双日、アフリカ地域では初めての製紙原料用木材チップ製造事業に参入
~モザンビークで木材チップ輸出基地を建設、2011年度内に生産・輸出開始予定~
2011年7月1日
双日株式会社は、モザンビーク共和国において、製紙原料となる木材チップの加工・輸出会社を設立し、アフリカ地域では初めて木材チップ製造事業に参入します。本プロジェクトは、更なる需要拡大が見込まれる製紙原料用木材チップの確保のため、南アフリカ共和国からモザンビーク共和国を結ぶマプト回廊を利用して、新たな木材チップ輸出基地をモザンビーク・マプト港に建設します。
双日は、本プロジェクトの運営のために、双日グループ100%出資の子会社であるモザンビーク共和国法人Sojitz Maputo Cellulose, Limitada(本社:モザンビーク・マプト市、以下SOMACEL社)を設立しました。SOMACEL社は、南アフリカ共和国ムプマランガ州、およびスワジランド王国のユーカリやアカシアの植林地から原木を調達し、隣国モザンビーク共和国に輸送したうえで、木材チップを加工・製造します。SOMACEL社は、2011年度内にチップ加工工場を立ち上げる予定です。同工場で生産されたチップは、日本向けに年間20万BDT(Bone Dry Ton:絶乾重量)を供給する予定です。
【南アフリカ共和国ムプマランガ州のユーカリ植林地】
日本は、製紙用原料である針葉樹・広葉樹チップを、アジアや豪州、アメリカ、チリ、南アフリカ等からの輸入に依存しておりますが、今後中国をはじめ、アジアの需要家の輸入増加により、供給は一層逼迫すると予想されています。本プロジェクトは、アフリカ地域では初めてとなる木材チップ製造事業であり、日本の製紙原料の供給源の多様化を図ったものです。
双日は、ベトナム、豪州において植林事業を行っています。特に、ベトナムでは保有する四つの木材チップ加工工場を通じ、農民への融資や苗木の無償提供を行う事により、約46,000ヘクタールの森林を造成し、約70万BDTのチップを生産・輸出しています。今後、双日は、これまでに培った「持続可能な事業経営」を考えたビジネスモデルを、アフリカ地域でも展開してまいります。
SOMACEL社 会社概要
企業名 | Sojitz Maputo Cellulose, Limitada(SOMACEL) |
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設立 | 2010年7月 |
株主 | 双日グループ100%(双日:99%、双日与志本林業:1%) |
地図
事業スキーム図
以上