【企業紹介】冷凍マグロ加工販売大手!トライ産業への訪問レポート・清水工場編
2025月12月3日

冷凍マグロの水揚げ量全国トップを誇る清水港のすぐそばにトライ産業の本拠地はあります。
こんにちは!双日グループ採用サポート運営事務局です。
本記事では、トライ産業株式会社の清水工場への訪問レポートをお届けします。
トライ産業株式会社(以下、トライ産業)は、1988年に創立し、2023年3月に双日グループに加入した冷凍マグロ加工販売大手の会社です。
年間約2.6万トンの冷凍マグロを取り扱っており、冷凍マグロの仕入・加工・販売・物流・品質保証の一貫管理体制を確立しています。
卸売や外食チェーン、スーパー等300社を超える幅広い顧客を持ち、高品質なマグロを提供している注目企業です
今回は、仕入・加工・販売・物流・品質保証の一貫体制で高品質なマグロを世の中に供給しているトライ産業の魅力を、会社の中を覗いてお伝えしていきたいと思います!
※取材内容は本記事掲載当時のものです
圧巻のスケール!マグロはどのように加工されお手元に届くのか
会社のエントランスにキハダマグロの大きなオブジェがお出迎え!
冷凍マグロの国内流通のうち、20%はトライ産業。
ちなみに、皆さんがお刺身やお寿司として食べているマグロのほとんどが「冷凍」マグロだということ、知っていましたか?
実は国内流通しているマグロの大半は「冷凍」マグロ。
そのうちの約20%をトライ産業が占めているため、社名を聞いたことがなかったあなたも、実はトライ産業が取り扱っているマグロを既に口にしているかも?

中央:双日シェアードサービス(株)グループ人事サービス部 計良
右:トライ産業(株)人事・総務部 西川さん
案内してくださったのは、物流部の望月さんと、清水工場の佐藤さんです。
お二人とも、トライ産業を代表するベテラン社員です。
清水工場では、お客様が直接口にする食品を取り扱っている工場内へ潜入するため、衛生服に着替えて探索します!
マグロは世界各地の海(遠洋)で漁獲され、冷凍設備のついた船で内臓を抜き、直ちに凍結されます。
近くの清水港で水揚げされた冷凍マグロはトラックでトライ産業に到着し、物流部管轄の「超低温冷蔵庫」で管理されます。
こちらの部署では、水揚げされたマグロの保管・加工製品の管理・配送までの一連の管理を担っています。
「物流」というとシンプルな倉庫作業をイメージしますが、その業務内容はとてもスピーディーで責任重大!
冷凍マグロは鮮度維持が難しく、とてもデリケート。
適切な温度管理ができていないと身が変色し、食味が落ち、商品価値がなくなってしまいます。
そのため、生産地から消費地まで一貫して商品をマイナス50℃以下の超低温状態に保つ「コールドチェーン」の徹底がとても大切。
ところで、みなさんはマグロがどうやって運ばれているかご存知ですか?
高級魚だから、1本ずつ発砲スチロールの大きなボックスや木箱に厳重に梱包されて運搬されているのかな……なんてイメージをされる方も多いのではないでしょうか。

実際はまるっとそのままのマグロが1本、2本…とトラックに直に入って運ばれてきます。
到着した冷凍マグロは、手作業でトラックから鉄籠(以下パレット)に移されて入荷します。
大きなマグロが次々とパレットに入れられる様子は圧巻!
フォークリフトと専用の貨物エレベーターで選別作業スペースに移されたマグロは、尾切り選定により1本1本品質を確認して、種別やグレードごとに分けられます。

尾切り選別の際の確認ポイントは表面の年輪のようなポコポコした凹凸具合。凹凸があり鮮度の高いものは「ちぢみ」と呼び、最も新鮮な状態のものを指します。
グレードは1~5のランクがあり、選別時に魚体にマーキングし、それぞれのパレットに格納されます。その後、超低温冷蔵庫(マイナス50℃以下)に移動し、加工の日を待つのです。

