国内の販売代理店権を取得しており、第一号として2011年末に竣工予定の双日の自社船(83,000dwtパナマックス型バルクキャリアー)1隻に搭載します。

双日マリン アンド エンジニアリングが販売する「Ecochlor BWTS」はフィルターによる一次処理と、希硫酸と薬剤を混合して発生させた二酸化塩素の溶液による薬剤殺菌処理によりバラスト水を処理します。バラスト水を船外に排出する際に中和剤の投入が不要で安全性が高く、薬剤処理方式を採用しており省電力でメンテナンスコストが安いのが特長です。また、防爆仕様にも対応しておりタンカーにも搭載できます。バラスト水の処理能力は250m3/hから10,000m3/hのものまで幅広いラインアップを取り揃えています。構造が非常にシンプルなため省スペースで設置することができ、設置期間も短期間で済むので、新造船・就航船のいずれにも搭載が可能です。

バラスト水は、船体を安定させるために荷揚げする港で取水し積み荷する港で排出するものですが、生態系のバランスを破壊するとして、世界的な海洋環境問題として注目されています。IMO(国際海事機関)は2004年2月に「船舶のバラスト水および沈殿物の規制および管理に関する国際条約(バラスト水管理条約)」を採択しており、条約が発効すると世界中を航行するすべての船舶にバラスト水処理装置を搭載することが義務付けられる予定です。双日は、IMOの条約発効に先駆けて自社船にバラスト水処理装置を搭載します。
「Ecochlor BWTS」は本年9月末に開催されたIMOの第61回海洋環境保護委員会で最終承認を取得しており、2011年1月に船上試験を終了して、3月にはドイツ所轄官庁からIMO型式承認を取得する予定です。また、IMO基準よりもさらに厳しい米国のUSCG(米国沿岸警備隊)基準にも対応しています。

船舶用バラスト水処理装置のビジネスは、今後、世界で2兆円規模の市場に拡大すると見込まれています。双日マリン アンド エンジニアリングでは、バラスト水処理装置の販売で、IMOの条約が発効して3年後には、年間200億円~300億円の売上を目指します。

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【バラスト水処理装置「Ecochlor BWTS」】

以上

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