多様性×男性育児休暇
耜田 誠高/ライフプラットフォーム事業部
2022.04.25
2021年に、次男の出生後約8週間の育児休暇を取りました。妻の実家が近く、双方の両親も手伝ってくれる恵まれた環境でしたが、長男は2歳でまだまだ手がかかる時期。コロナ禍でもあり、保育園に通えなくなる可能性も考慮しての選択でした。
育児休暇を取る前は、育児をしながら自分の趣味にも時間を使えるイメージでしたが、育児休暇を取った直後、妻が倒れて入院してしまいました。もし、自分が家にいなかったら、幼い子供は救急車を呼ぶことができず、身動きの取れない妻が一体どうなっていたのか・・・。今思い返しても、身震いがします。育児休暇を取って本当に助かりました。その後、妻の体調不良が続いたということだけでなく、育児は本当に大変でした。自分の趣味に時間を使えるという考えは根底から覆りました(笑)。自分自身で育児をしたことで家族への感謝が強まりました。
双方の両親や私の姉も含めてもともと仲の良い家族でしたが、私が子育てに専念したことでさらに交流が深まり、家族としての絆が強くなったと思います。
私は当時、担当する国内アウトレットモールの運営状況が気がかりでしたが、休暇中はメールを見ることもできません。これは「ちゃんと仕事から離れて!」という会社からのメッセージだと受け止め、半年前から業務を整理し、課内ならびにアウトレットモール現地の方々に相談しながら準備をしていきました。皆さんとは、長年人間関係を積み上げてきたため、本当に友好的に協力していただけました。
しかし、これより1年前は自分自身が現地に勤務する立場だったので、当時であれば育児休暇の取得は諦めていたかもしれません。現地の仕事は限られたスタッフでシフトを調整する体制だからです。将来的には、こうしたシフト制の職場でも男性が当たり前に育児休暇を取得できるようになってほしいと強く感じますし、私自身もそうした仕組み作りに携わることで恩返しをしていきたいと考えています。
2021年当時の男性育児休暇制度は、産後8週までに連続して40日以内の取得が条件でした。しかし2022年に制度が刷新され、男女ともに生後1年以内に合計で40日間の産後育児休暇が取得できるようになりました。これにより、妻が里帰り出産から戻ったタイミングから取得を開始したり、年に数回に分割して取得することも可能になりました。もちろん、私のように連続して取得しても良いので、より汎用性の高い使い方ができるようになったと思います。
男性の育児休暇取得率は2015年に4.1%でしたが、2021年には80%となり、私の同期もほとんどが取得しています。こうした休暇は社内に協力的な雰囲気がないと取りにくいものですが、双日では部署による取得率の偏りはありません。これは、どの部門にも人間味ある人が多く、何事も相談しやすい社風が貫かれていることの証明だと思います。
双日では、男女ともに取得できる産後育児休暇制度に加えてベビーシッターサービス会社との提携などさまざまな仕組みがあり、子育て世代へのサポートが充実しています。今後は私の後輩たちが産後育児休暇を取得していく世代となりますが、これからは双日だけでなく、世の中全般で男性の育児休暇取得が当たり前に受け入れられていくことを願っています。