倉庫の出入口は二重になっており、入口の扉を入ってすぐに前室(準備室)、さらにその奥の扉の先にマイナス60℃の超低温冷凍倉庫があります。
中には原料が600トン、製品が900トン、計1,500トンも保管されています。膨大な数量に感じますが、これでも会社全体の在庫総数7,800トンの一部です。
倉庫の足元はツルツルしていて滑りやすいため、ペンギン歩きで庫内を探索します。
我々は着込んだ状態のみで入室したため、1分も経たないうちに寒さで指先の感覚がなくなり、鼻の奥がじんじんと痛くなっていきます。
こんな寒さの中、どうやって業務を進めていくのだろう?と思って聞くと、ここで使用されているフォークリフトは超低温へ入室するための特別仕様で、暖房設備が完備されているとのこと。
健康を損なうことなく作業が出来そうで一安心です。
清水工場で生産される商品は1日約30トン。
日々膨大な量のマグロを扱う中でも、作業している皆さんはどこに何があるのか全て把握しているとのこと。
効率よくスムーズに倉庫から該当のマグロを取り出せるのは、これぞまさにプロの仕事ですね!
入庫されたマグロは、顧客のオーダーに沿った形状に整えられ、製品へと形を変えていきます。
納品のタイミングで出荷されるまでは、再び超低温冷蔵庫で出番を待つのです。
加工の日、加工場へとパレットが移されます。カチカチに凍ったマグロは、一尾ずつバンドソーで頭が落とされ、ロイン(背と腹に分けて、加工前の4分の1サイズの節状の状態)加工へと進みます。
すいすいと作業は進められていますが、ここでマグロの肋骨が除去されます。
加工後のマグロは、波打ったような緩やかな凹凸が身に見られますが、これは綺麗に肋骨のみ取り除けた証拠。

ロインとなったマグロはミガキ加工という工程で皮と血合いが除かれます。
皮を分厚く除いてしまうと可食部まで捨てることに繋がってしまうので、ここも職人技が必要です。
血合いの除去は、高速回転している円盤型の刃にマグロをあてて血合いを削っていきます。
マグロを押し当てる強さの強弱で削り具合を調整している様子で、なかなか難しそうな作業です。
血合いが取り除かれたマグロは、解凍さえすれば、もういつでも美味しく食べられそう!
ここから先はブロック状や柵状等、お客様の要望に沿った形状へと加工されます。ここまでの工程はあっという間!
目まぐるしいスピードで、1本のマグロが商品へと姿を変えていく様子に、高い技術力とコールドチェーンを死守し、美味しいマグロを食べてほしい!という熱意を感じます。
加工後のマグロは乾燥しやすくなるため、ビニール袋で包み込んだうえで納品先に応じて発泡スチロールや段ボールの箱で梱包します。
トライ産業の商品はふるさと納税にも対応しており、ふるさと納税用の梱包容器もありました!
静岡市や吉田町等の自治体に寄付をすれば、ネギトロやマグロの切り落としがいただけるそうです。

先程の尾切り選別で切り離したマグロの尾肉や、頭や頬の肉も繰り出して余すところなく製品化されています。
マグロは海中で常に回遊し尾を動かし続けているため、旨味が濃厚でしっかりした食感が特徴です。
市場にはあまり出回っていませんが、市場周辺では「テールステーキ」や「大和煮」を食べることができるお店も多いので、是非ご賞味あれ!
トライ産業では、マグロの目玉は韓国に輸出し、トリミングの際に出た皮や骨、血合い等の製品にできない部位は魚粉や魚油、肥料等の原材料として業者に販売しています。
マグロは「捨てるところがない」と言われており、内臓や頭までも食べられます。
人事の齋藤さんは、密かに今は使途のないマグロの舌も、将来的には活用したいと考えているそう。我々が「マグロの舌ステーキ」を口にする日も近い……かも!?

