双日の強い事業における女性活躍

~メタノール事業にフォーカス〜

双日がインドネシアで85%出資するメタノール製造会社KMI(PT. Kaltim Methanol Industri)。
同社のビジネスに携わる女性たちは、働くことに対してどういう意識を持ち、何をめざしているのか――。

KMI(ジャカルタ本社)

鈴木 遥
(主計部 税務課から 2014年8月1日付で駐在)

その人が魅力的だから応援したくなる、そう思われる女性リーダーが目標

メイド文化が多くの働く女性を支えている

インドネシアはイスラム教信者が9割弱を占め、同宗教への一般的な価値観からか男性優位の社会なのではないかと思われがちです。しかし、2014年8月に私がKMIに着任し、いちばん初めに持った印象は、オフィスで働く女性が多いということです。

KMIは双日が85%出資し、ジャカルタに本社、ボンタン(カリマンタン島)に製造工場を構えるインドネシアで唯一のメタノール製造会社です。私が日常業務を行うジャカルタのオフィスでは5人のローカル管理職のうち3人が女性です。また、KMIの監査役会(経営諮問委員会)の議長に就任している人も女性。彼女がいるだけで場の空気が引き締まります。彼女のような堂々とした威厳のある振る舞いやリーダーシップを持っている女性を私は日本でまだ見たことがありません。

インドネシアではメイド文化が多くの働く女性を支えています。当社スタッフの大半がベビーシッター、メイド、ドライバーを雇っています。人口が2.5億人もいるインドネシアでは、このように役割を細かく分担することで、裕福でない人にも仕事の場が提供されているのです。

何度も工場に足を運び彼らが納得するまで説明

現在、私はKMIのSAP導入プロジェクトのリーダーとして従事しています。いちばん苦労しているのは、こちらの指示に対してメンバーにいかに期限通り対応してもらうかということです。当方の指示に対し笑顔でOKと返答はしてくれるものの、ふたを開けてみると何も実行されていないということが多々あり、実際に痛い思いを何度も味わいました。

工場側の上位役職者はいまだ全員男性、メンバーは全員年上という状況下、思いどおり対応してくれないのは私が年少者だからなのか、それとも女性だからなのか悩むこともありました。しかし、何度も工場に足を運び、彼らが本当に納得するまで説明を繰り返した結果、彼らから意見が出てくることも多くなり、一緒にプロジェクトを進めているという実感を最近になってようやく持つことができるようになりました。

私自身、システム導入の経験はなく、リーダーとしての経験も知識も限られています。だからこそ、できる限りメンバーに歩み寄って対話し、分からないことは周囲を巻き込んで助けてもらいながらリーダーを務めるしかありません。リーダー=男性のように強くあるべしというイメージがありますが、リーダーにもいろいろな形があっていいと思います。その人が魅力的だからつい応援したくなる、そう思われる女性リーダーになるのが今の目標です。


ボンタン製造工場のプロジェクトメンバー他と

 

KMI(ジャカルタ本社)

Nilda Wisenda
Section Manager Logistics Department ,
Expediting Section

家族との時間を大切にしつつ仕事にも全力。
自分の人生にとって非常に有意義な経験

職場の男女間の格差に大きな変化

KMIに入社したのは1996年。入社当初は生産部門に配属となり、プラントの操業管理を担当。24時間体制のシフト勤務の中でハードな面もありましたが、トラブル発生時の対処方法などを含め生産現場を実地に経験することからキャリアがスタートしました。

女性は私一人で同僚の男性がほとんど年上というチームに所属したこともあります。男性と女性では接し方が異なると感じることもありますが、男性と一緒に働くことが難しいと思ったことはありません。女性でも男性と同等に仕事ができるのだという意識を常にしっかり持って自分の業務に取り組みました。職場における男女間の格差も、時代の流れ、時間の経過とともに大きく変わってきています。特に重要な変化は女性が指導的役割を担うようになってきたことだと思います。

