双日株式会社

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新生児の聴覚スクリーニング装置の販売を開始

2000年10月17日

日商岩井株式会社は、新生児の聴覚スクリーニング装置である「エコースクリーン」の輸入承認を厚生省より取得し、10月より日本国内での販売を開始致します。

「エコースクリーン」は、新生児が誕生した際に難聴をスクリーニングするための小型で簡便な自動化装置で、世界で最初にスクリーニング用誘発耳音響放射(TEOAE)装置を開発し、ドイツ国内で90%以上の販売シェアを誇るフイッシャー・ゾット社(Fischer-Zoth)が製造元となります。独占販売代理権を取得した当社が輸入元となり、国内総販売代理店の株式会社ファミリーヘルスレンタルを通じて全国約4000ヵ所の産婦人科施設向けに販売を行い、3年間累計で2000台以上の販売を予定しております。従来の検査装置よりも小型軽量で、検査時間が短く(片耳あたり最短測定時間約3秒)、検査時に周囲のノイズの影響を受けにくく、ランニングコストが安い等の特徴があります。難聴の主な原因はかぎゅう蝸牛の障害と言われますが、TEOAEスクリーニング装置は蝸牛全体を検査するスクリーニングに適した装置です。また「エコースクリーン」は、TEOAEスクリーニング装置としては日本で初めて承認されました。

全世界での先天性難聴の発生頻度は、新生児1000人に1人~2人と言われており、発生頻度が高いものと考えられています。難聴の程度が重ければ早期発見が可能かもしれませんが、難聴の程度が軽く、その発見が遅れますと、ことばの発達が遅れます。生後6ヵ月頃までに難聴を発見し、適切な時期に聴能や言語指導が施されなかった際には、ことばの発達が阻害されてしまう事になります。

早期に難聴を発見し、ことばの発達の援助を行う重要性に対する認識が高まっている欧米諸国では、全新生児に対する聴覚スクリーニングの法制化が進められております。日本でも厚生省が本年10月より年間5万人規模の新生児聴覚スクリーニングモデル事業を予算化しており、全国で全新生児に対する聴覚スクリーニングが2003年より法制化されて実施される事になっております。


以上

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