携帯電話インターネットの「完全自動コンテンツ変換サービス」を開始
2000年11月20日
アイ・ティー・エックス株式会社と日商岩井株式会社は、アルゴ・インタラクティブ・グループに資本参加致しました。またアルゴ・インタラクティブ社の日本法人となるアルゴ・ジャパン株式会社をITXのインキュベーションルーム内に設立し、アルゴ・インタラクティブ社が開発したモバイル・インターネットの完全自動コンテンツ変換ソフトウェア「ArgoAnyMobile」を使った新サービスを世界に先駆けて開始致しました。
NTTドコモの「iモード」に代表されるモバイル・インターネットが急速に普及していますが、携帯電話事業者ごとにコンテンツの「記述言語」が異なる為、これまで利用者や情報を提供するコンテンツ・プロバイダーには様々な制約がありました。利用者は他の事業者のコンテンツ(例えばKDDIの「EZウェブ」やNTTドコモの「iモード」)を閲覧する事ができず、コンテンツ・プロバイダーも同じ内容のコンテンツを事業者毎にそれぞれ作成する必要がありました。そこで各事業者間のコンテンツを相互に変換できる「みんなが見られる、みんなに見せられる」ソフトが注目されています。
アルゴ・インタラクティブ社の開発した「ArgoAnyMobile」は、業界で初めて「既存コンテンツに手を加えない形」での完全自動コンテンツ変換を実現しました。これまでの変換ソフトの多くは、「完全自動変換」ではないため、予めコンテンツごとに変換方法を指定したり、既に作成したコンテンツをそのソフト専用の別の「記述言語」で作成し直す必要があったり、更にXMLやJavaといった高度な知識が要求される為に制作を外部委託せねばならない等、煩雑な諸手続が必要となっていました。
「ArgoAnyMobile」を導入すれば、例えば「iモード」サイトのコンテンツ・プロバイダーは、「EZウェブ」や「J-スカイ」向けに新たにコンテンツを作り直す必要がなく、メンテナンスも非常に容易になります。「ArgoAnyMobile」はコスト面だけでなく、非常に簡単に導入できる点もメリットであり、利用者とプロバイダーの双方が携帯電話事業者の違いを一切気にせず利用する事が期待されます。
携帯電話端末自身の急速な進化は、画面サイズ・表示文字数等その特性の違いに起因する不具合を際立たせ、それがコンテンツプロバイダーの開発やメンテナンスの手間やコストを増大させております。これに対して「ArgoAnyMobile」は、機種ごとに携帯電話の特性を詳細に把握し、携帯電話の新機種が発売されるとほぼ同時に内部のデータベースを更新するシステムを持っております。これらの更新情報はアルゴ・ジャパンを通じてコンテンツプロバイダーにリモートで継続的なサービスとして供給されます。
アルゴ・ジャパンはITX内にあるインキュベーション・ルームにて準備会社として設立され、ITXの単なる投資でなく、積極的に経営に関わり育成していく「ハンズ・オン」という理念のもとでの経営参画を受け、本格始動致しました。今回のサービス開始を契機に今後も日本市場に合った独自のユニークなサービスの展開も計画しております。
以上