双日、タングステン生産会社買収へ
安定的操業鉱山の運営進出を目標に友好的TOB
2007年8月6日
双日株式会社は、カナダ・トロントベンチャー証券市場(TSX-V)に上場しているプライマリーメタルズ社に対して、特定目的会社(SPC)を通じ て双日として初めてとなる友好的な株式公開買付け(TOB)を行います。TOBの成立要件は同社株式の66.67%(完全希薄化ベース)以上の取得となっ ており、最終的には100%の買収を目指します。TOB価格は一株あたり3.65カナダドルで、100%買収した場合の総額は、完全希薄化ベースで約62 億円となります。TOBが成立しますと、双日として初めて鉱山会社の運営に乗り出すことになります。プライマリーメタルズ社はポルトガルで操業中のタング ステン精鉱の完全子会社を有しており、年間約1000トン(100,000MTU)のタングステン精鉱を生産しています。
双日は既にモリブデンやバナジウム、ニッケルなどの希少金属の権益をそれぞれカナダ、南アフリカ、フィリピンに保有しておりますが、タン グステンはこれらに続く権益の柱の一つとして考えています。双日はポルトガルに権益を保有することにより、資源保有国に対するポートフォリオの地政学的な バランスを保持することができます。また、長期的な安定供給源と物流ビジネスを確保し、双日が強みを持つ合金鉄ビジネスをさらに加速させます。
エネルギー・金属資源事業を重点分野の一つに位置付けている双日の合金鉄ビジネスは、探鉱・開発・操業を含めた鉱山会社の全般的な経営ノ ウハウを蓄積・応用することにより、今後も既存の権益保有鉱山での生産拡張や新規優良鉱山への投資を実行することにより一層の収益拡大を目指します。
以上