五代友厚邸近くに本社ビルを建設

日本綿花本社ビルは現・日本銀行の大阪支店に

明治25(1892)年に日本綿花が設立され、第一期決算より配当を行うなど順調な滑り出しとなった。翌明治26(1893)年には、大阪北区中之島2丁目10、11番屋敷に405.9平方メートルの土地を購入し、木造事務所を建築。この場所は現在の日本銀行大阪支店敷地内一画にあたり、五代友厚の屋敷の隣であったとされる。


明治42(1909)年には、同地に近代的本社社屋が完成した。当時、大阪では代表的な名建築で、各地から見物客が訪れたという話が伝わっている。昭和28(1953)年7月、西隣の敷地に大阪本社ビルが竣工するまで44年間、本社事務所として使用された。また建物の一部は現在の日銀大阪支店として使用されていた。

  • 1909年11月に完成した本社社屋

  • 右下が旧本社、その隣が当時の本店(1960年)

  • 中之島の航空写真(1960年)