物流部が活躍するのは入荷時のみではありません。出荷時には発砲スチロールに丁寧に詰められた商品を、手作業でトラックに積んでいきます。
こんなに寒いのだから、もっとゆっくり作業をしてもいいのでは?と思いますが、コールドチェーンを保つためには必要な工程。
寒い中みなさんすいすいと業務を進めていきます。みなさんの努力で、世界基準の高品質なマグロが食べられるのでしょうね。
輸入の際は現地に立ち会って質を担保。いつでも相談できる距離感で仕事ができる営業部
続いて営業フロアへ移動しました。
移動する際にすれ違う社員の方が、みなさん気持ちよく挨拶してくださり、またアテンドしてくださった人事の方と雑談することも。
業務が異なっても各部署が連携し、互いをリスペクトした関係性が垣間見えました。

共に働く社員の近くにいることで、いつでも相談できる距離感で仕事に取り組めるのだとか。自分の業務を社長も把握してくれているなんて、嬉しいですね。
一部あまり人がいないデスクがあったので聞いてみると、「海外事業部」の部署。
マグロの買い付けのためマルタに出張中なのだとか。マルタ!?と思った方!実はスペイン、マルタ、クロアチア等の地中海沿岸では本まぐろの蓄養が行われています。
蓄養マグロは生け簀で給餌され、脂が乗った美味しいトロの部位が特長です。
トライ産業では、蓄養マグロを輸入する際に現地へ社員を派遣し、一連の作業に立ち会います。「時間もお金もかかるのに、どうして現地までわざわざ足を運ぶのですか?」と聞いてみたところ、「日本人の『マグロ』に求める質はとても高く、蓄養マグロの質を担保するのは簡単なことではないのです。
生産から冷凍まできちんとした工程を経ているか、品質はトライ産業の取り扱い水準に則っているか、自分たちの目で確かめるために足を運んでいます。」とのこと。
品質に自信があると豪語する背景を知って、なるほどと思いました。
単にマグロの売買をするだけではなく、知識と経験をフル稼働して、消費者のニーズに応えた商品を提供すること、ひいてはマグロに付加価値を与えることで、私たちの食卓がより豊かになっているのですね!
天然マグロの漁獲量規制、食文化の変化に伴う海外でのニーズの高まり等によって、マグロを安定的に確保することは年々困難になってきています。
限られた水産資源となったマグロの中でも、特に良質なものを確保することは、簡単なことではありません。
漁船単位で漁業者から直接マグロを購入する"一船買い"や、地中海やオーストラリアを中心に行われている"蓄養マグロ"の現地買い付けにより安定した「仕入れ」を実現しています。信頼できる漁船の船主等と取引することで、大量に質の良いマグロを確保しているのです。
安定的な仕入れ体制や現地での取り組み、品質管理について学ぶため、入社後すぐにオーストラリアで新入社員研修の一部カリキュラムを実施しています。
生きているマグロを見たいと思ったら、葛西臨海水族園で叶いますが、触りたいと思っても、そんな機会には人生でもなかなか恵まれないはず。
自身の生業となる商品の原点から学ぶことができる環境が用意されているのは素敵ですね。
社員同士の交流が心地よい雰囲気を生み出す
ここまで案内していただいて感じたのは、社内の雰囲気が和気藹々としており、部署を越えて話し合うことも多いということ。
日常以外の部署を越えた交流のひとつに、毎月実施されている「誕生日ランチ会」が挙げられました。
誕生月の人を集めて、社長とランチをいただくのだとか。社員同士の距離感が近く、雰囲気がいいのはこういったイベントの賜物かもしれませんね。
お話を伺ってみて、一人ひとりの社員が、自分の仕事にプライドを持って取り組まれているのが伝わってきました。
個性を受け入れて、それぞれの良さを伸ばしてくれる環境と、お互いの業務へのリスペクトを感じる関係性。このチームの中で仕事をすることができたら、自身も刺激され成長できそうだなと感じました。
1day仕事体験も。”「マグロ」で世界を率いていく”を体感してください
双日グループでは、2003年から進めている大連翔祥食品有限公司による海外での冷凍マグロ加工販売事業や2008年に参入した双日ツナファーム鷹島株式会社によるクロマグロ養殖事業、さらに2022年に完全子会社化したマリンフーズ株式会社の水産食品加工販売を連携させることで、マグロをはじめとする水産加工品ビジネスの強化を進めています。
これからの双日グループの核となる水産事業に携わることができ、「マグロ」で世界を率いていく。そんなダイナミックな仕事をしたい方、日本の食文化を世界へ伝えていきたい方!
冷凍マグロのように大きな業務内容と、固く安定した財務基盤を持つトライ産業で、ともに働きませんか。
トライ産業は2027年卒向けの1day仕事体験を予定しています!マイナビより応募することができますので、ぜひチェックしてみてくださいね!
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