リテール・コンシューマーサービス本部
食品流通事業、消費財流通事業、水産事業、商業施設運営事業、不動産事業など、リテールDXやマーケティングといった機能軸を強化しつつ、消費者のニーズに応える多種多様な事業に国内外で取り組んでいます。
本部の強み
- ●長年の歴史で確立したアジア各国のネットワークや顧客基盤
- ●ASEAN各国の発展段階に応じたリテール事業の展開
- ●商業施設のバリューアップ投資事業実績とマネジメント力
- ●ライフスタイルの多様化に対応した食品・消費財の供給基盤
- ●北米産冷凍牛肉の輸入で国内トップシェア
外部環境
機会
- ●インド、ASEAN域内の経済成長を背景とした中間所得者層増加による内需拡大
- ●労働力不足による人件費増加への対応や生産性向上に寄与する日本の技術への需要拡大
- ●和食をはじめとした日本の食文化への関心の高まり、及び食の多様化
- ●健康志向の高まりやECの普及による消費者の購買行動の変化、多様化
- ●日本社会での女性活躍推進、及びアジア各国の雇用や産業の創出、人材育成等の需要
リスク
- ●アジア各国の法律・制度変更
- ●アジアでの食に関する品質管理の厳格化によるコスト増加
- ●急激な為替変動や原材料価格高騰による事業・トレード収益の圧迫
- ●生産事業の拡大による人権・環境リスクの増大
- ●日本における人口減少に伴うマーケットの縮小
- ●今後の勤務・生活習慣の変化に伴う不動産業への影響
成長戦略
新型コロナウイルス感染症が収束せず、先行きの見通しが難しい中ですが、大きく低迷した消費は持ち直しつつあります。この間、ライフスタイル及び消費トレンドにも大きな変化がもたらされており、これまで以上に消費者の嗜好・ニーズが多様化していく重要な転換点と捉えることもできます。
これまでも消費市場の“お客様起点のビジネス”にこだわり、「生活の豊かさ」と「利便性」を高める多様な事業を展開し続けてきました。今後はさらに一段と踏み込んで、消費者の嗜好・ニーズの多様化や、産業構造の変化に対応すべく、マーケットニーズを起点としたサービス関連事業を拡大していきます。
2023年3月期は、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けた国内消費需要の段階的な回復、ASEANリテール事業の収益改善などを見込んでいます。成長戦略の柱となるのは、引き続き経済成長が期待されるASEAN地域での事業拡大及び機能の強化です。ベトナムやインドなどの新興国において「既存事業のビジネスモデル変革」「新規事業構築による収益基盤強化と規模の拡大」を目指していきます。
2022年度上期に全株式を取得した水産食品加工会社のマリンフーズ株式会社では、同社の持つ顧客基盤・商品開発・加工機能と双日のグローバルネットワークを組み合わせ、海外展開を強化・拡大するとともに、「国内リテール領域における事業強化」にも注力していきます。
主な取り組み
事業MAP

