事業を通じたサステナビリティの取り組み
当社では、サステナビリティ実行体制のもと、全社横断でサステナビリティに関する連携と取り組みを進めています。営業部門においても、事業を通じた価値創出と持続可能な社会の実現に向け、ESG課題への対応を積極的に推進しています。
本ページでは、事業を通じた具体的なサステナビリティ実践事例をご紹介します。各事例には、関連するESGテーマへのリンクを掲載しています。各テーマページでは、双日の考え方や具体的な取り組みをより詳しくご覧いただけます。
森林ファンドを通じた持続可能な森林経営
当社は、100%子会社の双日米国会社を通じて、米国の森林投資管理会社 EFM Investments & Advisory, LLC(EFM)と共同で EFM Sojitz Management, LLC を設立し、米国における森林ファンドの組成・運営に取り組んでいます。
本取り組みでは、森林を単なる投資対象ではなく、適切な管理を通じて環境価値と経済価値を創出する自然資本と捉えています。EFMが有する森林投資・管理の知見と、当社の事業開発・投資の経験やグローバルネットワークを組み合わせ、森林の状態や地域特性に応じた森林資産の取得・運営を行います。選択的な伐採や伐期の延長などを通じて、森林のCO₂吸収・貯留機能向上を図るとともに、生物多様性や水資源の保全、地域社会との共生にも配慮しながら、森林資源の持続的な活用を目指します。
こうした森林経営を通じて、気候変動への対応や生態系の保全に貢献すると同時に、木材販売、除去型*を中心とした高品質なカーボンクレジット、保全地役権など、森林が有する多様な価値を持続的な事業価値へとつなげることで、長期的な森林資産価値の向上を目指しています。
*除去型カーボンクレジット:森林等によるCO₂の吸収・貯留や、大気中からCO₂を除去・固定する取り組みによって創出されるカーボンクレジット
ご参照:
工業団地における脱炭素ソリューション
当社は海外工業団地事業において、再生可能エネルギーの導入支援やエネルギーマネジメントなど、入居企業の脱炭素化を支援するソリューションを展開しています。各地域のニーズに応じたサービス提供を通じて、産業活動における温室効果ガス排出量の削減に貢献しています。
ご参照:
脱炭素化を支えるデジタルソリューション
物流分野の脱炭素化に向けたEV充電ソリューションの提供
物流・配送業界では、商用EVの普及に伴い、夜間の同時充電による電力ピークの上昇や契約電力の増加、翌日の運行に必要な充電量の確保、充電設備への初期投資などが新たな課題となっています。
双日グループでは、物流事業者における環境負荷低減とエネルギー利用効率向上に貢献するため、双日テックイノベーションが提供するEV充電最適化システム「EVオートチャージ」を展開しています。
本システムは、車両ごとのSOC(State of Charge:電池残量)をリアルタイムで把握し、充電タイミングおよび充電量を自動制御することで、限られた充電設備を有効活用するとともに、電力ピークの抑制やエネルギー利用の最適化を実現します。また、運用データを継続的に取得・分析することで、充電計画や設備利用の改善を図り、物流事業者の環境パフォーマンス向上を支援しています。
ASKUL LOGISTへの導入では、複数メーカーのEVを対象とした充電管理を実現し、「最小限の充電設備でEV充電を最適化する」運用を支援しています。双日グループは今後も導入先との運用状況を踏まえながらサービスの高度化を進め、物流分野の脱炭素化とエネルギー効率の継続的な改善に貢献していきます。
エネルギー分野におけるカーボンニュートラルへの取り組み
当社は、再生可能エネルギーやグリーン水素、省エネルギーソリューション等のカーボンニュートラル事業に加え、天然ガスを活用した発電事業等のトランジション事業を推進しています。各国・地域のエネルギー需要や脱炭素化の進展状況に応じて、多様なエネルギーソリューションを提供することで、安定的なエネルギー供給と気候変動への対応の両立に取り組んでいます。
具体的な取り組みについては以下をご参照ください。
ご参照:
双日、豪州において日本企業が手がける中で最大規模となる太陽光発電所の建設を開始
双日・日商エレ・オムロン、脱炭素化で業界をリードする積水ハウスへ商用EV向けクラウド型充電制御サービス「EVオートチャージ」を導入
双日・EMI、脱炭素エネルギーソリューション会社を共同設立、インドネシアで屋根置き太陽光事業に参画
ナノ分離膜を用いた革新的CO2回収技術を持つCarbon Xtract株式会社に九州大学初となる出資・事業参画
双日、北海道苫小牧市にて国内最大級のバイオマス専焼発電設備の営業運転を開始
双日、アラブ首長国連邦にて天然ガス火力発電・淡水化事業へ参画
双日、ウズベキスタン共和国において電力IPP事業の事業権を獲得
双日、持分法適用会社エルエヌジージャパンを通じ豪州北西部沖合海底ガス田開発プロジェクト参画、およびWoodside社との新エネルギーの協業に向けた覚書締結
木質バイオマスの持続可能性確保への取り組み
当社は、木質バイオマス発電事業所向けに供給する輸入木質バイオマス(木質チップ、木質ペレット)のサプライチェーンにおいて、合法性・持続可能性の確保に努めています。その取り組みの一環として、全国木材チップ工業連合会による第三者監査を受け、「発電利用に供する木質バイオマスに係る第三者監査報告書」を取得しています。
ご参照:
IT資産の再利用・再資源化事業に参画
2021年1月に、世界最大級のグローバルIT Asset Disposition事業者であるTESグループの日本支社、TES-AMM JAPAN株式会社に出資しました。
