双日、総合商社初のリサイクル発電事業に本格参入
環境保全と資源確保に貢献
2006年1月16日
双日株式会社は、産業廃棄物処理を手がける日本環境グループの株式会社中嶋工業(本社:千葉県白井市、代表者:三浦義博)と共同で食品廃棄物や廃プ ラスチックなどの産業廃棄物を燃料としたリサイクル発電事業を開始します。産業廃棄物処理・新エネルギー事業分野への進出を目指す双日とリサイクル体制の 強化を目指す日本環境グループの思惑が一致しました。
双日は、2003年12月に51%を出資して中嶋工業と共同で株式会社エコ・エナジー・ジャパン(本社:千葉県白井市、代表者:山﨑紀 雄)を設立しました。エコ・エナジー・ジャパンの総プロジェクトコストは約18億円で、2006年8月の商業運転を目指して産業廃棄物中間処理施設を建設 しています。産業廃棄物を燃料とするリサイクル発電事業の本格参入は総合商社で初めてとなります。
エコ・エナジー・ジャパンでは、首都圏の産業廃棄物排出業者から廃棄物の処理を受託するとともに、焼却処理の際に発生する廃熱を利用した 発電を行います。焼却処理能力は、民間で最大級となる一日あたり(24時間)96トンで、それに伴う発電能力は、1250キロワットです。発電する電力の 約3分の2を電力会社などに売電し、焼却処理受託費用と合わせたエコ・エナジー・ジャパンの年間の売上は約10億円を予定しています。産業廃棄物を燃料と するため、環境の保全と資源の確保に貢献する設備となります。今後は首都圏のほかに、東北地方などでの展開も視野に入れています。
設備は、破砕施設と焼却・発電施設から構成されます。破砕施設は大型の廃棄物の前処理をするもので、一日あたり(8時間)廃プラスチック 類を40トン以上、木くずを60トン以上処理することが可能です。焼却・発電施設では1000℃以上の高温で焼却が行われ、汚泥、動植物性残渣、動物性固 形不要物、廃酸、廃アルカリ、廃油、廃プラスチック、紙くず、木くず、ゴムくず等、低カロリーから高カロリーの物まで幅広く焼却処理します。また、排気ガ スは、高効率の廃熱ボイラーで余熱を回収した後、ダイオキシン類の再合成の抑止や除去を行った後に処理されるなど、環境に充分配慮した設備となっていま す。

環境保全と廃棄物のエネルギー資源化を同時に達成する設備
株式会社エコ・エナジー・ジャパン 会社概要
本社 | 千葉県白井市河原子319番地6(白井工業団地内) |
---|---|
代表者 | 山﨑紀雄 |
設立 | 2003年12月 |
資本金 | 6000万円(普通株3000万円+優先株3000万円) |
出資比率 | 双日75.5%(普通株51%+優先株100%) 中嶋工業24.5%(普通株49%) |
以上