双日、歴史マンガ第3巻「躍動」を発行
~第一次世界大戦勃発、鈴木商店、岩井商店、日本綿花の先駆者による大号令~
2023年1月31日
双日株式会社
双日は、このたび、歴史マンガ「総合商社 双日 未来を創造した先駆者たち」の第3巻「躍動」を発行しました。
Hassojitz ~総合商社 双日、未来を創造した先駆者たち~ 第3巻「躍動」

第3巻では、大正3(1914)年、第一次世界大戦が勃発したことを機に、鈴木商店、岩井商店、日本綿花の先駆者たちがそれぞれの大号令により、日本の産業界を牽引していく姿を描いています。
大戦勃発により、これまで「世界の工場」といわれた英国、そして欧州全体からの世界への物資の供給が細り始め、日本に大量の注文が入り、日本の産業革命が一気に加速することになります。
大正7(1918)年まで続くこの大戦中、日本は貿易黒字国に転じ、債務国から債権国に転じ、名実ともに先進国の仲間入りを果たしていくことになりますが、双日の源流3社が、日本最大級の規模で、貿易・製造業の両面で大きな役割を果たしていきます。
【第3巻の主な内容】
鈴木商店は、世界中に優秀な若手社員を派遣し、鈴木商店独自の通信網を構築していた。大戦が勃発すると、日々世界中から届けられる電報を見た金子直吉は、世界情勢と実需を見極め、「BUY ANY STEEL, ANY QUANTITY, AT ANY PRICE」(鉄と名のつくものは何でも金に糸目をつけずいくらでも買いまくれ)と大号令を発する。そして調達した鉄材で船舶を発注し、自ら造船業へ進出を画策するため川崎造船社長の松方幸次郎に相談する。
その後兵庫県相生に播磨造船所(現・IHI)を設立し、真珠王といわれた御木本幸吉の要請を受け、鳥羽造船所(現・シンフォニアテクノロジー)を買収する。建造した船舶は鈴木商店傘下の帝国汽船の船団に組み入れられ世界中を駆け巡ることになる。相生では造船所の拡張に伴い社宅、病院、幼稚園なども設置、鈴木の若手による都市開発も行われた。また、鳥羽造船所では、後に推理作家と名を馳せることになる江戸川乱歩(平井太郎)の姿があった。
一方、金子直吉は、神戸外国人居留地でなぜ魚油が大量に欲しがられるのか不思議がり、東京帝国大卒の新入社員であった久保田四郎に調べさせたところ、西洋では水素を添加して蝋燭、石鹸、グリセリン、オレイン酸などを製造し大儲けをしていることが分かり悔しがる。金子直吉は、久保田に国産化に向けた研究を指示し、多額の資金を投下して、神戸の苅藻島に鈴木商店製油所兵庫工場(現・日油)を建設する。そしてついに日本初の硬化油の量産化に成功することになる。
また、金子直吉は、冒険家の依岡省三と出会い、サラワク(現・マレーシアのサラワク州)でゴムの栽培事業に進出、神戸の敏馬にゴムの製造工場(現・ニチリン)も設立する。