日商岩井と新日鐵、浦項綜合製鐵向け大型排ガス処理設備を共同受注
2001年9月25日
日商岩井株式会社と新日本製鐵株式会社は、韓国の斗山(とさん)重工業株式会社と共同で、浦項(ほこう)綜合製鐵株式会社(POSCO )向けの排ガス処理設備一式(2 系統)を受注致しました。 日商岩井と新日鐵が全体のエンジニアリングと主要設備の納入、指導員派遣を請け負い、斗山重工業が韓国内製品の納入と据付工事、指導員派遣を行います。 環境改善に注力している浦項綜合製鐵にとり、初めての大型環境対策設備の導入となります。
今回受注した排ガス処理設備は、1基あたり毎時135立方メートルの処理能力を持つもので、浦項綜合製鐵の浦項製鐵所・第3、第4焼結機(粉鉱石を焼き固める設備)にそれぞれ1基ずつ納入します。 工事は2002 年8月末から開始され、稼動は2004 年5月からを予定しています。
設備は、製鉄用の焼結機から発生する排ガスより窒素酸化物(NOx)、硫黄酸化物(SOx)、ダイオキシン、ダスト等を同時に除去するもので、排ガスの清浄方法は、住友重機械工業株式会社が開発した移動層式活性炭による乾式方式を採用しております。 この設備では、多くの有害成分を同時に除去する事ができ、コンパクトで設置場所を多く必要としません。 また、有害物質を吸着した活性炭は、再生塔に送られて高温処理された後、冷却して再生利用できるのが特徴です。
地球的規模での環境問題が課題になっている昨今、浦項綜合製鐵では、環境改善対策に力を入れており、今回の焼結機用排ガス処理設備の導入は、その一環として非常に意義深いものと位置づけられます。
日商岩井と新日鐵は、これ迄にも共同でコークス乾式消火設備やブルーム連続鋳造設備などを浦項綜合製鐵向けに相次ぎ受注しており、今回の排ガス処理設備の受注はこれに続くものであります。 新日鐵と浦項綜合製鐵は戦略的提携を締結している事もあり、今後も浦項綜合製鐵に対しては、同社の視点に立った営業を展開し、積極的な受注の拡大を目指して参ります。
斗山重工業株式会社の概要(旧 韓国重工業)について
本 社 : 韓国 慶尚南道 昌原市 貴谷洞 555
売上高 : 約2兆4000億ウォン (約2,310億円)
社員数 : 6,330人
以上