ベトナム・フーミー3号IPPプロジェクトの営業運転開始について
2004年3月2日
日商岩井は九州電力、BP(英国)、セムコープユーティリティーズ(シンガポール)との共同プロジェクトとして、ベトナム社会主義共和国バリア・ブンタウ省フーミー工業区において発電所(ベトナム・フーミー3号)の建設を進めてきましたが、この度、建設が完了し、2004年3月1日に営業運転を開始いたしました。
本プロジェクトはベトナムで営業運転を開始する外資による初のIPPプロジェクトとなります。発電所の出力は71万6千8百kwで、燃料にベトナム産の天然ガスを使用し、燃焼効率に優れたコンバインドサイクル(複合発電)方式により発電します。ベトナム石油公社から天然ガスの供給を受け、発生した電力は20年間の売電契約に基づきベトナム電力公社に卸供給する予定です。20年間の運転後は、BOT契約により、発電設備をベトナム政府に譲渡いたします。
日商岩井は、エネルギー関連事業を重点拡大分野のひとつとして位置付け、海外電力事業に注力しています。ベトナムでは、2003年にベトナム国営電力公社からダニム水力発電所の改修事業を受注したのを皮切りに、フーミー・ホーチミン間送変電設備、ダイニン水力発電所の発電設備を連続受注しています。また、スリランカや中国でもIPPプロジェクトに取り組んでいます。今後も伸長の見られるベトナムやアジア、中東地域において電力事業を積極的に推進していきます。
以上
参考資料
フーミー3号IPPプロジェクトの概要
1.発電所の概要
項目 | 内容 |
建設地 | ベトナム社会主義共和国 バリア・ブンタウ省 フーミー工業区(ホーチミン市の南東約80km) |
発電方式 | 天然ガス焚きコンバインドサイクル |
出力 | 71万6千8百kw(ガスタービン2基、蒸気タービン1基) |
使用燃料 | ベトナム産天然ガス |
建設費 | 約4億ドル(出資:約1億ドル、融資:約3億ドル) |
工期 | 2001年12月着工、2004年3月営業運転開始 |
プロジェクト会社 | 名称:Phu My 3 BOT Power Company 設立:2001年5月 |
2.事業形態
注)BOT方式:民間企業が設備を建設(Build) 運営(Operate)し、事業期間終了後に相手国に設備を譲渡(Transfer)する方式
フーミー3号IPPプロジェクト位置図