双日、ブラジル・ブラスケム社から植物由来樹脂のアジア向け販売代理権を獲得
~石油由来比で最大70%のCO2排出量を削減~ =グリーンケミカル事業の取り組みを加速=
2012年7月5日
双日株式会社
双日プラネット株式会社
双日株式会社の100%子会社で、合成樹脂などを取り扱う双日プラネット株式会社(本社:東京都港区 代表取締役社長:田中勤)は、南米最大の化学メーカーであるブラスケム社(Braskem S.A. 本社:サンパウロ)から、同社が製造するサトウキビ由来のバイオプラスチック樹脂「グリーンポリエチレン」の販売代理権を獲得しました。日本に加えて、アジア・オセアニア地域への販売も行い、3年後には年間取扱量2万トン規模を目指します。
双日プラネットは、従来の石油由来樹脂において長年の取扱実績があり、今回のグリーンポリエチレンにおいても、樹脂から加工製品までのサプライチェーン構築で培った販売ルートやノウハウを生かして取り組んでいきます。
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【グリーンポリエチレンの製造工程】
グリーンポリエチレンは、主にポリ袋やプラスチック容器の原料となる植物由来の樹脂です。サトウキビの育成段階でCO2を吸収しているため、廃棄物として焼却される際のCO2排出量をゼロ(カーボンニュートラル)とみなすことができます。そのため、製造・輸送工程のCO2排出量を含めても、従来の石油由来ポリエチレンに比べ、CO2排出量を最大70%削減することができ、石油依存からの脱却と地球温暖化防止に貢献します。
バイオプラスチックの世界市場は、2010年の世界生産量64万トンから、2016年には370万トンまでに成長すると期待されています(米国調査会社BCCリサーチ社調べ)。
双日とブラスケム社は、自動車タイヤなどの合成ゴム原料のブタジエンや、ハイオクタンガソリンの添加剤となるバイオマス燃料「バイオETBE」の分野において実績があります。また、双日は、ブラジルを代表する大手コングロマリットでありブラスケム社の親会社でもあるオーデブレヒト社(Odebrecht S.A.)と共に、サトウキビ由来のバイオエタノールメーカーとして世界最大級のエー・テー・アガー・ビオエネルジア社(ETH Bioenergia S.A 以下、ETH社)に出資しています。今回のグリーンポリエチレンの一部も、ETH社のバイオエタノールを原料として使用し、バイオエタノールチェーンを構築しています。
双日は、拡大する需要を見据え、植物由来の化学品・樹脂原料「グリーンケミカル」事業に注力していく方針です。本分野においては米国のミリアント社と共同で、主に農業用フィルムや生分解性のレジ袋などに用いられる生分解性樹脂の原料「バイオコハク酸」の事業を展開しており、日本・中国・韓国・台湾における独占販売権を保有しています。今後も双日は、グリーンケミカル事業通じて、石油由来製品に頼らない化学品・樹脂分野の発展や、地球温暖化防止に貢献し、持続可能な社会の構築に寄与していきます。
以上