双日、日立造船と共同で中国黒龍江省においてバイオエタノール実証事業を開始

~ 農業廃棄物である馬鈴薯残渣を用いたバイオエタノールを生産 ~

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2012年2月16日
双日株式会社
日立造船株式会社

双日株式会社(代表:加瀬豊、本社:東京都港区)と日立造船株式会社(代表:古川実、本社:大阪市)は、中国黒龍江省の省都ハルピン市より北北西に300キロメートルの克山国有農場において、中国最大の国有農場組織である黒龍江省農墾総局傘下の馬鈴薯加工企業である北大荒馬鈴薯集団有限公司(本社:ハルピン市)と共同で、馬鈴薯でんぷん残渣(搾り粕)を原料としたバイオエタノール製造実証事業を開始しました。

双日と日立造船が提案する「馬鈴薯澱粉残渣からのバイオエタノール製造実証事業(以下、“本事業”)」は、2011年12月に独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下“NEDO”)の「国際エネルギー消費効率化等技術普及協力事業」に採択されました。これを受け、双日と日立造船はNEDOの委託事業としてバイオエタノール製造実証プラントを建設、技術の検証を行います。

本事業では、国内最大級の公的研究機関である独立行政法人産業技術総合研究所が保有する馬鈴薯澱粉残渣の糖化・発酵技術と、日立造船の総合プラントエンジニアリング能力及び膜分離によるエタノール化無水技術を活用して燃料用エタノールを生産します。また株式会社双日総合研究所に蓄積されたバイオマスに関する総合的な知識も活用して実証事業を推進します。

実証期間は2014年3月までを予定しており、実証実験プラントで燃料用エタノールと発酵残渣飼料(DDG)を製造し、事業化に向けた採算性を検証します。生産された燃料用エタノールはガソリンと混合されてE10(ガソリンにエタノールを10%添加したバイオエタノールガソリン)として自動車用燃料になります。

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【実証事業予定地(黒龍江省克山)】

中国は、米国・ブラジルに次ぐ世界第3位のバイオエタノール生産国で、2020年までにE10を中国全土に普及させる方針を立て、既に黒龍江省・吉林省・遼寧省・河南省・安徽省等でE10の使用を義務付けています。また中国政府は、食料保全の観点から、トウモロコシや小麦等の穀物系原料を避け、キャッサバ・スウィートソルガム等非食料および農業有機廃棄物等を利用したエネルギー植物を原料とするバイオ燃料生産を目指しています。

双日は、食料資源を圧迫せずかつ環境負荷が小さい方式によるバイオエタノール製造に取り組んでおり、ブラジルで投資しているバイオエタノール生産事業者は、サトウキビ由来のバイオエタノール生産量では世界でトップクラスです。

日立造船は、バイオエタノールやバイオディーゼルおよび下水汚泥燃料化などのバイオマス事業に注力しており、2009年には北海道バイオエタノール株式会社向けにHitz型ゼオライト脱水膜エレメントを用いた国内最大規模のバイオエタノールの膜脱水システムを納入しました。

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【馬鈴薯畑】

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【馬鈴薯残渣】

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【北大荒馬鈴薯産業集団克山工場(馬鈴薯澱粉工場)】

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【バイオエタノール製造実証プラント(イメージ図)】

参考資料

糖化・発酵プロセス

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黒龍江省農墾総局(北大荒集団)の概要

中国最大の国有農場集団、所有面積は544万ヘクタールで黒龍江省面積の12%(=日本の東北5県の面積に相当)、耕地面積280万ヘクタール(日本農地面積456万ヘクタールの61%に相当)、総人口167万人、2010年の穀物生産量は1,818万トン、肉類生産61.6万トン。生産した農産物の加工にも注力しており、傘下に93油脂工業(大豆搾油)、完達山乳業(乳業メーカー)、北大荒米業(精米加工)、北大荒薬業(製薬)、北大荒馬鈴薯産業集団(馬鈴薯澱粉)等の企業を擁する。

以上

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