女性が働く場合の仕事と家庭の両立という意味では、多くの女性は仕事と生活のバランス、すなわちワークライフバランスを保つことの難しさを感じていると思います。インドネシアにおいても女性は家にいて子育てに専念すべきだと考える人が今でも多いのは事実です。私の場合は幸運にも家族の理解と助けがあったため、家族との時間を大切にしつつ、仕事で自分自身の力を全力で発揮することができています。仕事で帰りが遅くなることもありますが、自分の人生にとって非常に有意義な経験を積むことができ、KMIの社員として歩んできたこれまでの時間には満足しています。

ビジネス研修などで海外に行く機会があることもKMIで働くことの魅力のひとつです。私はこれまでシンガポール、マレーシア、ドイツ、日本を訪れたことがあります。語学力という点でも、外国語のスキル、特に英語は上達しました。

自分の強みを発揮できる役割を必ず持っている

女性が石油化学や石油・ガスなどといった産業分野で働き、新しいキャリアを築いていくというのはチャレンジングなことです。なぜなら女性が比較的少ない職場であるとともに、女性のリーダーを受け入れることができない人がまだ多いかもしれないからです。しかし、女性社員に重要な役割やポジションを与える機会を考えている企業は数多くあります。もはや仕事の遂行や仕事上の意思決定において男女間に能力の差などない時代になっていると思います。強みや弱みは男女に関係なく誰でも持っており、また、男であろうと女であろうとパーフェクトな人間などいないからです。

キャリアを積み上げていくチャンスは誰にでもあります。それぞれ長所と欠点がある中で、自分の強みを発揮できる役割を必ず持っているはずです。たとえ最初は小さなことでも過小評価してはいけません。女性も、男性と共に切磋琢磨すれば、性別に関係なく能力が発揮できるはずです。そのことを仕事を通して私が実証できるよう、日々の業務にまい進しています。

KMIの女性スタッフ。
前列3名(鈴木さんを除く)は管理職(一番右がニルダさん)。
中央のオランウータンのぬいぐるみはKMIのシンボルマスコット

KMIメタノール製造プラント

双日上海会社

Shuyun Wang(Cathy)
化学品部 第一課(KMIトレーダーを担当)

成功とは、仕事だけではなくよき家庭と楽しい人生のことも


会社の同僚と

双日はメタノールの世界で他社とは異なるステージを私に与えてくれました。双日はインドネシア唯一のメタノール製造プラントに対して、18年にわたり最大の出資者であり続けていますが、その地位に甘んじず常に何か新しいものを生み出すことを意識して心がけてきました。この取組み姿勢が同業他社との差別化を可能にしています。

そんな職場の中にあって、私たちスタッフは自分が思い描く人物像をめざし、管理職の皆さんのサポートを受けながら全力で取り組んでいます。

貿易チームの唯一の女性スタッフとして、これまでの3年間、東京と中国の架け橋となるトレーダーの仕事を担ってきた中で、パワフルで聡明な同僚の男性と一緒に働くことにより、いかに効率的かつ率直に物事を考えるかを学びました。でも当然ながら、男女の考え方の違いを感じることもあります。また、女性がすでに重要な役割を担っている中国企業と比較して、日本企業で働くことの難しさを感じることもありました。

それでも日本の企業文化が徐々に変化しているので、キャリアライフを楽しむ女性がさらに増えていくと思います。それに伴い企業の中にはチームで女性と共に働くノウハウもできていきます。

最近の中国の女性は、従来のキャリアウーマンの印象とは違って、生活の中でバランスを求めるようになりました。成功とは、仕事だけではなく、よき家庭と楽しい人生のことも指しています。だから、自分自身がハッピーになり、周りの人をもっとハッピーにできるようにしたいと願っています。

私が大切にしているのは、一緒に働く人たちがなりたいと思う人物になり、共に楽しく仕事をするために最善を尽くすことです。双日に新たな価値をもたらして貢献するとともに、キャリアを積んでさらなる成功を収めることができるよう頑張ります。

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