アジア・パルプ・アンド・ペーパーとアジアにおける中核物流合弁会社設立
2000年5月3日
~アジア・トレード・アライアンス(ATA)、サイノミクスと 全面的に連携し、eコマースの物流事業にも本格的に対応~
日商岩井株式会社(社長:安武史郎)は、4月12日ジャカルタにて、アジア最大級の紙パルプメーカーで、戦略的ビジネス提携関係にあるアジア・パルプ・アンド・ペーパー(APP)と、アジアを中心としたE・コマースの物流取扱い及び、サプライチェーンマネジメント展開も狙う物流合弁会社の設立に合意し、合弁契約書に調印致しました。
この合弁会社は、「PTアジアトレードロジスティクス」(PT.ASIATRADE LOGISTICS)で本社はジャカルタ市(インドネシア)。日商岩井とインドネシアのシナルマスグループ、米コマース・ワンが提携し推進するASIATRADEALIANCE(ATA)のE・コマースのアジア域内における物流取扱いの中核会社となることを目指します。同社の取扱量は初年度で240万トンの見込みです。
資本金は100万ドル。出資は日商岩井が50%、APPグループが50%という構成です。従業員数は初年度約30名で、日商岩井からは2名が出向、2名が非常勤役員となる予定です。事業の開始は2000年5月中旬を予定しております。
PTアジアトレードロジスティクスの事業内容と目的
1.APPがインドネシアから全世界に輸出する紙製品、年間約240万トンのコンテナ荷物の海上輸送手配のを独占的取扱い。APPは自社の物流部隊をアウトソースし、日商岩井の物流マネジメントを取入れ、年間約10億円のコスト削減を図る。
2.APP輸出荷物の輸出先における内陸輸送、APPの輸入荷物の海上輸送取扱いを行ない、APPの輸出・輸入に係わるDOORTODOORの輸送サービスを展開する。
3.ITシステムを導入し、販売情報・生産情報を統合し、効率的輸送システム構築により、総合物流コスト・在庫コストの削減を行なうサプライチェーンマネジメントを導入する。
4.莫大な荷物量をもとに、競争力あるフレイトを有し、第三者荷物の取扱いを行なう。
新会社の売上げ目標額は、初年度(8ヶ月)7200万ドル、2年目以降は年間1億2000万ドルで、初年度より黒字の予定です。
日商岩井は、この合弁事業を通じ、アジアにおけるサプライチェーン・マネジメント(SCM)の本格的展開を図るとともに、アジア・トレード・アライアンス(ATA)に繋がる中核物流会社に育てる方針です。
<参考>
アジア・パルプ・アンド・ペーパー(ASIAPULP&PAPERCOMPANYLTD.)
業種 : 紙パルプ製造・販売
本社 : シンガポール
上場 : ニュヨク証券取引所
会長 : TEGUHGANDAWIJAYA
資本金 : 2,762百万米ドル(1998年)
売上 : 2,386百万米ドル(1998年)
総資産 : 15,584百万米ドル(1998年)
従業員 : 84,000人(1999年)
生産能力 : パルプ230万トン(1999年)
紙・板紙570万トン
販売 : 世界60カ国に輸出、輸出比率84%
備考 : APPはインドネシアシナルマスグルプ傘下の中核会社。インドネシアで森林コンセッションを有し、パルプ・紙製品の一貫生産を行なっており、世界的にもコスト競争力ある会社。日商岩井は、APPに1998年50百万ドル出資し、戦略的ビジネス提携の関係にある。
以上