双日株式会社

閉じる

サプライチェーンを含む人権尊重への対応

双日グループは、国連の「ビジネスと人権に関する指導原則」に基づいて対応を進めています。

サプライチェーンを含む人権尊重への対応

方針

グローバルに事業を展開する総合商社は、多岐に亘る業界のサプライチェーンを通じて、様々なステークホルダーの人権に直接・間接的に関わっています。

万が一、サプライチェーンが、環境汚染や土地収用などステークホルダーの人権侵害を助長している場合、それは環境・人権リスクとしてサプライチェーン全体のサステナビリティに大きく影響します。

このため、双日グループではサプライチェーンCSR行動指針を掲げ、サステナビリティ重要課題(マテリアリティ)の1つを「人権」と定め、また「サステナビリティ チャレンジ」においても「サプライチェーンを含む人権尊重への対応」を掲げており、環境・人権リスク低減の取り組みを通じて、ステークホルダーの人権が尊重される社会の実現と、持続可能的なサプライチェーンの構築を目指しています。

双日グループ人権方針
サプライチェーンCSR行動指針
サステナビリティ チャレンジ

一方、サプライチェーン上の人権課題は様々であり、取り組みをより体系的に推進していくためには、特に人権対応が強く求められるセクター(事業分野)を分析した上で、優先順位を付けて取り組んでいくことが重要と考えています。

 

リスク評価

リスクの高い事業分野では、リスク所在国において課題が発生しやすい構造の分析や、固有リスクに特化した調査・評価の実施など、リスクマネジメントの深化を進めています。

<中期経営計画2020の取組>
2020年度においては、NGOのデータベースから抽出された、「環境・人権の高リスク分野」について、リスク特性に応じた双日グループ、及びサプライチェーン上の対応状況を調査・確認しました。

サプライチェーンを含む人権尊重への対応

また、対応状況は社内へ共有するとともに、外部意見も聴取し、対応の不足部分の改善については、<中期経営計画2023の取組予定>を参照ください。

●外部分析:一般的に環境・人権リスクが高い事業分野
英NGO「ビジネスと人権リソースセンター」が保有するデータベースより、2000年以降に世界各国で発生した環境・人権リスクの発生事例をもとに、一般的にどういった事業分野のリスクが高いかを分析しています。

分析を踏まえ、グループ会社、サプライヤー(トレーディング事業)のそれぞれについて以下の優先順位をつけ、対応しています。

■グループ会社(連結子会社・持分会社)
双日グループが事業主体であるため、国を問わず全ての事業会社をリスク評価の対象としています。優先順位としては、リスクの高い事業分野に当てはまる事業から評価を行います。

■サプライヤー(トレーディング事業)
取引金額や収益規模が小さくとも、そのサプライチェーン上流の開発・生産過程において環境・人権への負の影響が想定されるため、双日グループが間接的に加担しないよう取り組む必要があります。

従い、取引金額や収益の多寡を問わず、リスクの高い事業分野に当てはまるサプライヤーからリスク評価を優先します。

●内部分析:双日グループの事業からリスクの高い事業分野を特定
双日グループの事業の中からリスクが高い事業分野を特定し、川上から川下までの一連のサプライチェーンにおいて、一般的に環境・社会課題が発生し易いのはどの位置で、当グループの事業はサプライチェーンのどの位置を担っているのかを分析・確認しています。

双日グループが直接かかわっている場合はもちろん、その川上で環境・社会課題が発生し易い場合でも、調達することによって間接的に川上での課題悪化を助長する可能性があり、これらがリスクとして当グループの事業のサステナビリティに大きく影響することが想定されます。

中期経営計画2020においては、当グループの事業におけるこれら事業分野固有のリスク調査やマネジメントの体系化に注力してきました。

※事業領域別 環境・社会課題の位置

 

<中期経営計画2023の取組予定>

中計2023では、中計2020にて構築した高リスク分野に対するリスクマネジメントの土台をより強固にすべく、SDGSや双日グループのサステナビリティ重要課題に掲げる「環境」、「人権」、「資源」、「人材(労働)」 に於ける、ステークホルダーの人権への影響が大きい事業分野のPDCA体制整備と、双日グループ人権方針にも掲げる課題認識の普及・徹底を図っていきます。

■双日グループ人権方針に掲げる人権課題の認識を発信
・国内外の双日グループ会社全社との対話を行い、双日グループ内の課題認識の徹底を図ります。
・双日グループ人権方針に掲げる人権課題に関し、引き続き、懸念のあるセクターに属するサプライヤー先に対して啓発活動を実施します。

■中計2020にて構築した高リスク分野への土台をより強固にする
・「環境・人権の高リスク分野」における、リスク特性に応じた双日グループとしての対応状況につき、外部意見を聴取し、PDCAを通じて取り組みの改善を進めます。
・PDCAによる改善結果を、双日グループ内に継続的に共有します。

改善・救済

<中期経営計画2020の取り組み>

双日グループでは、現場における具体的なリスク低減の取り組み状況を把握するため、CSRアンケート回答企業への訪問実査を行い、対象会社と改善に向けたコミュニケーションを図っています。

2018年6月、サステナビリティ推進室が外部の専門家とともに、在ベトナムのKyodo Sojitz Feed Co.,Ltd.(以下、KSF)を訪問しました。同社は主に豚・鶏の畜産用飼料の製造・販売を行う連結子会社であり、ベトナムにおいて畜肉の需要増加が見込まれる中、安心・安全な食料資源の安定供給に貢献しています。

訪問実査は同社マネジメントとのサステナビリティに関わる対話を含め、2日間に渡り、双日グループ サプライチェーンCSR行動指針にて掲げる6つの重要分野(※)について、各種書類の整備状況や敷地内の工場・施設での取り組み内容を確認しました。

外部の専門家からは良好な労務管理・書類整備の実状や、農業生産事業の環境・社会・経済的持続性を証する「Global Gap」認証取得を通じた経営品質向上の取り組みなど、全体的に高評価を得ました。一方、工場内の一部において「職場の安全・衛生」分野に関わる潜在的な人権リスクにつき指摘があり、マネジメントを含む実査後の総括において共有し、今後、優先的に改善を図ることとしました。

重要分野(※) 実査結果
人権・労働 軽微な指摘有り
職場の安全・衛生 改善検討箇所を特定
環境保全 軽微な指摘有り
公正取引・腐敗防止 問題なし
品質・安全性管理 問題なし
情報開示 問題なし

●サプライヤーへの取り組み

双日グループでは、現場における具体的なリスク低減の取り組み状況を把握するため、サプライヤーへの訪問実査および改善に向けたコミュニケーションを図っています。

2019年度においては、第三者機関を起用し、木材サプライヤーの森林管理状況につき現地調査を行いました。概ね、適切な森林管理が為されていることを確認しましたが、一部、生物多様性の保全策や、伐採地での労働安全対策での不備が指摘されたため、当社から改善を要請し、その進捗をモニタリングしております。

<中期経営計画2023の取組予定>

以下の取組に注力していきます。
・現在、双日グループは、ステークホルダーとの直接的なエンゲージメントを図るべく、社内・社外ともにホットラインを設置しており、「改善・救済」に必要な被害者からの情報連絡を直接受け取る仕組みを構築済です。
・中計2023においては、上記ホットラインに加え、「改善・救済」の重要性につき、双日グループ内およびリスクが高い業界に属するサプライヤーに対しての啓発活動を行っていきます。

このページの先頭へ