双日マシナリー、微粒子製造技術ベンチャーの美粒と包括業務提携
2008年6月12日
双日株式会社の100%子会社で、機械商社である双日マシナリー株式会社(本社:東京都中央区、代表者:長久保 敏)は、微粒子製造技術ベンチャーの株式会社美粒(本社:大阪市大正区、代表者:中野 満)と包括業務提携しました。
双日マシナリーは、様々な素材をナノレベルの微粒子に加工することができる攪拌設備および乳化・分散・複合設備に関する特許の専用 実施権を美粒から取得して、設備の製造および販売を独占的に行います。一方、美粒は、設備の基本設計・開発および企業からの素材開発テスト受託などを行い ます。
素材を乳化・分散・複合化することによって製造される微粒子は、複合機や複写機のトナー、携帯電話や自動車の電池、セラミックコン デンサー、液晶材料、医薬品など幅広い分野で需要が急拡大しており、製品の高性能化に欠かせない新技術として、様々なメーカーが設備の導入による新素材開 発を検討しています。
双日マシナリーは、電子部品メーカー、化学品メーカー、医薬品メーカー、事務機器メーカーなどに積極的に販売活動を開始しており、3年後には約30億円の売り上げを目指します。さらに双日グループのネットワークを活用して、海外へも販売していきます。
【参考】
美粒の特許技術の特長
(1) | 素材に合わせて任意に圧力と温度を制御し、段階的に減圧し微粒子を製造します。 一気に大気開放する従来のキャビテーション(乱流)による微細化技術に比べて、高品質で任意な粒径の微粒子をナノレベルでコントロールできるため、シャー プな粒度分布と分級工程の省略が可能となります。 |
(2) | 供給エネルギー(圧力、温度)は、効率的に微粒化に活用されるため、キャビテーションによる機器破損や、コンタミネーション(異物混入)が激減します。エネルギーロスが少なく、生産性向上に大きく寄与します。 |
(3) | 微粒子化する際に必要な界面活性剤の量を減らせるため、石油系溶剤から水系溶剤 へのシフトを可能にし、廃液処理設備の負荷を大幅に減らすことが可能です。 |
(4) | 上記のメリットによりトータルでの設備投資コストの削減に寄与するとともに地球 環境の保護に大きく貢献します。 |
美粒 会社概要
代表者 | 中野 満 |
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所在地 | 大阪市大正区泉尾6-2-29 テクノシーズ泉尾 |
設立 | 1996年12月 |
資本金 | 1500万円 |
事業内容 | 高圧乳化分散装置の開発および製造 化粧品原料加工、化粧品製造販売 |
以上