双日株式会社

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双日、カナダ モリブデン鉱山に追加出資

日本・世界の需要拡大に供給力を増強

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2008年3月31日

双日株式会社は、カナダ鉱山会社のトンプソンクリークメタル社(本社:カナダ、Thompson Creek Metals Ltd)と共同で、カナダのブリティシュ・コロンビア州(BC州)にあるモリブデン鉱山エンダコ(Endako)に追加出資し、生産能力を増強します。

エンダコ鉱山は、1965年より操業を開始したモリブデン専業鉱山で、双日は1997年にトンプソンクリーク社とともにエンダコ鉱山を買収し、25%の権益を保有しました。現在、同鉱山では年間10~11百万ポンド(Mo純分量)のモリブデンを生産しています。

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今回のエンダコ鉱山拡張投資は、総額約C$374百万(約370億円)を見込んでおり、双日は権益見合い分の25%のC$92百万(約90億円)を 拠出します。今回の拡張の結果、エンダコ鉱山の生産期間(Mine Life)は従来の2013年までから10年間(2023年まで)延長され、モリブデン生産数量も2010年以降に現生産数量比50~60%増となる年間 約15.5~17百万ポンド(Mo純分量)まで増強する見通しです。

モリブデンの需要は新興国の経済発展に伴い、モリブデン用途の約70%を占める鉄鋼需要が引き続き堅調とみられ、かつ、石油精製用脱硫触媒としての 用途も伸張しており、世界需要全体は年率3~4%で増加すると見込まれています。一方、供給においては、銅鉱山からの副産物としての生産が今後期待できな いこと、および、従来輸出国であった中国が輸出規制などにより純輸入国になる見通しもあり、大幅な供給の増加は見込めない状況です。

また、日本向けに関しては、エンダコ鉱山のモリブデン製品は不純物の含有量が低く高品質であるとの評価があり、引き続き強い需要が見込まれます。今回の拡張により期間・量とも対日向け出荷量を増加し、さらなる供給の安定化を図る考えです。

双日は希少金属(レアメタル)に積極的に投資しており、国家備蓄対象7品目のうち6品目の拠点をカナダ、南アフリカ、フィリピン、ポルトガル等に保 有し、鉱種・地域両面からポートフォリオをバランス良く組んでおりますが、中でもエンダコ鉱山の権益保有を核としたモリブデン・ビジネスは双日レアメタル 事業の中核を成しています。また、今般、金属資源事業を重点分野の一つに位置付け、4月1日付で鉄鉱石・合金鉄部から合金鉄部を分割設置し、この分野にお ける専門性をさらに高め機能の充実を図ります。

今後、新規優良鉱山への投資と並行して、先行優位性が生かせる既存権益保有鉱山での生産拡張投資も積極的に実行する考えです。

以上

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