双日、コスモ石油とともにカタールプロジェクトの原油生産を開始
環境に配慮したガスインジェクションを採用
2006年4月6日
双日株式会社は、コスモ石油株式会社と共同で設立したカタール石油開発株式会社(本社:東京都港区、代表者:岡部敬一郎)を通じて原油の生産を開始致しました。カタール石油開発の資本金は31億4800万円で、双日が14.2%、コスモ石油が85.8%を出資しています。
1997年9月に設立されたカタール石油開発は、カタール政府との生産分与契約に基づきカタール国沖合東南第一鉱区の利権を譲渡され、探 鉱活動により商業生産 可能な規模の原油埋蔵量を確認致しました。その後、試験生産などを経て2003年6月に開発移行を決定し、生産開始に向けて生産井 等の掘削および生産設備の建設を進めて参りましたが、このたび、生産準備が整い3月13日より出荷パイプラインへの通油を開始致しました。当原油は、カ タール国ハルル島よりカタール・マリン原油として出荷され、権益原油の全量をコスモ石油の製油所に持ち込む予定です。当初の生産量は日量6000バレルを 予定していますが、追加開発により2008年3月までにピーク生産量の日量1万バレルの達成を見込んでいます。
このプロジェクトでは、生産開始当初より原油採掘の際に発生する随伴ガスを大気中で燃焼させず、全量を地下に圧入する「サワーガスイン ジェクション」を海上で 行います。サワーガスインジェクションはカタール鉱区では初めての採用です。このサワーガス対策のため、鉱区の開発は容易では ありませんでしたが、同国で最も環境に配慮した操業ができることとなります。また、本プロジェクトは、コスモ石油による日本企業単独のオペレーター案件で あるという特徴があります。
双日は既にカタール国において、ラスラファンLNGプロジェクトに参画を果たしており、今回、石油の生産を開始することにより、同国でガ スと石油両方の生産プロジェクトに参画する日本唯一の企業となります。双日は、これまでに培った経験、技術、人材を活用し、今後もエネルギーや資源分野へ の参画を行って参ります。
カタール国沖合 東南第一鉱区
カタール国沖合 東南第一鉱区