コンビニエンスストア事業:ミニストップベトナム

レストラン・ホスピタリティ事業:ロイヤルホールディングス
■リテール事業
ASEAN地域では、各国の発展段階に応じたリテール事業を展開しています。特にベトナムでは「惣菜加工品製造」「四温度帯(常温、定温、冷蔵、冷凍)物流」「食品・消費財卸売」「小売(コンビニエンスストア)」の4事業を展開。また、2021年2月に資本業務提携したロイヤルホールディングス株式会社との協業を通じて、国内外の消費者向けビジネスをより多様に幅広く展開していきます。
■商業施設バリューアップ事業
事業の中核を担う双日商業開発株式会社は、2001年の創設以来、豊富な商業施設の運用実績を武器に、施設のバリューアップを行ってきました。今後は、デジタル技術等の活用を進め、地域の核となる商業施設の活性化を通じて、地方創生にも取り組んでいきます。
■食品流通事業
2022年3月に水産食品加工会社であるマリンフーズ株式会社の全株式を取得。2022年6月に出資した株式会社Tastableでは、植物肉NIKUVEGE等の食品の開発、設計、販売を行っています。
北米産冷凍牛肉の輸入で国内トップシェアの双日食料株式会社、マグロ養殖メーカーの双日ツナファーム鷹島株式会社、畜肉の原材料調達及び販売・加工・物流に関わる複数企業とノウハウ・機能を融合したマーケティング会社の株式会社ミートワンなど、双日グループの知見を結集し、安全・安心でおいしい食品を国内外の消費者に競争力のある価格で提供していきます。
■国内不動産事業
住宅・オフィス・ホテル等を保有・開発の上で、関連資産のアセットマネジメント・管理・運営等のバリューチェーンを構築し、バランスの良い収益基盤の積み上げを図ります。
2022年3月に、賃貸住宅のバリューアップ事業を運用する新会社の共同設立を、ゴールドマン・サックス証券株式会社との間で合意。日本の賃貸住宅市場でのメインプレーヤーとして、消費者に対しより良い住空間の提供と、投資家への幅広い投資機会を提供していきます。
TOPICS
共創と共有の実践、マーケットインの徹底
植物肉「NIKUVEGE(ニクベジ)」事業会社「Tastable(テイスタブル)」に出資
2022年6月、フジ日本精糖株式会社とともに植物肉「NIKUVEGE」等の食品の開発、設計、販売を行う株式会社Tastableに出資しました。
今回のTastableへの出資参画により、主に新素材に関する研究開発や、国内外への販売の強化、植物肉事業と親和性の高いビジネス機会の創出に注力し、本事業の加速度的な成長の実現を目指します。また、畜産品の強固な販売チャネルや高度な製造・加工技術を保有する双日食料株式会社や株式会社ミートワンなどの双日グループの知見を結集し、原材料調達・製造・販売・マーケティング機能を提供することで、業務用のみならず、市販用植物肉製品の開発・製造・販売を行います。
安全・安心でおいしい植物肉をお届けするとともに、健康志向の高まりや世界的な人口増加に伴うたんぱく質不足等の社会課題の解決に貢献していきます。

マリンフーズ、ロイヤルホールディングスとの取り組み
2022年3月に、水産食品加工会社であるマリンフーズ株式会社の全株式を取得しました。同社は寿司種等、水産加工品に強みを有し、約4,000社の顧客基盤を有しています。双日の有する牛肉ビジネスにおける強みと、マリンフーズの有する経営資源との相乗効果で、外食産業や小売チェーン等の需要家に対して、より幅広い提案を行っていきます。
食生活の多様化や健康志向の高まり等を背景に、水産食品市場が今後も世界的に拡大していくことが見込まれる中、世界展開の強化・拡大を図ります。
これら食材のバリューチェーンを活用し、ロイヤルホールディングス株式会社などと共創し、コンテンツの魅力向上、国内外への展開を推進していきます。

組織図
ニュース
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[トピックス] 双日とゴールドマン・サックス、日本国内における賃貸住宅のバリューアップ事業に取り組む「双日レジデンシャルパートナーズ」を設立
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[トピックス] フードテックでSDGsに貢献する植物肉「NIKUVEGE」が第52回食品産業技術功労賞「商品・技術部門」受賞
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[トピックス] ロイヤルホールディングス、双日、Tastable 3社の共創により、ロイヤルホストにて植物肉「NIKUVEGE」を使用した新メニューを7月20日から提供開始
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[ニュースリリース] "カルティベイト ライフスタイル&カルチュア"をコンセプトにした「蔦屋書店」がASEAN加盟国に初出店 「ブキット・ジャリル 蔦屋書店」2022年7月7日(木)OPEN
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[ニュースリリース] 2022年春に「ブキット・ジャリル 蔦屋書店」を開業 CCC、双日、マレーシアにおけるフランチャイズ事業を展開する合弁会社を設立
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[ニュースリリース] ロイヤルホールディングス、双日の共同出資によるシンガポール現地法人設立に関わる合弁契約締結のお知らせ
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[ニュースリリース] 双日、"世界で最も面白いお店"をコンセプトとして注目を集めるニューヨーク発ベンチャー企業・SHOWFIELDSに出資
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[ニュースリリース] 芙蓉総合リース株式会社と双日商業開発株式会社が商業施設「オリナス錦糸町(オリナスモール・オリナスコア)」(東京都墨田区)の信託受益権を共同で取得
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[ニュースリリース] 双日、「ロイヤルホスト」や「てんや」を展開するロイヤルホールディングスに出資・資本業務提携契約締結
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[ニュースリリース] 神戸市営地下鉄西神中央駅前の商業施設「西神中央駅百貨店ビル(旧そごう西神店)」のプロパティマネジメント業務を受託
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[ニュースリリース] 芙蓉総合リース株式会社と双日商業開発株式会社が「那須ガーデンアウトレット」(栃木県那須塩原市)の信託受益権を共同で取得