2016年 入社式 社長訓示

2016年4月1日

<はじめに>
皆さん、入社おめでとうございます。社長の佐藤です。

昨年の内定式で「残りの学生生活を悔いなく過ごし、一皮向けた皆さんと入社式を迎えることを楽しみにしています」と申し上げましたが、まずは、元気な皆さんと共に、本日ここに入社式を迎えられることを、役職員一同、大変嬉しく思います。

本日は総勢114名の方々が入社されますが、双日が始まって以来100名を超える最多入社の記念すべき日です。また、皆さんにとっても、生涯のかけがえのない同期の仲間を得ることとなった記念すべき日であると言えます。

夢・目標の実現にむけてさて、私は皆さんがどんな目標を持ってこの双日に入社されたかを人事に尋ねましたところ

①途上国でインフラ整備がしたい
②日本の技術や日本の良さを世界に広げたい
③世界の子供たちを貧困から解放したい

などが多かったと聞いています。
私の入社した当時、まだ海外を遠くに感じた時代でしたが、その時と比べると、それぞれの夢・目標が、個人の目標であるとともに、グローバルで、且つ社会的Requirementに沿った目標であることに驚かされます。

今、企業が社会的に何を求められているのかを、一例をあげて説明しますと、“ESG”という言葉があります。
ご存じの方もいるかも知れませんが、EはEnvironment(環境)、SはSociety(社会)、そしてGはGovernance(ガバナンス)を表し、主に投資家が、財務諸表とは異なった観点で企業を評価する際の新しい「軸」であります。企業が活動を行う上で、周囲の環境や社会にどのような影響を及ぼしているかを測るためのもので、ビジネスの中でも世の中のためになるものが、より評価される、ということを示しています。

先に申し上げました皆さんの多様な目標の実現に際しては、ESGの面からも評価されることが求められることになります。仮に「社長になりたい」という個人的な目的を持っていたとしても、世の中の誰からも評価されない企業の社長になりたい人はいないはずです。この一例は現在の企業と社会との関係を端的に表しているものであります。

双日の企業理念は、といいますと、「誠実な心で世界を結び、新たな価値と豊かな未来を創造する」ですが、我々に事業を行う環境を与えてくれている社会や世界に対して貢献していくという高い志を持ちながら、自身の目標の実現に向けて邁進してもらいたいと思います。

そのうえで、これから双日グループの一員となる皆さんに、必ず必要となる2つのことを、申し上げておきます。

周囲からの信頼を得る
一つは、私が常々、役職員に申し上げていることですが、「周囲からの信頼を得る」という事です。

私は、海外で生活してみたい、また、海外から日本を見てみたい、との希望を持って当社に入りましたが、最初の配属先は、海外との接点が少ない名古屋の経理部でした。
多くの上司や先輩、同僚の仲間たちにも恵まれましたが、業務を通じ周囲からの信頼を一つ一つ積み重ねることで、今日会社の経営を担う立場に立つことができたと考えています。

皆さんにとっては「どの部署で働くか」が、今、最大の関心事ということかもしれません。
しかしながら、配属先がどこであろうとも、自らの業務に情熱を傾け、誠実に人と接し、周囲からの信頼を得ていくことで、新たな挑戦の機会を与えられていくものだと私は考えます。周囲からの信頼は、決して一朝一夕では得られません。
どんな部署でも、自分らしさを忘れずに、誠実に業務に取り組んで頂きたいと思います。
常に世界に目を向けて、自分を磨く
そして、もう一つは「常に世界に目を向けて、自分を磨く」ということです。

いま皆さんは、世界を相手にビジネスを展開するスタートラインに立っています。
そのことを誇りに思うとともに、覚悟を持って欲しいと思います。

少し振り返ってみますと、2008年、世界最大の経済大国である米国を起点に発生したリーマンショックは当時の世界景気に多大な影響を与え、日本においても、日経平均株価が半減するという事態に至りました。その後、米国経済は立ち直りを見せ、今は世界経済をけん引しています。一方、2010年頃までGDP成長率で二桁を誇っていた中国経済については、その減速が新興国の経済や世界の資源市況にも大きく影響を与えていることは、皆さんご存知の通りです。

グローバル化が進む今、環境の変化は非常に早く、2015年度においては、大手商社を含め、我々商社のビジネスにも大きな影響を与える時代です。
商社に働く人間としては、斯様な変化に目を向けることは必要不可欠であり、これらの変化を少しでも予測し、先取りすることで、ピンチを自分たちの新しいビジネスチャンスに繋げていく必要があります。

それを可能にする手段が「学ぶ」ことであります。目的実現のための自己研さんを忘れてはいけません。皆さんは、間もなく辞令を受け取り、自身の配属先を知ることになりますが、今、私が申し上げたことは、配属の部署がどこであろうとも同じです。
グローバルな競争環境に我々は身を置いていることを認識し、「常に世界に目を向けて、積極的に自分自身を磨くこと」が、双日の社員にとって、極めて大切であることを肝に銘じてください。
締め
最後に、双日の歴史について少し話をします。

明日、最終回を迎えるNHKの朝のドラマ「あさが来た」の主人公「広岡浅子」のご主人である「広岡信五郎」は、双日の源流の一つである「日本綿花」の発起人の一人です。
良質なインド綿を日本に輸入することで日本の紡績業の発展に貢献したわけですが、根底には「日本社会を豊かにしたい」という強い信念がありました。
同じく双日の源流である「鈴木商店」の創設者の「鈴木よね」、大番頭の「金子直吉」、また「岩井商店」の「岩井勝次郎」たちは、西洋の先進性をいち早く取り入れ、新しい企業群を立ち上げることで、産業を振興し、日本の世界的な地位向上に貢献しましたが、先人たちの強い志(こころざし)が、我が双日グループの源流にあることを心に留めておいて頂きたい。

皆さんが心身ともに健康で、周囲から信頼され、企業や社会に貢献出来る人材に成長されることを祈念して、私の歓迎のあいさつと致します。

入社おめでとう!

以上

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