双日グループ、韓国・現代ロテム社と共同で米国ボストン向け二階建て鉄道車両190億円で受注
2008年5月28日
双日株式会社の米国法人である双日米国会社は、韓国・現代自動車グループ傘下の鉄道車両メーカーである現代ロテム社(本社:ソウル市、 Hyundai Rotem Company) と共同で、マサチューセッツ湾交通局(本社:ボストン市、Massachusetts Bay Transportation Authority、略称「MBTA」)から、新型の二階建て鉄道車両(客車)75両を総額190億円で受注しました。本件には、追加で75両のオプショ ン契約が付随しており、最大で150両の大型受注となる可能性があります。
MBTA は、アメリカで最初の地下鉄を開業し、現在では地下鉄4路線に加え、近郊列車、路線バス、フェリー等を運行する全米第5位の規模を誇る公共事業体です。昨 今の環境問題、ガソリン価格の高騰、さらにはボストン郊外の通勤需要の増加に伴い、MBTAでは輸送能力不足が深刻化しており、新型の二階建て鉄道車両の 大型調達に踏み切りました。
今回の契約は、米国連邦政府から資金援助を受けており、アメリカ製品を60%以上購入し、かつ車両の最終組み立ては米国内で行うという 「バイ・アメリカ規制」が適用されます。二階建て鉄道車両の最終組み立ては、ペンシルベニア州フィラデルフィアにある現代ロテム社ウィカコー工場にて実施 します。MBTAへの納入は、2011年初めから開始します。
双日グループは、1978年より米国市場で鉄道車両の受注実績があり、これまで米国での受注累計は1000両を超えています。双日グ ループと現代ロテム社は、2006年に、南東ペンシルベニア交通局向けに新型郊外電車120両、南カリフォルニア郊外鉄道会社向けに二階建て鉄道車両 161両を相次いで受注しており、今回のMBTA向けの受注は、米国における3件目の大型受注となります。
現代ロテム社は、現代自動車が約60%の株式を有する韓国唯一の総合鉄道車両メーカーで、アジア、南米、中東等での大型案件受注にも成 功しています。双日グループの協力の下に受注した南カリフォルニア郊外鉄道会社向けの二階建て鉄道車両については、現在、詳細設計を経て試作車の製造に着 手しており、今回のMBTAも現代ロテム社の高い技術力、価格競争力が評価され、受注に至ったものです。
双日グループは、これまで培ってきた実績とネットワークを生かして、今後も北米全域での鉄道車両の拡販に注力していきます。
【受注した客車のイメージ図】

以上