エネルギー・金属資源部門は、エネルギー事業本部と金属資源事業本部の2本部制をとっており、いずれの本部も、「上流から下流まで」をキーワードに、上流権益への投融資から中・下流の物流事業までを網羅した事業展開を行っています。
エネルギー事業本部は、石油・ガスの開発・生産とその販売・トレーディングをベースとし、これに発電事業、さらには原子力事業を加えた「複合型エネルギービジネス」を推進しています。
金属資源事業本部は、石炭・合金鉄・鉄鉱石・非鉄金属・貴金属・レアメタルなどさまざまな金属資源を取り扱っています。権益投融資による資源確保と、それに伴う物流/販売ビジネスを両輪と位置付け、シナジーを発揮させるのが当社の強みです。
このような既存事業に加えて、当部門では昨年、一歩先を見据えたエネルギー事業の立ち上げを目指して資源エネルギー事業開発室を設置、バイオ燃料、排出権、石炭の有効利用技術の開発などに取り組んでいます。
また、グループ会社を通じたLNGビジネス、鉄鋼事業も当部門の重要エリアです。
昨今の資源ブームという追い風に乗って業績は好調に推移していますが、長期的視野に立った持続的成長が当部門の目標です。
資源価格の高止まりなどにより、当部門の売上高は1兆2,869億円と前期比6.6%の増収となり、売上総利益は413億円と前期比1.2%、経常利益も333億円と前期比18.5%の増益となりました。
エネルギー分野では、石油・ガス事業につき、米国メキシコ湾ガス事業の増産の遅れなどはありましたが、原油価格高止まりによる北海油田の収益貢献、エジプトでの原油生産開始などもあり、石油上流権益は好調に推移しました。
金属資源分野では、モリブデンは、カナダで権益を保有しているモリブデン鉱山の事業が好調で大きく収益に貢献しました。フィリピンのニッケルプロジェクトは、順調に生産量を拡大したことに加え市況高騰もあり、大幅な事業収益増となりました。
石炭では、豪州ミネルバ炭鉱の商業生産は順調に推移し、同じく豪州でのアルミナプロジェクトでも生産量を増加する拡張工事が完工し、現在順調に生産を継続しています。また、当社40%出資の鉄鋼関連の株式会社メタルワンは、需要拡大の力強い動きが顕著な中で引き続き好調に推移し、大きく収益を伸ばしました。
中期経営計画『New Stage 2008』において、当部門では、「物流事業(下流)での強みを活かした事業投資(上流)の推進による収益構造の転換」を目指し、各事業分野での積極的な営業活動を展開しています。
今後も、(1)バランスの取れた投融資(商品、地域、期間)の推進、(2)物流を中心とする安定商権の強化、(3)新たな切り口での新規事業の創出、を三本柱として、資源・エネルギーのバリューチェーン確立に向けた挑戦を続けます。
当部門の中・長期の成長の基盤は海外市場にある、と位置付けています。インド・ベトナムなどのアジア各国、アフリカ諸国、ブラジル、豪州、中国などを重点国と位置付け、これまでに培ってきた戦略的パートナーとの関係を維持・強化して、ビジネスの推進を加速させます。エネルギー事業においては、石油とガスのバランス、地域の分散を図りながら上流権益の更なる積み増しを計画しており、一方金属資源事業においては、石炭、モリブデン、バナジウム、ニッケルなどの追加資産獲得はもとより、鉄鉱石、銅、その他レアメタルなどの新規案件を追求していきます。
当部門の目標である「金属資源・エネルギーのバリューチェーン確立」に欠かせないのが、グループ会社との連携です。石油・ガスなどの上流開発、石炭・金属資源への投融資といった役割を主に本社が担う一方で、エネルギー関連商品、鉄鋼・非鉄製品、貴金属などの物流・販売・トレーディングといった中・下流、さらに関連ビジネスについては、各グループ会社が推進しています。石油製品販売の双日エネルギー株式会社、炭素製品を取り扱う株式会社ジェクト、原子力関連機器販売のイーエナジー株式会社などを通じた下流ビジネスの強化を図るとともに、株式会社メタルワン、エルエヌジージャパン株式会社との協業をさらに推進し、グループ利益の最大化を目指します。