IT機器の適切なリユース・リサイクルを普及促進し、サーキュラー・エコノミーの実現に貢献します。TESグループが推進するリチウムイオンバッテリーのリサイクルにおいても、当社のネットワーク等を活用したビジネスの構築を推進していきます。
また、社内取り組みとして年2回不要なIT機器回収を実施しており、TES-AMM JAPAN株式会社にてリサイクルしています。
JX金属株式会社が全株式を保有しているカナダ最大手のE-waste(廃家電・廃電子機器)回収・処理業者であるeCycle社の 34%を当社が取得し、2023年4月から当社とJX金属は協業を開始しました。
eCycle社はカナダ国内でE-wasteをリサイクルし、ITAD(※IT Asset Dispositionの略。使用済み電子機器や廃電子基板などのIT資産のデータ消去後の有効活用、特に再利用(リユース)・再資源化(リサイクル)に関する事業)事業も展開。
JX金属はリサイクル原料比率を2040年までに50%に引き上げる目標を掲げ、当社は資源リサイクルを重要課題としています。両社の協業により、循環型社会の実現とeCycle社の企業価値向上を目指します。
ケミカルリサイクルの取り組みを強化
化学本部では、環境問題への対応を背景に、今後十数年にわたって市場の伸長が見込める「プラスチックリサイクル」の取り組みを強化しています。とりわけ、複数種類の混合プラスチックの処理が可能であること、処理後に精製される「ナフサ」が既存の石化設備での原料として活用できること、また、従来品と同等の品質を確保することが可能であることなどに着目し、熱分解油化技術による「廃プラスチックのケミカルリサイクル」の推進を目指しています。
様々なサーキュラービジネス(リサイクルビジネス)
資源の有効活用と循環型社会の実現に向け、双日グループではさまざまなパートナーと連携し、資源循環の仕組みづくりやリサイクルの高度化をはじめとするサーキュラービジネスを推進しています。
ご参照:
双日プラネット株式会社の取り組み
双日のグループ会社『双日プラネット株式会社』は、合成樹脂事業を担う中核事業会社です。プラスチックの持つ特性を生かし、自動車や家電、住宅、食品包装など、多岐にわたる業界へ事業を展開、また、環境関連分野にも注力しています。同社の環境配慮に関する取り組みとして、グリーンポリエチレン事業をご紹介します。
グリーンポリエチレンとは
グリーンポリエチレンとは、リサイクル可能なバイオマスポリエチレン(非生分解性樹脂)のことをいいます。このバイオマスポリエチレンは、サトウキビから抽出したバイオエタノールを原料とし、従来の石化ポリエチレンの物性を損なわない樹脂です。これにより、石化由来ポリエチレンの代替素材としてカーボンニュートラルに貢献します。
双日プラネットは、2012年にBraskem社(ブラジル)が世界で唯一生産するグリーンポリエチレンのアジア圏販売代理店となり、顧客へ共同で推進しています。
石化ポリエチレンで生産可能な製品は、すべてグリーンポリエチレンでも生産可能であり、医療・医薬・食品・日用品、さまざまな分野で採用が進んでいます。
CO2削減への貢献
グリーンポリエチレンは、植物であるサトウキビを原料としており、サトウキビが成長過程で行う光合成によってCO2を吸収します。製造過程で発生するCO2とオフセットしてもなお、カーボンネガティブなポリエチレンです。ブラジルの調査会社によると、グリーンポリエチレン製造1kgあたり▲2.12kgのCO2を吸収していると評価されています。
結果として、従来の石化品と比べて▲5.22kgの削減効果があります。
含有化学物質の情報提供と消費者意識向上
双日プラネットは、サプライヤーとユーザーの架け橋として、環境に配慮した製品を求める顧客・消費者に対して、環境配慮型素材であるグリーンポリエチレンについて、その原料特性や化学的特性、環境負荷低減効果に関する詳細情報をWebサイト等に積極的に開示し、顧客・消費者の意識向上もはかっています。また、情報提供だけでなくBraskem社と協力し、顧客の需要に合わせた新規グレードの共同開発等も引き続き実施しています。
水ストレス地域での取り組み
淡水化事業への参画
当社は、水ストレス地域であるアラブ首長国連邦アブダビ首長国において、天然ガス火力発電・淡水化事業へ参画しました。
2021年5月にミルファ天然ガス火力発電・淡水化事業を運営する同国法人ミルファ・インターナショナル・パワー・アンド・ウォーター社(Mirfa International Power and Water Company)の株式20%を取得しました。ドバイ首長国金融大手シュア・キャピタル(SHUAA Capital)が保有する本事業の全株式を買収し、既存株主のアブダビに本社を置く、欧州・中東・アフリカ地域最大級の総合エネルギー会社であるAbu Dhabi National Energy Company PJSC(TAQA)と世界各国で大型IPP/IWPP事業の開発・運営実績を多数有するフランスの大手エネルギー会社Engieと共に事業運営を行っております。
本事業は出力1,600MWの天然ガス火力発電設備および日量52.5百万英ガロンの淡水化設備を保有・運営し、エミレーツ水電力公社(Emirates Water and Electricity Company)に対し25年の長期契約期間に基づき売電および売水を行うものです。環境負荷の少ないクリーンエネルギーである天然ガスを利用し、アブダビ首長国の経済発展に伴い需要が拡大する電力・水の安定供給に貢献していきます。
ご参照: