日商岩井と三菱電機ロシアのノボリペツク製鉄所から大型溶接機を初受注
2003年3月8日
日商岩井株式会社と三菱電機株式会社は、ロシアのノボリペツク製鉄所(NOVOLIPETSK IRON & STEEL CORPORATION:リペツク市)向けに連続酸洗ライン用と冷間連続圧延ライン用の溶接機2台を受注しました。 同ライン用で日本製の大型溶接機が、ロシアの製鉄所に納入されるのは初めてのことです。受注金額は約15億円で、2004年春に据付工事を始め、同年7月から稼働を開始する予定です。
ノボリペツク製鉄所向けに納入する三菱電機製の大型溶接機「NMW Type C Flash Welder」は機械の信頼性が高く、安定的にラインを稼働させることが可能です。
主な特長は以下の通りです
- 全自動溶接機能、全自動トリミング機能、全自動アニール機能、無酸化溶接機能を搭載し、世界最高の溶接スピードと溶接精度を実現。
- 全自動電極高さ調整装置、全自動トリミング高さ調整装置により、異なる厚さの鋼板の溶接にも対応。
- 主要装置の最適配置と自動格納メンテナンスデッキにより、機械の操作性・保守性を向上。
酸洗・冷延ライン用の大型溶接機メーカーは世界にも数社しかなく、三菱電機はその中でもトップクラスのシェアを占めています。「NMW Type C Flash Welder 」は、1979年の開発以来、日本国内の製鉄所をはじめとして世界7カ国の製鉄所に44台納入されています。ノボリペツク製鉄所では、従来ドイツ製の溶接機を使用していましたが、これらの点が高く評価されて今回の受注となりました。
日商岩井と三菱電機は、1970年代からノボリペツク製鉄所向けに各種製鉄設備を納入しており、長年にわたって友好かつ密接な関係を築いてきました。同製鉄所では、既存設備の近代化のために、2000年から2005年の間に大規模な設備投資を計画しており、日商岩井と三菱電機は2001年にも連続溶融亜鉛メッキライン用の制御機を約10億円で受注しています。
ロシア経済は順調な回復を見せており、製鉄業においても建材および石油・ガス関連材の内需拡大や、東南アジア・中国・ヨーロッパ向けの鋼板の輸出が増加するなど、復興の兆しが見られます。日商岩井と三菱電機は、今後も日本の高い技術力を武器に新たな市場開拓を目指します。
以 上