双日株式会社

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インドネシア石油と日商岩井、ブラジル油田開発協力契約を締結

2000年12月20日

インドネシア石油株式会社と日商岩井株式会社は、ブラジルの国営石油会社のペトロブラス社と「リオデジャネイロ沖合のアルバコーラ油田の開発事業・第二開発フェーズにおける開発協力契約」に関して合意に至り、11月29日にニューヨークにおいて調印を致しました。

ペトロブラス社の現行の原油生産量は、135万BPDの水準にありますがブラジル政府の要請に基き2005年には185万BPDと5年間で約40%増の水準に引き上げるべく主要油田の開発を促進しています。一方、インドネシア石油と日商岩井は、かねてよりブラジルで開発中の大型油田事業への参加を検討しておりアルバコーラ油田を対象に交渉を行っていた所、今般の合意に至っております。

インドネシア石油と日商岩井は、ブラジル法人の「アルバコーラ・ジャパン・ペトローリオ・リミターダ(AlbacoraJapaoPetroleoLimitada(AJPL))」を設立し、資金総額1億7300万ドルを投下することによりアルバコーラ油田第二開発フェーズの主要生産施設をペトロブラス社より取得して、その使用収益権を同社に付与致します。この必要資金は、インドネシア石油と日商岩井による折半出資、並びに国際協力銀行・日本興業銀行・東京三菱銀行からなる協調融資により調達される見込みです。この資金投下の見返りとして、AJPLは2009年6月末までの約9年間に渡りアルバコーラ油田より生産される原油の累計約2000万バレルを引き取る権利を有しております。AJPLは、ペトロブラス社より必要な技術情報の提供を随時受け、これを評価の上で毎年両社で管理委員会(SupervisoryCommittee)を開催し、アルバコーラ油田の開発・生産状況の検討を行って参ります。

リオデジャネイロの沖合に位置するアルバコーラ油田は、ペトロブラス社が権益を100%保有するもので、ブラジルの主要油田の一角を成すものであります。1987年から原油の生産が開始されましたが、現在は1998年1月1日から始まった第二開発フェーズの最中にあり、2000年10月末現在で約13万3000BPDの原油生産を行っています。同油田の残存可採埋蔵量は3億3500万バレル程度であり、今後2001年半ばまでに原油生産量の維持・増加を目的として新規生産井の掘削、既掘削井の仕上げおよび海底坑口装置設置等の作業がペトロブラス社により実施される予定となっております。

インドネシア石油と日商岩井は、1999年7月に日本企業として初めてペトロブラス社が外資に開放した鉱区のひとつあるフラージ油田(既発見・未開発)およびBC-4鉱区(探鉱)の権益を共同で取得致しましております。

インドネシア石油にとってブラジルでの第二のプロジェクトとなる本プロジェクトの参加を通じて、世界トップレベルにあるペトロブラス社の大水深における石油開発技術の習得が可能であり、ペトロブラス社との協力関係がより一層緊密化されます。一方、日商岩井は、長年に渡り石油生産設備の貸付等の事業を通じてペトロブラス社と良好な関係を構築しており、今回の新たな形態でのブラジルにおける石油上流分野への参画となる本プロジェクトの実施を通じてペトロブラス社との協力関係を一層強化する事になります。

インドネシア石油と日商岩井の両社にとりまして、今回の契約を通じてさらなる探鉱・開発のビジネスチャンスの機会が広がる事が期待されます。


以上

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