双日、西豪州にて鉄鉱山の権益を倍増
日本・アジア・中東向け、鉱山開発からペレット製造販売までの一貫事業を拡充
2008年10月2日
双日株式会社は、豪州の鉱物資源開発会社のグランジェ・リソーシズ社(本社:西オーストラリア州パース、Grange Resources Limited、以下GRL)と共同で開発を進めている豪州サウスダウン鉄鉱山の東側に隣接する鉱区(埋蔵量約3億トン)の30%の権益を、双日の 100%子会社(本社:豪州、双日リソーシズ・テクノロジー社、Sojitz Resources & Technology Pty. Ltd.)を通じて、GRL社から取得することで合意しました。
サウスダウン鉱床はパースの南東約415kmに位置する鉱山で、今回取得した鉱区を含めると埋蔵量は約8億トンとなる見込みで、こ の内双日の持分は2億4000万トンとなります。今回、双日が隣接鉱区を追加取得した事により、同鉱区も含め鉱量が増えた事から、需要動向などを考慮した 増産やライフの延長といった選択肢をもつことになります。
双日は、本プロジェクトにおいては鉱山権益の取得だけでなく、パートナーのGRLと共に、マレーシアなどの第三国にペレット工場を建設し生産した鉄鉱石をペレットに加工し、製鉄原料として販売する一貫事業のプロジェクトとする可能性についても併せ検討しています。
サウスダウン鉱山で生産される鉄鉱石は不純分が低く高品位ペレットの生産に適しており、同製品の供給においては、その他の主要生産地と比べ、日本、および、アジア・中東といった新興市場に近く、輸送コストが低いことなどの理由より高い競争力を有しています。
プロジェクトは、順調に事業化プロセスを進めており、鉱山開発・輸送・港湾利用に関する環境ラインセンスも近く取得する見通しで、2011年の操業開始を見込んでいます。
双日は、ブラジル産鉄鉱石を中心に日本向け鉄鉱石輸入において業界トップクラスの取扱いがあり、今回の鉄鉱石鉱山の権益を拡大する ことにより、川上・川中・川下のバリュチェーンにおいて、より競争力のある事業体を構築し、需要地域であるアジア・中東地区への展開を図るとともに、日本 向けの安定供給にも貢献していきます。
【鉱区イメージ図】