産業基盤・都市開発本部

都市機能の高度化と産業発展に資するインフラを整え、人々の生活水準の向上に貢献する機能提供型本部を目指す

産業基盤・都市開発本部は、アジア・日本を中心に、海外工業団地の開発運営、マンションなどの住宅開発をはじめとする社会・生活・都市インフラの開発・運営事業、J-REITなどのアセットマネジメント事業および保育などの生活関連サービス事業に経営資源を集中し、相乗効果を発揮しています。変わり続ける社会や経済活動のなかで生活者のニーズを把握し、機能提供型事業の展開・創出に取り組んでいきます。

海外工業団地事業

新興国への進出企業に対し、付加価値の高い工業団地を提供

ベトナムやインドネシア、インドへの日系および他国企業の進出意欲は旺盛で、好立地かつ給排水・電力・通信などの工業団地機能の提供はもとより、進出企業ごとに生じるさまざまな課題に対応する経験豊富な工業団地運営能力が求められています。

双日は、工業団地の開発から管理・運営までを一貫して行うことで、進出企業ごとの要望に合わせた付加価値の高い多様なサービスを提供することが可能です。進出企業に対しては、すべての工業団地に日本人スタッフを常駐させ、現地法人の設立から各種申請業務、労働者雇用のほか、物流面のサポート、工場建屋建設、原材料の納入などに至るまで、幅広いアシストを行っています。

※ロンドウック工業団地(ベトナム)

分譲マンション事業

居住者の期待を超えた感動を届ける住まいを提供

双日新都市開発では“あなたの個性に応える新しいマンション”をコンセプトに、「インプレスト」ブランドの分譲マンション事業を展開。一人ひとりの理想的な暮らし方や住まい方の「個性」に応えながら、居住者の期待を超えた感動を届ける住まいの提供を行っています。

J-REIT運用事業

上場リート「日本リート投資法人」の資産運用および投資法人の成長を力強くサポート

2014年4月、双日リートアドバイザーズが資産の運用を行う日本リート投資法人が東京証券取引所不動産投資信託証券市場に上場しました。双日は、国内外における多数の取引先とのネットワークと、40年以上の事業実績に基づく不動産投資・管理運営の知見をもとに、リート事業を展開。日本リート投資法人の上場を契機に、不動産ビジネスのバリューチェーンを発展させ、新たなビジネスモデルの構築を目指しています。

総合生活サポート事業

女性活躍推進を支援

双日総合管理では傘下の株式会社アンジェリカを通じて、保育所運営事業を展開。アンジェリカは2004年から保育所の運営を開始し、現在、東京23区内で17カ所の保育所を展開。双日は、グループ内で展開している国内不動産事業と機能的な連携を図り、国内不動産のサービス充実化や東京都内を中心とする保育所の新規展開も行っていきます。

※2016年には保育所ビジネスに参入(日本)

今後の展望

これまで双日は、工業団地や分譲マンションなどのインフラ開発、各種の管理事業などを展開してきましたが、リスクマネジメントの高度化に加えて安定収益化が進んできたことから、こうしたインフラの開発・運営・管理などを一連の事業として展開するため、2017年4月に産業基盤・都市開発本部が設立されました。当本部では、土地や建物を開発して販売するだけでなく、さまざまな周辺施設・サービスによる機能を付加して、人々の生活水準の向上に資する新しいビジネスの創出を目指しています。

インドネシアで取り組んでいるデルタマス・シティ総合都市インフラ開発事業では、インフラ整備や進出サポートだけでなく、総合的な都市開発まで手がけられるようになり、総合商社の大きな役割を実現しています。また、新たに始めた保育所運営事業は、女性活躍推進および働き方改革という国を挙げた課題を解決する事業であり、双日が標榜する「2つの価値」を体現するものです。

PROJECT STORY

総合都市インフラ開発事業
-デルタマス・シティ・タウンシップ開発-

世界第4位の人口とASEANトップのGDPを誇るインドネシア。首都ジャカルタの中心部から高速道路沿いに東へ37km、西ジャワ州ブカシ県、ここにブカシ県庁を誘致して3,000ha(※拡張の結果、デルタマスの総面積は日系資本の総合都市インフラ開発として世界最大規模の約3,200ヘクタールとなった。うち、工業団地エリアは日系資本によるインドネシア国内の工業団地として最大規模の約1,600ヘクタールを確保)に及ぶ広大な敷地に新しい街をつくる。山手線圏内の約半分に相当する面積だ。

この計画は20年前の1996年、インドネシア最大級の華僑財閥であるシナルマス・グループと組み、住宅開発用の土地を買収することから始まった。最初にインターチェンジをつくり、そこからの導線整備を開始。その後も県庁、大学を誘致しながら、約15年もの長きにわたり、資金繰りに苦しみつつも地道にインフラ整備に取り組む日々が続いた。

そこへ、突然、転機が訪れる。2010年、インドネシアの国民1人当たりGDPが3,000米ドルを超え、モータリゼーションが急速に進展。同国内の自動車生産・販売台数において年間100万台が見えてくると、日本の自動車部品メーカーが現地に進出し始めた。2011年3月11 日に起きた東日本大震災後の円高によって、日本企業の多くは海外へ事業拠点をシフトする必要にも迫られていた。その数ヵ月後には、日系企業の多くが拠点を確保していたタイが大洪水に見舞われることとなり、新たな海外拠点としてインドネシアの重要度が突如増していった。

いままで地道にインフラ整備を続けていたデルタマスが、新規販売のタイミングを掴み、突然脚光を浴びた。2010年に最初の自動車部品メーカーの進出が決まると、弾みがついたように開発区画が売れていった。事業のすそ野が広い自動車産業は、さまざまな企業の呼び水となり、いまでは200社(うち日系企業が81社)が入居するに至る。

2015年には、デルタマスを運営する総合都市開発事業会社のプラデルタ・レスタリ(PT. Puradelta Lestari Tbk.)がインドネシア証券取引所に上場するまでに成長し、配当を実行。株主ローンも完済した。

街づくりは、開発し、インフラを整備して、土地を売ったら終わりではない。開発事業と運営事業という異なる2つの事業の推進が必要になる。双日の全グループの英知を結集すべきプラットフォームになるのだ。一つの事業にここまで多くの部署やグループ会社が横断的に関わることは珍しい。住宅は、日系デベロッパーとのジョイントベンチャー事業なども含めて約5万戸を開発。イオンモール誘致や短・長期出張者向けアパートメント開発のほか、日本食レストランの完備、日本人医師が常勤する病院やスポーツセンターの整備、大学や日本人学校の誘致も行い、県庁も兼ね備えた街をつくっていく。

この壮大な計画を担当するのは、東京本社の6名、インドネシアの事業会社への出向者4名を含む、スタッフ約400名。双日グループのインドネシア・ビジネス展開のプラットフォームとして、デルタマス開発にますます期待がかかっている。